チャンネルNECOで今週から、あの「ハレンチ学園」の再放送が開始となった。”あの”と書いたが、恐らくこの番組名で心に何とも言えない疼きを覚えるのは、中年と呼ばれる年代に入ってかなり経ったおっさん達ではなかろうか。かく言う自分もその一人だ。
手塚治虫氏の漫画によって森羅万象に興味を向ける様になったとすれば、子供だった自分に”大人の世界”、そうエロチックな世界を覗かせてくれたのは間違い無く永井豪氏の漫画だった。「キューティーハニー」や「イヤハヤ南友」、「おいら女蛮」、「けっこう仮面」等々、アダルト・ビデオどころかヘア・ヌードすら出回っていなかった時代に在って、女性のヌードがこれでもかという位に登場する彼の漫画は、当時の子供達を甚く刺激したものだった。
こう書くと唯下品なだけの漫画と誤解されそうだが、そんな事は無い。エロチックな中にも、女性の肉体美を存分に描き切っていたというのも彼の漫画の特徴。「ハレンチ学園」もそんな作品の一つで、この度再放送開始となったのはこの漫画を実写化したもの。
小学校の頃、「下品だから見てはいけない!」と教師から言われたTV番組が幾つか在り、この「ハレンチ学園」もその一つ。インターネットを使用すれば小学生でもモロ画像が普通に見られてしまう現代とは異なり、当時の子供達がエロチックな物に触れる機会は皆無に等しかった。そんな中、女性の下着姿が登場する子供向け番組(必ずしも子供向けという訳では無かったのだろうが。)は画期的で、”スカート捲り”もこの番組の影響で各地の小学校で繰り広げられる様になったと記憶している。何しろ主題歌の「ハレンチ学園ソング」(こちらで聴く事が出来る。)からして「ボインが西向きゃ ヒップは東♪」なんて詩なのだから、そりゃあ”当時の”教師が「下品だから見てはいけない!」と言うのも無理無い事か。
とは言え、何時の世に在っても大人から禁じられた物程、子供としてはどうしても破りたくなってしまうのが常で、自分の廻りでもこの番組を見ている同級生が多かった。今回の記事を書く上で調べて判ったのだが、自分が見ていたのは最初に放送された時期では無く、恐らく夏休みの子供向け特番として再放送された時期に見ていたと思われるが、学校でかなり話題になっていた事を考えると再放送時の視聴率も結構高かったのではないか。「再放送時の視聴率”も”」と書いたのには訳が在る。実はこの番組が最初に放送されたのは東京12チャンネル(テレビ東京の旧社名。)で、第2話の平均視聴率28.4%は東京12チャンネル歴代視聴率ランキングの2位で在り、最高視聴率32%はテレビ東京(東京12チャンネル時代を含め)の歴代ドラマ番組1位に在り続けているというのだ。色々な意味でエポック・メーキングなこの番組を、再び見る事が出来るのは何とも嬉しい。
女生徒の一人、十兵衛を演じていた児島美ゆきさんの愛らしさが際立っている。ヒゲゴジラ先生(今回使用した画像の右下、豹柄の毛皮を纏った原始人風の教師。)やパラソル先生(同画像の左、体がパラソル状になっている老教師。)、丸ゴシ先生(同画像の左、丸ゴシデパートの宣伝が描かれた褌と羽織姿の教師。)等、漫画からそのまま飛び出して来た様ないでたちの教師の姿に爆笑。男子生徒が助兵衛揃いならば、教師達も総助兵衛というのがこの学園の特徴。「ズビズバ♪」の左卜全氏があのとぼけた雰囲気で用務員役を演じてるのが懐かしいし、”カバゴン先生”こと安部進氏が次週の予告をし、その最後に「我等がハレンチ学園、オー!」と雄叫びを上げているのが何とも間抜けで素晴らしい。トイレが汲み取り式便所で、バキュームカーが普通に登場する所なぞは、「ALWAYS 三丁目の夕日」と同じ郷愁を呼び起こされる。
