ば○こう○ちの納得いかないコーナー

「世の中の不条理な出来事」に吼えるブログ。(映画及び小説の評価は、「星5つ」を最高と定義。)

ズバリ聞きます!(20)

2008年01月08日 | 「ズバリ聞きます!」
帰宅途中にふらりと書店に寄った所、テレビ情報誌の表紙にアニメ「ヤッターマン」の「ドロンジョ、トンズラー、ボヤッキー」の絵が描かれていた。「ヤッターマン」が29年振りに復活するという記事を3ヶ月程前に記したが、いよいよ来週の月曜(7日)から読売テレビ日本テレビ系列で放送開始となるのだ。公式サイトが既に立ち上がっているとの事だったので覗いてみたが、絵柄はそれ程変わっていないし、何と言っても悪党3人組の「ドロンボー」やドクロベエの声が以前と同じというのが嬉しい。大好きだったアニメのリメイクが、今の子供達にどう受け止められるのか興味が在る。(以前は土曜日の放送で、今回は月曜日。曜日の変更も、視聴率に結構影響を与えそうな気が。)

閑話休題

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杉並区立和田中の『夜間塾』開講、都教委が『待った』」(1月7日、産経ニュース

東京都杉並区立和田中学校(藤原和博校長)で9日から実施予定の進学塾講師による夜間有料特別授業「夜スペシャル」に付いて、東京都教育委員会は7日、入室テストで対象者を絞る等、義務教育の機会均等の観点から疑義が在る。等として杉並区教育委員会に対し、実施の再考を求める指導・助言を行った。

地方教育行政法48条による措置で区教委は指導・助言に拘束されない。文部科学省によると、都道府県教委が市区町村教委の独自の取り組みに待ったを掛ける指導・助言を行うのは「余り例が無い。」という。

藤原校長は同日夜、「実施方法は変更しない。」とした上で、9日から26日に延期する事を明らかにした。杉並区教委は井出隆安教育長名で教育の地方分権が求められている今日、都教委がこの様な指導を行った事は極めて残念。とのコメントを発表した。

夜スペシャルは、同中の運営を支援する地域本部が進学塾の「SAPIX」と協力し、入室テストに合格した同中の2年生約20人を対象に、平日の夜や土曜の午前に月額1万8,000~2万4,000円の受講料で受験支援として数学や国語等の授業を行う仕組み。都内の公立中で初の企業出身校長となった藤原校長の発案。授業料は同塾の通常と比べ半額程度。

都教委は問題点として「入室テストによる選抜方法」の他、高額な授業料公共性の高い学校施設で特定の私塾が授業を行うのは『公共性・非営利性に反する恐れが在る。』等としている。
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この手の問題は「本音」と「建前」のどっちに重点を置いて考えるかによっても、見解は大きく異なるだろう。「入室テストで対象者を絞る等、義務教育の機会均等の観点から疑義が在る。」、「高額な授業料」、そして「公共性の高い学校施設で特定の私塾が授業を行うのは『公共性・非営利性に反する恐れが在る。』」の3点が問題点として挙げられている。

先ず「入室テストで対象者を絞るというのが義務教育の機会均等を奪う。」というのは確かにそうなのだろうが、実際問題としては「同中学の2年生全員を教えられるだけの講師数を揃える事が出来るのか?又、それが果たしてコスト面で可能なの感?」、「生徒及び講師双方にとって、学習レベルの異なる人間を一括りにして教わる(乃至は教える)事が、受験支援という趣旨から適しているのか?」という点が出て来るだろう。学習レベル毎に細分化した特別授業を組むならば、一層コスト面で難しい気が。高校受験する生徒が居るという現実が在る以上、受験支援を行うという”本音”が在っても仕方ない様に思える。

唯、以前書いた記事でも触れたと思うが、「小学生だった時分に毎月、学校内で学研の人間が『○年生の科学』や『○年生の学習』を販売しており、それ等を競って購入する同級生を横目に、購入出来ない者が寂しそうな表情を浮かべていた子が居た。」のを今でも記憶している自分としては、「入室テストに落ちた子や、そもそも特別授業を受ける余裕が無い家庭の子は辛いだろうな。」という思い”も”在る。「それが社会の現実なのだ。」と言われてしまえばそれ迄なのだが・・・。

