知っている人からすると「皆が知っている事じゃないの?」と思うだろうけれど、意外と知らない人が居たりする事柄というのが在る。例えば若い人に「AKB48のメンバーを挙げてみて。」と問えばスラスラと何人かの名前が出て来るだろうけれど、自分の様に全く興味の無い人間だと1人も名前が挙げられなかったりする。「自分の中での常識」が、必ずしも「一般常識」と一致しないのは珍しい事では無い。
今野敏氏の小説「ヘッドライン」内の或る記述を目にした時、今から10年程前に知り合いと或るホテルに付いて交わした会話を思い出した。其のホテルに関しては多くが知っているものと思っていたので、彼が其の存在すらも知らなかった事に驚いてしまったのだが、以降何人かに聞いた所、自分よりも年上の人ですら知らない場合も在り、「知らない人も少なからず居るんだなあ。」と思った次第。
「東京都港区に在る、原則として日本人が入れないホテル。」を御存知だろうか?御存知無い方ならば、「えー、そんなホテルなんか在るの!?」と驚かれるかもしれない。実際に、そういうホテルが在るのだ。
其のホテルの名前は「ニュー山王ホテル」と言う。場所は「東京都港区南麻布4-12-20」で、地上7階&地下1階の全149室とか。何故、此のホテルには原則として日本人が入れないのか?其れは、此のホテルが「アメリカ海軍が管理する在日米軍の施設」だからだ。
敗戦の翌年の1946年、アメリカ軍は旧日本軍の「山王ホテル士官宿舎」(赤坂)を接収し、以後占有し続けて来たが、1983年10月に同地は旧山王ホテルのオーナー(安全自動車等)に返還される事となった。其の際に当時の日本政府がアメリカ軍に代替として提供したのが、現在のニュー山王ホテルの土地&建物なのだとか。
アメリカ軍関係者が東京を訪問した際の宿泊施設、乃至は在日米軍の為の保養所&社交場として使用されている同ホテルは、駐日アメリカ大使館関係者にも開放されているが、日本人は勿論の事、アメリカ人で在っても軍と無関係の民間人は、“原則として”立ち入る事が許されていない。(日本人が、同ホテル内で雇用されているケースは在る様だが。)施設内で使用される言語は英語で、使用されている通貨は米ドルというのだから、在日米軍基地内と同様だ。
近辺にはフランス大使館がありますし、外国人が多い地域ですよね。フランス大使館のイベントのときに建物の2階以上に行くとそのホテルの中が丸見え。おそらくホテルからもフランス大使館丸見え。お互い牽制しあう時代もあったでしょうね。
知る人ぞ知る有名なホテルでは在りますが、AK様も御存知でしたか。仕事等で彼の近辺は何度か行っているのですが、実際に生で見た事が在りませんので、AK様の描写で「そんな感じなんだ。」と参考になりました。
「此処は一体何なんだろう?」と首を捻ってしまう場所って、結構在ったりしますよね。以前、某元首相の御自宅を見に行った際、其の近辺で不思議な建物を目にしました。だだっ広い敷地に建つ大きな建物で、周りをぐるっと高い塀で囲われ、其の上には侵入防止の鉄条網が。入り口には何の表示もされていないのですが、常設のポリス・ボックスが置かれており、高度な警備を要する施設なのは確か。