ば○こう○ちの納得いかないコーナー

「世の中の不条理な出来事」に吼えるブログ。(映画及び小説の評価は、「星5つ」を最高と定義。)

ジャイアンの論理

2009年01月21日 | 政治関連
「貧しき民の救済」を掲げている宗教団体は少なくない。中には「兆」を超える資産を有し、巨大な箱物を幾つも抱えている宗教団体も在ると聞くのに、何故その施設の一部でもホームレスに開放するという所が出ないのか?信者達はそういった点に、何等疑問を持たないのだろうか?単なる「企業」と化した宗教団体には、正当な範囲での税をもっと課しても良いと思うのだが・・・。

閑話休題

*************************************
小泉元首相『衆参一院制への原動力に』 自民議連が会合」(1月16日、朝日新聞

小泉元首相等が主導する自民党議員連盟「衆参統合一院制議連」(衛藤征士郎会長)が16日、党本部で会合を開き、一院制の創設や「大選挙区制」の導入を、次期総選挙の党マニフェスト(選挙公約)に盛り込める様に検討を進める事を決めた。

同議連は、小泉、安倍福田の4首相経験者を顧問とし、昨年5月に創設。現在は105人が参加し、8ヵ月振りに再開した。

小泉氏は会合で「一院制だけを問うて憲法改正するのも良い。自民党が統合して一院制にするという原動力となって欲しい。」と語り、党内論議を加速する必要が在るとの考えを示した。

一院制により、国会議員の定数を3割削減。更に小選挙区制を見直して都道府県単位の「大選挙区制」とし、2019年以降の選挙から施行出来る様検討する。

これに関連して麻生首相は同日夜、首相官邸で記者団に「国会改革に付いては常に考えておいて然る可きだ。憲法は二院制が書いてあるので、(一院制の議論は)憲法改正と直結して行く話。幅広い議論が為されれば良い。」と語った。
*************************************

当ブログを立ち上げて間も無い頃に「ファイヤー議員はもう要らない」という記事を書いた。民主主義国家としては先輩格のアメリカを対象とし、我が国の議員数と比較した上で、我が国の国会議員数は今の半分でも充分足りる。とした内容。それ以降、何回か同じ趣旨私見を書かせて貰っているので、今回の「国会議員の定数を3割削減。」という案は大賛成。糞の役にも立たない様な政治“屋”が多い現状では、もっと減らしても良いと思う。

又、参議院に付いては「衆議院のカーボン・コピー即ち衆議院の意向をそのまま受け容れる“だけ”の状態で在るならば、存在価値は全く無い。」という理由から、一院制にしても構わないという考えを持っていた。しかし一昨年に行われた参院選民主党が大幅に議席を増やした事で、参議院に於いて与党だけでは過半数を押さえられなくなり、その結果として衆議院と参議院とで意見が割れる様になったのは皆様御存じの事だろう。「意見が割れる。=全てに於いて望ましい事。」とは思わないが、衆議院で圧倒的多数を握った与党が遣りたい放題をした結果、どういう世情に結び付いたかを考えると、「民意を無視した愚策断行への歯止め。」や「これ迄隠蔽され続けて来た暗部を露呈される。」役割は、衆参逆転によるメリットと言えるのではないか。少なくとも現在の参議院は、衆議院のカーボン・コピーでは無い。

「衆参統合一院制議連」なる物が創設されたのは昨年5月という事で、参議院に於ける“力”を与党が失った後という事になる。これでは「自分に都合の悪い事は、全て許さない!」という“ジャイアンの論理”としか思えないし、麻生首相が以前口にした「さもしさ」しか感じられない。「二院制を残したままで、各々の定員数を3割減する。」というので在れば未だ納得出来るが、「己が暴走を許させる為に一院制にする。」という与党側の意図が露骨に見えてしまい、とても賛成出来ない。

先頭に立って一院制の創設を叫んでいる小泉元首相だが、彼の場合はかなり昔からそれを主張している様で、その点では他の議員達の様な「さもしさ」は無いのかもしれない。しかし「他者に厳しく、“身内”に超甘い。」を実践している稀代のぺてん師がどれだけ耳障りの良い事を口にしても、まともな国民ならばそのまま受け容れる事はないだろう。

コメント (6)    この記事についてブログを書く
« 注釈 | トップ | 「地球が静止する日」 »

6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
少し遅いような・・ (ハムぞー)
2009-01-21 18:36:30
郵政選挙のときに
民営化イエスかノーかと称して
実質「白紙委任状」をとりつけ
その数で政局を有利に進めていく。
そんなことを当時コメントしたように記憶していますが・・


さてここで「一院制」提案ですか。
おっしゃるように少し「自己中」な
提案でしょう。

しかし実際のところどう考えても
今年中に総選挙があるわけですから
(任期満了まで行く予感がします)
今出したのでは遅いような気がします。
返信する
策はあります。 (アラメイン伯)
2009-01-21 20:53:56
宗教法人への課税。
賛成です。
勝谷誠彦が言ってたけど、この前の派遣村のようなことは欧米では教会がします。
我が国のお寺さんも神社も政党を持つフランスではカルト教団に指定されている某宗教団体も全然しません。
聖徳太子が神道と仏教の並立を認めて以来、我が国の宗教色は薄いのです。
それで非課税というのはどんなものでしょうね?
僕の父はバスの運転手をしてて昔、京都近くのお寺さんに参拝客を連れて行ったことがあります。その時、住職さんに祇園で接待を受けたそうです。祇園ですよ祇園。
僕ですら祇園など行ったことないのに。

