ば○こう○ちの納得いかないコーナー

「世の中の不条理な出来事」に吼えるブログ。(映画及び小説の評価は、「星5つ」を最高と定義。)

“美しい国”とは、“狡い蝙蝠が跋扈する国”でも在るのか?

2017年05月26日 | 政治関連

森友学園疑惑”と“加計学園疑惑”。「安倍晋三首相と非常に近しい人物が運営する学校に、在り得ない程の便宜図っていた。そして、両者が運営する学校には、首相夫人の昭恵さんが名誉職に就いていた。」等々、両疑惑には余りに共通点が多い。偶然とするには不自然過ぎる共通点の多さが在るというのに、安倍首相の支持率が高止まりしているというのは、「彼以外に代わりがない。」と考える人も少なく無いのだろうけれど、「色んな疑惑で攻められている安倍首相は可哀想。」と主張する知り合いの様に、一般人とは異なる強権有し其の強権を振り翳す人物を、一般人と同様に捉える感覚の鈍さが拡大している。というのも在るのではないだろうか。こんな国民が多い様では、ネポティズム(縁故主義)は拡大する一方だ。

 

「安倍首相が『2020年を、新しい憲法施行される年にしたい。」と明言した。」事に対し、「『天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官其の他の公務員は、此の憲法を尊重し擁護する義務を負う。』とする憲法第99条の『憲法尊重擁護義務』明確に違反する。』という声が上がった際、菅義偉官房長官は「“首相としての発言”では無く、“自民党総裁としての発言”なので問題無い。」と主張。又、「自衛隊制服組のトップで在る河野克俊統合幕僚長日本外国特派員協会行われた記者会見で、安倍首相が『自衛隊を憲法第9条明記した新憲法を、2020年に施行したい。』と表明した事に対し、『自衛官として申し上げるなら、自衛隊の根拠規定が憲法に明記される事になれば、非常に在り難いと思う。』と述べた。」事に対し、「隊員の政治的行為を禁じている自衛隊法に違反するのではないか?」という声が上がると、菅官房長官は「“個人としての発言”で在り、全く問題無い。」とも。

 

問題が起こった際、其れを記者から指摘されると、理由を述べる事無く、「全く問題在りません。」の一言で済ませる事が多い菅官房長官。こんなにも不誠実好い加減な対応をする官房長官というのは、此れ見た事が無い。強い憤り覚えるが、そんな対応に反論しないマス・メディア然る事乍ら、異常と捉えていない国民の多さは嘆かわしい限りだ。

 

で、話を安倍首相及び河野統合幕僚長の発言に戻すが、“彼等の発言が問題在るかどうかは別にして”、政権にとって都合が良い様に、“発言者の立場”を変える。というのは正しい事なのだろうか?仮に河野統合幕僚長が「一自衛官として申し上げるなら、自衛隊の根拠規定が憲法に明記される事は良く無いと考えている。」と主張したら、其れでも菅官房長官は「“個人としての発言”で在り、全く問題無い。」と言っただろうか?

 

イソップ物語に、「狡い蝙蝠(卑怯な蝙蝠)」という有名な話が在る。「自分が有利になる様、状況に応じて『自分は鳥の仲間だ。』、『自分は獣の仲間だ。』と立場を変える狡い蝙蝠の話。」だ。安倍政権になって顕著になっている「政権にとって都合が良い様に、“発言者の立場”を変える。」という手法は、正に狡い蝙蝠其の物

 

菅官房長官の言い分が通るので在れば、「地方公務員が禁じられている政治活動を行っても、彼等が事前乃至は事後に『“地方公務員として”では無く、“一個人として”の政治活動で在る。』と明言した。」ら、又、「教師国歌斉唱をしなかったり、国旗掲揚時に起立しなかったという事で罰せられそうになっても、彼等が事前乃至は事後に『“教師として”では無く、“一個人として”の行為で在る。』と明言した。」ならば、「全く問題無い。」という事にならないとおかしい。

 

安倍首相が掲げる美しい国”が「安倍首相の身内及び“御友達”の利益を最優先させる“ネポティズム国家”。」なのは理解していたが、どうやら其れに加えて「狡い蝙蝠が跋扈する国」でも在る様だ。


コメント (4)    この記事についてブログを書く
« 「さらば愛しき魔法使い」 | トップ | こんな意味も在る 第2弾 »

4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (悠々遊)
2017-05-26 10:35:49
大臣が問題発言をしても、首相の意向が忖度される事態に至っても、それでも政権の支持率が下がらないのが不思議です。
他に代れるものがいないという消極的支持はいつの時代にもありましたが、今回ばかりは異常というほかありません。
国民の大半を貧しくしておき、わずかばかりの餌を撒いて人気取りをする、その効果が表れているのでしょうか。
不作為の罪というのがあるそうです。
何もしないで結果的に現状を追認し、状況をますます悪化させる罪とでもいえるでしょうか。
異議を申し立てる権利を放棄し、無関心でいることは当事者にとっては自業自得だとしても、子供や孫以降の世代に対する責任放棄だと思います。
戦前の封建制度が長く続いた社会では、一般国民の権利は大きく制限され声を上げることもままならなかったでしょうが、広く人権が認められ、民主主義制度が敷かれた現代において「騙されていた」「こんなことになるとは想定外だった」は通用しない。
息苦しい社会を後世に残さないためにも、こんな政権は支持しないと声を上げるべきです。
野党がだらしないからと批判しても、政権支持率が高ければ、野党に出来ることは限られてしまいます。
ますます飼いならされた羊になっていく日本国民に、歯がゆく腹立たしさが募る今日この頃です。
返信する
>悠々遊様 (giants-55)
2017-05-26 12:58:38
書き込み有難う御座いました。今回は、此方にレスを付けさせて貰います。