出演している方々の中には、既に鬼籍に入られた方も少なくない。左卜全氏が亡くなられたのはこの番組が終了した僅か1ヵ月後という事なので、自分が再放送で見ていた時にはこの世に居られなかった訳だ。オカマ言葉を使っていたヒゲゴジラ役の大辻伺郎氏は、放送終了から2年後の1973年に自殺されている。(あの湯口敏彦投手が”自殺”したのもこの年。)借金苦による自殺という事だが、あれ程迄にコミカルな演技をしていた人がと思うと切なさが募る。「仮面ライダーV3」でデストロンの大幹部の一人キバ男爵(画像No.15)を演じ、この番組ではガンマン姿のマカロニ先生を演じていた郷治氏(宍戸錠氏の実弟、ちあきなおみさんの亡夫。)も亡くなられてもう14年が経過している。
児島美ゆきさんは一時期ポルノ映画に出演されていたが、その後TV等で御見掛けする機会が少なくなっている。こちらの情報によると「ウルトラマンティガ」に出演されていた様だが。
パラソル先生役の桂小かん氏はこちらの情報によると、2002年に製作された浅草キッドの『浅草キッド』」にかなりぶりに出演されたとの事。
山岸君役、そして「パパと呼ばないで」ではチー坊達が下宿していた米屋の長男・昇役を演じていた小林文彦氏は、その姿をTV等で御見掛けしなくなってかなりになる。当時ティーンエージャーだったとしても、今は50代半ばといった感じか。
丸ゴシ先生を井上昭文氏が演じておられたというのは驚きだった。井上氏と言えば「愛の戦士レインボーマン」に登場するインドの聖者ダイバダッタのあの姿が余りにも有名だが、まさか聖者を演じていた人が変態教師を演じていたとは・・・。
手塚治虫氏の漫画によって森羅万象に興味を向ける様になったとすれば、子供だった自分に”大人の世界”、そうエロチックな世界を覗かせてくれたのは間違い無く永井豪氏の漫画だった。「キューティーハニー」や「イヤハヤ南友」、「おいら女蛮」、「けっこう仮面」等々、アダルト・ビデオどころかヘア・ヌードすら出回っていなかった時代に在って、女性のヌードがこれでもかという位に登場する彼の漫画は、当時の子供達を甚く刺激したものだった。
こう書くと唯下品なだけの漫画と誤解されそうだが、そんな事は無い。エロチックな中にも、女性の肉体美を存分に描き切っていたというのも彼の漫画の特徴。「ハレンチ学園」もそんな作品の一つで、この度再放送開始となったのはこの漫画を実写化したもの。
小学校の頃、「下品だから見てはいけない!」と教師から言われたTV番組が幾つか在り、この「ハレンチ学園」もその一つ。インターネットを使用すれば小学生でもモロ画像が普通に見られてしまう現代とは異なり、当時の子供達がエロチックな物に触れる機会は皆無に等しかった。そんな中、女性の下着姿が登場する子供向け番組(必ずしも子供向けという訳では無かったのだろうが。)は画期的で、”スカート捲り”もこの番組の影響で各地の小学校で繰り広げられる様になったと記憶している。何しろ主題歌の「ハレンチ学園ソング」(こちらで聴く事が出来る。)からして「ボインが西向きゃ ヒップは東♪」なんて詩なのだから、そりゃあ”当時の”教師が「下品だから見てはいけない!」と言うのも無理無い事か。
とは言え、何時の世に在っても大人から禁じられた物程、子供としてはどうしても破りたくなってしまうのが常で、自分の廻りでもこの番組を見ている同級生が多かった。今回の記事を書く上で調べて判ったのだが、自分が見ていたのは最初に放送された時期では無く、恐らく夏休みの子供向け特番として再放送された時期に見ていたと思われるが、学校でかなり話題になっていた事を考えると再放送時の視聴率も結構高かったのではないか。「再放送時の視聴率”も”」と書いたのには訳が在る。実はこの番組が最初に放送されたのは東京12チャンネル(テレビ東京の旧社名。)で、第2話の平均視聴率28.4%は東京12チャンネル歴代視聴率ランキングの2位で在り、最高視聴率32%はテレビ東京(東京12チャンネル時代を含め)の歴代ドラマ番組1位に在り続けているというのだ。色々な意味でエポック・メーキングなこの番組を、再び見る事が出来るのは何とも嬉しい。