「高額な授業料」というのはどうだろうか?「SAPIXの通常授業料に比べて半額程度」というのだから必ずしも高額とは言えないし、高校受験の為に塾に通わせようと思っている親にとっては在り難い事だろう。

そして「公共性の高い学校施設で特定の私塾が授業を行うのは『公共性・非営利性に反する恐れが在る。』」という点が残る訳だが、これが一番引っ掛かる点なのかもしれない。「3年B組金八先生 第8シリーズ」を視聴して「公立中学でも、”客”で在る生徒を積極的に集める努力をしないと”潰れて”しまう。」現実を知った。だから、今回の様なケースが出て来るだろう事は予想出来た。特定の”企業”と密接になり過ぎるというのは問題だろうから、其処に一定の”縛り”は設けなければならないとは思うが、公共性や非営利性という”建前”よりも、厳然と存在する「高校受験」という”本音”を優先して考えなければならない時代なのかなあと感じたりも。

そこで皆様にズバリ聞きます!今回の和田中の試みに賛成ですか?それとも反対ですか?

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14 コメント

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>oumo様 (giants-55)
2008-01-12 21:48:03
書き込み有難う御座いました。そして部活の大会のアテンド、本当に御疲れ様でした。

子供は周りの環境で幾らでも変わって行くもの。周りの大人がきちんと導いて上げれば、妙な方向に進んでしまう事は少ない様に思います。その大人が今は、”御子ちゃま化”している者が少なくないのですから困ったもの。「良貨は悪化を駆逐する」と申しますが、誠に人間とは易き方向に流され易いもの。仰る様に、教師の中にも有為な人材は少なからず居ると思います。問題は様々な意味での”駄目教師”が、そういった有為な人材をも腐らせてしまう環境に在るのだと。

こちらこそ今後とも宜しく御願い致します。
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Unknown (oumo)
2008-01-12 21:03:58
giants-55さま

謝らないでください。
お願いします。

今日は、部活の大会で朝から
子ども達につきっきりでした。

子ども達はとても素直で
どんどん吸収していきます。

吸収していく内容を
素晴らしい物であれば、
子ども達は本当により良い方向に
成長していくと思います。

大人が、
自分のエゴをどれだけ
排泄できるか、
それにかかっているのではないでしょうか。

ダメな教員も沢山います。
素晴らしい教員も沢山います。
社会って、
どうしてか、
ダメな方向に引っ張られることが多いようで、
素晴らしい教員が
力を発揮できない環境になってしまっています。


こちらのブログで
勉強させていただいています。

これからも宜しくお願いいたします。
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>マヌケ様 (giants-55)
2008-01-10 22:04:02
書き込み有難う御座いました。

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「しろがねもくがねも玉も何せむに まされる宝 子にしかめやも」
(どんな宝物で在ろうとも、子どもに優る物は無い。)

「瓜食めば子ども思ほゆ 栗食めばまして偲はゆ いづくより来りしものぞ 眼交にもとなかかりて 安寐し寝さぬ」
(瓜を食べれば食べさせてやりたいと、栗を食べればまして尚偲ばれる我が子。一体何処から遣って来るのだろうか、その面影が消えては浮かびで、一睡も出来ずにいる。)
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奈良時代の歌人・山上憶良の歌には、我が子を愛おしんで詠んだ物が多く在りますよね。何時の時代になっても、親が我が子を愛する気持ちは同じという事かと。見ず知らずの人間が自分の子供を溺愛している姿を見ると「親馬鹿だなあ。」と思う自分ですが、子供が大好きなのでいざ自分が子供を持つとそれ以上の親馬鹿になってしまうのだろうなとも思っています。

考えてみれば我々の親達って、厳しさと優しさのメリハリがきちんと付いていたなあって感じますね。でも、そんな彼等が孫を持つと大甘になってしまっているのですから面白いものです。
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平等を叫んで個性や特質を失うこともあるのでは? (マヌケ)
2008-01-10 13:43:12
いろんな試みにチャレンジすること自体は良いことだと思いますし、外野からどうこう言うことでもないですね。 ここの生徒さんたちとご両親のご意見などが最も尊重されるべきですから。 進学塾に関しては、うちなどは、友達も行ってるから行くというようなことで通っています。 あまり成績に影響はないようで、困ったものですが、親としましてはみんなと同じにしてやりたいとい気持ちがあるものですから。 本当は良くないのですが、みんなが持っているからという理由で携帯も持たせていますし、アイポッドもDS持っています。 お小遣いの基準も友達と同じくらいという感じで・・・どうも、バカ親です。 人は人、自分は自分という考え方を親自らが壊してしまっています。 自分が子供の頃は○○君が5段変速のサイクリング車を持っているから自分も欲しいとだだをこねると「そんなん言うなら○○君ちの子になりなさい!」とよく言われたものです。 甘い親になってしまったものです。
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>アラメイン伯様 (giants-55)
2008-01-09 22:37:53
書き込み有難う御座いました。