確かにお布施を所得として把握して課税するのは困難ですが策がないわけではありません。
お布施を所得税の寄付金控除に加えるのです。
そうすればお布施した人が所得税の控除を受けようと申告するはず。これであの程度は所得の把握はできるのではないかと考えます。

所得は別にして固定資産税は簡単に課税できます。通常は非課税要件って厳しいのに宗教法人は不自然なくらい実務の上でもあまいです。


二院制。僕は意義はあると思います。
ただ日本の場合は衆参で選挙の方法がほとんど同じなことと、参院が上院としては権限が強すぎるように思います。
衆院を完全小選挙区制にして参院を全国区だけの完全比例代表制にすれば良いのではないかと考えます。
議員定数はアメリカに比べれば多いけどヨーロッパに比べればそうでもないので気にするほどのことではないと思います。
返信する
>ハムぞー様 (giants-55)
2009-01-21 20:54:42
書き込み有難う御座いました。今回はこちらにレスを付けさせて貰います。

あの“郵政選挙”の際、ハムぞー様は「それだけを争点にする事により、全ての事柄に付いても白紙委任状を取り付けるのではないか?」といった懸念を書いておられましたね。自分の知る限り、所謂“言論人”の中で同じ危険性を当時口にしていたのは大橋巨泉氏や高村薫さん位だった様に記憶していますが、「ハムぞー様を含めて、先見の明が在ったのだなあ。」と思い知らされています。

小泉首相が登場した頃、自分も彼の掲げる「改革」に期待したし、支持もしました。しかし時を経る毎に彼の欺瞞性に気付き、不支持をこのブログでも示した経緯が在ります。ですので今更偉そうな事は言えないのですが、自身の都合だけで全てを推し進める“小泉流”を今後も冷静に見極めて行きたいという思いで一杯。
返信する
>アラメイン伯様 (giants-55)
2009-01-21 21:15:26
書き込み有難う御座いました。今回はこちらにレスを付けさせて貰います。

先日、或る小説を読んでいましたら、「我が国では一体何時から、『宗教』という言葉が悪い意味で使われる様になったのだろうか?」といった文章が在りました。確かにそうなんですよね。まともな宗教団体も在るのだろうけれど、余りにも胡散臭い物が多過ぎる。他者の救済はそっちのけで、団体のトップを潤すだけの存在になってしまっている所が目立つ。

「宗教団体に課税するのは、信教の自由を侵す行為だ。」とする宗教人が居ますが、そりゃあとてつも無い課税をするので在れば、それは宗教弾圧になるだろうけれど、団体の所有財産が10兆円なんていう所も在り、そんなのは最早企業としか思えないし、“それなりに”課税するのは信教の自由を侵す事には成り得ないと思うんです。先ずはてっとり早く固定資産税をきちんと課す。御布施を所得税の寄付金控除に加えるというのは、良いアイデアですね。

賛否両論在った「派遣村」ですが、其処を訪れた人(非住民)の中には「これを有効に使って下さい。」と100万円を手渡した老女(名前は名乗らなかったそうです。)や、「うちも苦しいけれど、一応は住む所が在る。困った時は御互い様だから。」と幾許かの御金を持って来た母子家庭の親子も居たとか。「世の中、未だ未だ捨てたものでは無いな。」と思うと同時に、「何で宗教団体は全く動こうとしないのだ?」という疑問が。

前にも書いた事では在るのですが、議員がどれだけ高額な対価を得ようが、それ以上の国益を生み出しているので在れば、それは全然構わないと思っています。定数も同様で、問題は全く無意味な議員、否、無意味と言うより寧ろ「国益を害している」様な輩が少なくないのが問題かと。
返信する
Unknown (マヌケ)
2009-01-22 12:53:18
受験とか安産とか大願成就のご利益にあやかりたい大勢の参拝者のおかげで儲かっている株式会社○○宮とか○○神社とか結構有名どころはどう見ましても企業ですよね。 シーズン到来前にCMを打つし、境内で生まれたあやかり商品や名物がヒットするし、ニュースでも取り上げられてよけい宣伝効果は上がるし。 一般企業並みに社会奉仕してもよいのではないかと思うことはあります。 お布施や寄進以外は法人税払うんでしょうか。 うちの祖父母もたくさん寄付して氏名が刻まれた石碑が実家の近くの金毘羅神社にあります。 課税所得をなるべく少なくするため税理士からすすめられてやったのか、信念とか信仰心によるものだったのか、おそらく前者ではないかと思われます。 神様は努力しなさいと突き放すだけで、困っている人に直接は施しをしてくれないんですかね。
返信する
>マヌケ様 (giants-55)
2009-01-22 16:18:14
書き込み有難う御座いました。

「困った人間に救いの手を差し伸べるのが優しさでは無く、突き放す事が本当の優しさ。」と、宗教団体の多くは考えているのではないでしょうか?「○○先生はXX国から△△勲章を授与された。これでトータル幾つ目の勲章。」と“広報誌”で自団体のトップの功績をやたらと報道している所も在りますし、ついそんな皮肉を思い浮かべてしまいます。他国でも「宗教」って存在は、日本程に「悪いイメージ」で扱われているのか知りたい所。
返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。