女生徒の一人、十兵衛を演じていた児島美ゆきさんの愛らしさが際立っている。ヒゲゴジラ先生(今回使用した画像の右下、豹柄の毛皮を纏った原始人風の教師。)やパラソル先生(同画像の左、体がパラソル状になっている老教師。)、丸ゴシ先生(同画像の左、丸ゴシデパートの宣伝が描かれた褌と羽織姿の教師。)等、漫画からそのまま飛び出して来た様ないでたちの教師の姿に爆笑。男子生徒が助兵衛揃いならば、教師達も総助兵衛というのがこの学園の特徴。「ズビズバ♪」の左卜全氏があのとぼけた雰囲気で用務員役を演じてるのが懐かしいし、”カバゴン先生”こと安部進氏が次週の予告をし、その最後に「我等がハレンチ学園、オー!」と雄叫びを上げているのが何とも間抜けで素晴らしい。トイレが汲み取り式便所で、バキュームカーが普通に登場する所なぞは、「ALWAYS 三丁目の夕日」と同じ郷愁を呼び起こされる。
出演している方々の中には、既に鬼籍に入られた方も少なくない。左卜全氏が亡くなられたのはこの番組が終了した僅か1ヵ月後という事なので、自分が再放送で見ていた時にはこの世に居られなかった訳だ。オカマ言葉を使っていたヒゲゴジラ役の大辻伺郎氏は、放送終了から2年後の1973年に自殺されている。(あの湯口敏彦投手が”自殺”したのもこの年。)借金苦による自殺という事だが、あれ程迄にコミカルな演技をしていた人がと思うと切なさが募る。「仮面ライダーV3」でデストロンの大幹部の一人キバ男爵(画像No.15)を演じ、この番組ではガンマン姿のマカロニ先生を演じていた郷治氏(宍戸錠氏の実弟、ちあきなおみさんの亡夫。)も亡くなられてもう14年が経過している。
児島美ゆきさんは一時期ポルノ映画に出演されていたが、その後TV等で御見掛けする機会が少なくなっている。こちらの情報によると「ウルトラマンティガ」に出演されていた様だが。
パラソル先生役の桂小かん氏はこちらの情報によると、2002年に製作された浅草キッドの『浅草キッド』」にかなりぶりに出演されたとの事。
山岸君役、そして「パパと呼ばないで」ではチー坊達が下宿していた米屋の長男・昇役を演じていた小林文彦氏は、その姿をTV等で御見掛けしなくなってかなりになる。当時ティーンエージャーだったとしても、今は50代半ばといった感じか。
丸ゴシ先生を井上昭文氏が演じておられたというのは驚きだった。井上氏と言えば「愛の戦士レインボーマン」に登場するインドの聖者ダイバダッタのあの姿が余りにも有名だが、まさか聖者を演じていた人が変態教師を演じていたとは・・・。
児島美ゆきさんは3年ほど前に御見掛けしました!
小田急線の新百合ヶ丘で友人と飲んでいたのですが、
終電間際の電車の中、ふと前に座った中年カップル?をみると、
間違いなく児島美ゆきさんではないですかっ!
中山美穂さんも出演していた「毎度お騒がせします」では、同級生のお母さん役でしたが、相変わらずスレンダーで、豹柄の上着にカーリーヘア(すみません髪形に詳しくなくて・・)。
季節が冬だったので、そんな装いでした。
一緒にいた男性が児島さんの友人か、仕事仲間かは当然不明ですが、
酔っていた男性を児島さんがエスコートしているような雰囲気でした。
そして私が降りる3つ手前の駅で、児島さんとその方は降りて行かれました。
土居まさるさんと「TVジョッキー・日曜大行進」の司会もされていましたネ♪
確か、相本久美子さんに代わるまで長く務めてらしたと思います。
「イヤハヤ南友」は大好きな作品でした(笑)
本当に股間の疼きを感じ始めた頃の思い出の作品ですネ!