この件、賛成意見と反対意見が拮抗するか、若しくは反対意見が上回るかなと予想していたので、現在迄賛成意見オンリーというのが一寸意外だったりもします。

様々な分野で地方への権限委譲が進められている中、教育に関してもそれは例外では無いでしょうね。社会情勢がこれ程迄に複雑化した現代に在っては、学校と生徒の親だけで子供達を教育するのは不可能。これはネット犯罪を例に挙げただけでも明々白々だと思います。

読売新聞の記事は初めて知ったのですが、これはなかなか良いアイデアですね。机上でばかり論ずるよりも、先ずは行動をという最たる例と言えるかも。
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Unknown (アラメイン伯)
2008-01-09 22:23:44
私も賛成です。みなさんがおっしゃるとうりもっとやる気がある子供を伸ばすのも教育です。
都教委の主張のようなこと言われると事の良し悪しは別として行政のできることが狭くなります。


今日の読売新聞によると京都市でこんな例が。
生活保護世帯の子供達を対象に市の福祉事務所による学習会を開いているそうです。講師は大学生のボランティア。教育の形態は様々あっていいのではないでしょうか?
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>oumo様 (giants-55)
2008-01-09 20:29:38
書き込み有難う御座いました。

oumo様は嘗て学校現場で働いておられただけでは無く、現在も学生と触れられる環境に在るのですね。知らなかった事とはいえ、釈迦に説法とも言える知ったかぶりを書いてしまって、本当に申し訳在りませんでした。

自分が学生だった時分、教師としての適性に疑問を感じてしまう、否もっとハッキリ言ってしまえば一人の人間として疑問を感じてしまう教師がチラホラ居りました。ですから当時は、「教師が駄目だから、教育現場が駄目になって行ったんだ。」と”良く在るパターン”の考えを持っていたのですが、いざ自分が社会に出て揉まれ、そして教職に在る知人達から実際の現場の話を聞くに従って、「これは教師だけの責任では無い。と言うよりも、何でもかんでも教師の責任にしてしまう風潮こそが、教育現場を歪めてしまっているのではないか。」と思う様になりました。

余りにも多くの”重荷”を背負わされた上に、あらゆる方面からの”プレッシャー”が掛かり過ぎて、教育現場に在る者達の萎縮度は相当な様に感じます。勿論、教師をしている知人が良くこぼす様に、駄目な教師も少なからず居り、その負担迄もが真摯に頑張っている教師に圧し掛かっているという現実も在りましょう。「教師が本来為さなければならない事」と「家庭が本来為さなければならない事」を皆が改めて考え直し、教師が本来為ななければならない事だけで済む環境を構築する。その上で補習を行える環境が出来ればベターなのでしょうが、oumo様が書かれている様に”妙な横槍”を入れさせない様にしなければいけないでしょうね。

我が国の将来を背負って立つ有為な子供達を育成すべく、oumo様を始めとした高い志を持った方々には頑張って欲しいし、自分も情報発信という形で少しでも御役に立てたらと思っております。
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Unknown (oumo)
2008-01-09 11:24:07
giants-55さま

こちらこそ宜しくお願いします。

学校だけで教育を担うのは厳しいですよね。
社会全体で子どもたちを育てていく環境が必要です。
まずは、学校側が門戸を開くことですね。
教育委員会のみなさんは、自分たちがやってきたことをもう少し省みる必要があると思います。

学校現場では、以前僕も勤めていましたが、
かなりきつかったです。
授業もあり、意味不明な雑務あり(教育委員会関連が多数です)、部活あり(年中無休状態です)で、
いつ休みを取れるのだろうかという日々を過ごしていました。
そんな中でも、補習活動はしていましたよ。