悠々遊様が書かれた内容、全く同感です。安倍政権に対して概して批判的なメディアが行う世論調査でも、安倍首相に対する支持率が高止まりしているのですから、実際問題として支持は低く無いのでしょう。でも、個別の質問に対する回答を見ると、安倍政権が推し進めている政策に関しては、概して反対の声が多い。という事は、「安倍首相を積極的に支持している訳では無いけれど、他に良い人が居ないじゃん。」という人が結構居るのでしょう。

記事内で紹介した「色んな疑惑で攻められている安倍首相は可哀想。」と訴える知人、「共謀罪に付いて「施行されても、国民を縛る事になんて成り得ない。」、安倍首相が軍備増大に前のめりになるのも「戦争になんかなる訳無い。」と“無根拠”に言う。悪名高き「治安維持法」が、最初は「一般市民は絶対に対象にしない。」と説明され乍らも、施行後にどんどん拡大解釈&悪法の追加が為された結果、国民が物言えぬ状況に追い込まれて行った事や、古今東西の戦争が、何でも無い様な些細な事から勃発したという歴史を知らないで・・・。

「在り得ない。」とか「考え過ぎ。」と無根拠に発言する人達に限って、看過して来た結果災厄に巻き込まれると、「騙された!」と騒ぎ出すもの。

追及されると「民主党時代はどうだったんですか!」とか「私の支持率は50%超えているんですよ。」、「そんな事だから、民進党の支持率は上がらないんです。」等と、全く無関係な事を言い出し、質問自体に真面に答えないで誤魔化す。野党がだらしないのは事実だし、民主党政権が良かったとも思わないけれど、こんなふざけた言動を繰り返す首相を、異常と思わない国民が少なく無いというのは、国民の思考劣化と言わざるを得ない。
返信する
育てる (雫石鉄也)
2017-05-29 09:33:54
悠々悠さんのご意見に私も同意です。
今の自民党政権にとって代わる政権が必要ですが、野党第一党の民進党が頼りないことは事実です。これを頼れる政党にすることが大切ではないでしょうか。
民進党の前身、民主党の政権をよくいう人は少ないです。でも、民主党は初めての与党で、3年しか政権を担ってないのですよ。自民党は50年の与党経験と蓄積があります。3年民主党に任せてダメだからポイ。これじゃ、政党の使い捨てです。国民が政党を育てるという考えも必要ではないでしょうか。
返信する
>雫石鉄也様 (giants-55)
2017-05-29 11:04:44
書き込み有難う御座いました。今回は、此方にレスを付けさせて貰います。

「国民が政党を育てなければいけない。」、雫石様が御自身のブログでも書かれていましたが、全く同感です。民主党政権がグダグダだったのは確かだし、批判されるのも仕方無いと思う。でも、“本格的な”政権交代は民主政権が初めてだった訳だし、たった3年で「政権交代は駄目!」としてしまうのでは、真っ当な民主政治は生み出し得ない。

例えば自分が社会人になり、大事な仕事を次々に任され、失敗続きだったとする。一定期間駄目だったから、「もう御前は使えない。一生働いては駄目!」とされたら、其れでも納得出来るのだろうか?自民党が“安倍党”となり、「右向け右!」の状態となってしまっている以上、対抗出来る政党を育てないと、結局は国民が不幸になるだけ。

安倍首相は不都合な指摘をされると、馬鹿の一つ覚えの様に「民主党時代はどうだったんですか!」とか「だから、民進党の支持率は上がらないんです!」といった誤魔化しで、話を逸らすのが得意。寄らば大樹の陰といった風潮が強まっている中、そういう安倍手法に踊らされ、「民進党は全て駄目!」という思考に流されてしまっている人も多い様に感じます。と言うのも、そういう人達に限って、「じゃあ、“具体的に”民進党の何が駄目なのか?」と問うと、明確に答えられない。具体的な根拠を上げての否定なら判るのですが、イメージだけで物を言ってしまっているのは、政権にとって思う壺ではないかと。

「若し貴方達が会社勤めをしているとして、社長が『強い会社にする!』と宣言し、遣っている事は一族や“御友達”への優遇許りで、其の他の社員に対しては“重荷”を次々に背負わせる命令を出したならば、其れでも貴方達は此の社長を支持するのか?」と、無思考で安倍首相を支持している様な人達に聞いてみたい。
返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。