映画界が斜陽となり、テレビにスタッフや役者さんが活路を求める中、
自殺や餓死といった悲劇的な死を迎えた方も少なくありませんでしたネ。
大辻司郎さんも私は好きな俳優さんでした。
石井輝男監督の「怪談昇り龍」
大川橋蔵さん主演の映画版「銭形平次」
少ない出番の中で印象に残る芝居を数多く残す方でした。
「怪談昇り龍」で、大辻さんに殺害されるのが加藤嘉さんでしたが、
その娘で、見事に仇を討つ娘役が高樹蓉子さんでした!
「愛の戦士レインボーマン」のキャシーです♪
井上昭文さんもクセの強い方ですよネ(笑)
市川雷蔵の「新書・忍びの者」では、斑(まだら)の夜叉丸というはぐれ忍者役で、冨士真奈美さんの恋人という異色の設定でした(笑)
例によってこれもリアルタイムで見てました。
マンガでは舞台が小学校でしたが、どう見てもドラマは高校生十兵衛でしたね。八十八がもっとイケメンだったら良かったのに・・。
親になった立場から言えば、「これしきの事で慌ててたまるか」と・・。ただ、嫌がる子のパンツを脱がす行為を肯定的に捉えられたらかなわんな・・とも釘をさしたくなります。
映像と現実とごっちゃにしていい場合といかん場合があるという歴史的見本のような作品かもしれません。
いつの世もエロは世界を制します~w
ちょうど家庭用ビデオの普及期にVHS陣営がエロビデオを持っていって
VHSを買っていただくとこれを差し上げます。。。というセールスをやっていたこととダブります。
「ハレンチ学園」
自分は単行本を持ってました。たぶん全巻w
テレビのは見ていてちょっとイタイ感じがしたので
観てなかったなぁ。。。
十兵衛・・・懐かしいです。
自分の理想の女性像は未だ彼女なのかもしれません(笑)
もう「ゲッターロボ」の新作は読めないのです。
コメント有難うございました!
破壊王子さんも触れられていますが、石川賢さんの訃報、本当に残念です。
確かに永井豪先生以上に力強さ溢れるケレン味たっぷりな作風だったと思います。
「怪傑シャッフル」
「心霊探偵オカルト団」
などは私の大好きな作品でした。
桜多吾作先生と並んで、思い出深い方でした。
コメントさせて頂いた、石井輝男監督の「怪談昇り龍」ですが、
カルト色が強い割に、あちこちのレンタル店でレンタルされています(笑)
梶芽衣子さんの主演の、日活製作の異色ヤクザ映画です!
ホキ徳田さん、安部徹さん、砂塚秀夫さん、土方巽さん、佐藤允さん、内田良平さん。
と、強烈な個性を放っています(笑)
是非、一度ご堪能下さいませ・・・♪
下品だから見てはいけないって言っても視聴率が高かったのは番組として面白かったからでしょう。
人生には猥雑なものも認めれる寛容さも必要ってことですね。
ウルトラマンにしろワイルド7にしろ、、もうこの時代は、俺たちの黄金期だよなぁ。giantsさんのブログは色々な処に飛べて、すごく便利だ。この漫画を三丁目の夕日や、硬いニュース(笑)とも、同等に扱える貴君の懐の広さはすごい。当時、呪文だったのがこれだったな。
ABCDWHY♪
「オモライくん」覚えてます。永井豪氏ってハチャメチャなストーリーの中にも、「ハレンチ学園」(漫画)の最終回で「ハレンチ学園v.s.PTA&文部省」(新興勢力v.s.既存の権力)の戦争勃発で、メインのキャラクターがほぼ全滅という凄まじい展開を盛り込む様に、読んでいる側にそれとなく問題提起した様な作品少なくないですよね。
因みに自分の場合は、「けっこう仮面」や「花平バズーカ」(http://www.mazingerz.com/HANA/HANA.html)に結構”御世話”になりました。
ジョージ秋山氏の「日本列島蝦蟇蛙」という作品は生憎存知上げないのですが、氏の作品で個人的に一番印象に残っているのは「デロリンマン」(http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%87%E3%83%AD%E3%83%AA%E3%83%B3%E3%83%9E%E3%83%B3)でした。ギャグ漫画で在りながら、その哀愁と不条理さが堪らなかったです。