学級の仕事を終え、部活もあるけど、空いた時間を使って生徒を集めて。
他の先生がやっていないことをすると、親から学校に連絡があって、『その補習に参加することで、評価に影響するのでしょうか?』なんて聞いてくるのです。
教頭が対応したのですが、教頭は、「もう少し考えてから補習するように」というわけで、
なんじゃこりゃ?とほんとわけわからない。

今現在は、学校を離れ、事務職をしながら、
高校生の部活指導をボランティアでやっております。
これまた、年中無休状態。

いま、学校の先生方が教科指導に専念できる環境を作れないか検討中です。

多くの方が同じ志を持って活動しているので、
近い将来、学校の先生もゆとりを持って指導できる環境ができると信じています。

それが、子ども達にとって、必要なことですから。
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>iorin様 (giants-55)
2008-01-09 02:03:29
旧年中は大変御世話になりました。本年も何卒宜しく御願い致します。

価格破壊の波は塾業界にも押し寄せているとの事で、授業料を大幅に下げた塾も在る様に聞いていますが、それでも決して安い費用では無いですよね。ですから、今回の試みは子供の塾通いを考えている親にとっては渡りに船と言えましょう。全員が受けられる訳では無いというのがネックなのでしょうが、記事でも触れました様に「全員受講」は現実的に難しいのでしょうね。
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Unknown (iorin)
2008-01-09 01:46:56
どうもあけおめです

自分は塾に通ったことがないのですが(少年野球と習字はあります)塾の授業料が高すぎるので、学校で有料講習するこそ格差が少しでも緩和されるのではなかろうかと思います。ぜひ実行すべきだと思いますよ。

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>oumo様 (giants-55)
2008-01-09 00:03:25
旧年中は大変御世話になりました。本年も何卒宜しく御願い致します。

学校側としては「受験対策のノウハウを教えて貰えるというメリット」が、塾側としては「教材開発に於いて、実際に子供達と長く接している現場の教師の意見を反映させられるメリット」が在ると言われていますね。妙な利益供与が無い様に、学校側としては最低限の授業料を生徒達に払わせ、塾側は現場の教師からアドヴァイスは貰うものの直接的に教材開発等にはタッチさせないという”線引き”がする様ですが、特定の組織と”だけ”繋がりを持ってしまうと、何れは問題が出て来る可能性も。

少子化の時代に入り、これ迄以上に社会全体で子供達を育成する体制が必要だと思います。未成熟な親が少なからず居る現状では、学校だけで子供達をケアするのは物理的に難しいでしょうね。

唯、教師をしている知り合いが結構居り、教育現場の話をしばしば耳にするのですが、余りにも雑務が多過ぎて子供達と向き合いたくても向き合えないという現実も在る様です。部活動の顧問も手当て無しで引き受けているヴォランティア状態という事で、そういった状況下で補習もというのは一寸酷な気も。それなりに環境改善をしないといけない様に感じています。
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>のびぃ太様 (giants-55)
2008-01-08 23:49:47
旧年中は大変御世話になりました。本年も何卒宜しく御願い致します。

「全ての子供に対して平等に。」という建前は判るのですが、現実問題としてなかなかそうは行かないもの。社会に出れば厳しい競争社会が待ち受けている訳ですし、生徒間で”出来る限り”差別意識を持たせない様な上手い遣り方で、個々の才能を伸ばして欲しいもの。

唯、問題に思うとすれば、特定の塾とだけ関係を結んでしまうという点。双方に利益供与がなされない対策を打っている様ですが、特定の相手とだけ付き合っていると其処にはどうしても妙な利益関係が生まれてしまうもの。その辺の”縛り”が必要な気はします。
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Unknown (oumo)
2008-01-08 23:11:05
賛成ですね。
これをきっかけに、
多くの大人が子ども達の教育に関わることが
できるようになって欲しいと思います。

学校の閉ざされた中だけで教育を行なうのは、
もう時代遅れ。

何事も平等、平等というのもおかしな話。

お金がなくて塾にいけない生徒がいるなら、
教師が責任持って補習すればいいだけの話。

やることやらずに、建前だけの学校、
教育委員会は大いに反省すべし。
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Unknown (のびぃ太)
2008-01-08 20:46:03
子どものためを考えれば賛成!
伸びる子を伸ばせ!
頭をおさえつけるなんて、とんでもないよ。
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