昔程では無いにせよ、共産主義国家&社会主義国家の内実は、未だ未だ見え難い部分が少なくない。だからこそ、ロシアの言論統制や中国のエイズ禍といった報道に触れる度に唖然&呆然とさせられるのだが・・・。
「週刊ポスト(10月7日号)」の巻末に「黒いダイヤ」というグラビア記事が載っていた。急速な経済発展を見せる中国では、その旺盛な生産活動の代償としてエネルギー不足の問題が持ち上がっていたが、特に最近の原油高騰の煽りを受けて、その深刻さは無視出来ないレベル迄になっているそうだ。だからこそ、中国ではエネルギー消費の7割を”黒いダイヤ”と呼ばれる石炭に依存している状態なのだとか。
北京から西に約600km程の場所に位置する山西省。この地は中国最大の石炭採掘地(山西省の石炭埋蔵量は、中国全土の3分の1を占めている。)で在り、今や全国から労働者が続々と集まっているという。その理由は大金を稼げるという事で、炭鉱で働いて得られる1ヶ月の賃金は3,000元(約4万2,000円)と、北京や上海等の大都市の平均月収を軽く上回っているからだ。10ヶ月も働けば、田舎では立派な一軒家が買えるという事で、日本の物価感覚でいうと月収300万円の仕事といった感じだそうで、多くの労働者が押し寄せるのも判らないではない。
しかし、上手い話には裏が在るとは良く言ったもので、此処での労働条件の劣悪さはかなりの様だ。坑内では連日の様に死者が出ているという事で、海外メディアが中国政府に炭鉱取材を申し入れても、最新設備が整った所に案内されるのが常で、一般的な炭鉱へ足を踏み入れさせる事はまず無いのだとか。実際問題、先般河南省で起こった炭鉱事故を取材しに集まった中国人記者達に、当局が記事にしない様にと口止め料を払った事実が発覚した程。
又、労働者側にも危険に対する注意意識が低い様で、木箱に詰めて蓋をした上持ち運ぶダイナマイトを、袋に包んだだけの状態で持ち運んでいる労働者の姿が写真として載っていた。坑内の引火や一酸化中毒の危険性への認識も低いようだ。事故で亡くなれば、炭鉱夫の家族には20万元(約280万円)の補償金が出るという事で、この”大金”と命を引き換えにしているという諦観の気持ちも在るのかもしれない。そして何よりも、事故よりも肺の病気で亡くなる炭鉱夫の方が多いという事に、己が命を代償に金を稼いでいるという現実を露骨に感じさせられる。
過酷な労働条件で金を稼ぐ炭鉱夫が居る一方で、彼等を使う炭鉱長やオーナーの金持ちぶりは想像以上の様だ。近年、中国では山西人(山西省の人間)=成金という認識が出来上がっており、炭鉱長やオーナーには北京等の大都会に幾つものマンションを所有している者が掃いて捨てる程居るのだそうだ。記事内で紹介されていたのだが、或る炭鉱長は2億元(約28億円)の資産を持ち、子供は海外留学をさせる等、優雅な生活を送っているのだとか。北京の高級マンションの1割は、炭鉱景気で稼いだ山西人が所有しているという。
ここ迄莫大な資産形成が出来るのも、当局による割当量の何倍もの石炭を採掘しているにも拘わらず、納める税金は正規の割当分しか支払っていないからだそうで、裏では役人への”袖の下”をしっかりと使っているというのだから、中国らしいとも言える(笑)。
或る炭鉱長は、「例え真面目に税金を納めても村の役には立たない。汚職まみれの役所は何もしてくれません。その点、私は自分の金で村人の為に井戸を掘ったりして、儲けた分は還元している。」と語っているが、それも自分の身の安全を守る意味が大きい様だ。過去に、儲けを独り占めしている事を恨んだ労働者が、炭鉱オーナーを殺害する事件が起きてもいるからだ。それ故に、莫大な資産を持ちながら、表向きは質素な暮らしぶりを装っている連中が多いのだそうだ。
急速に経済発展する中国。国内に於ける貧富の差も、比例して拡大していっている。記事でも触れられているが、13億もの人口を抱える巨大国家の景気動向と、それによる地球温暖化への影響は、日本にとって決して無関係な事ではない。
「週刊ポスト(10月7日号)」の巻末に「黒いダイヤ」というグラビア記事が載っていた。急速な経済発展を見せる中国では、その旺盛な生産活動の代償としてエネルギー不足の問題が持ち上がっていたが、特に最近の原油高騰の煽りを受けて、その深刻さは無視出来ないレベル迄になっているそうだ。だからこそ、中国ではエネルギー消費の7割を”黒いダイヤ”と呼ばれる石炭に依存している状態なのだとか。
北京から西に約600km程の場所に位置する山西省。この地は中国最大の石炭採掘地(山西省の石炭埋蔵量は、中国全土の3分の1を占めている。)で在り、今や全国から労働者が続々と集まっているという。その理由は大金を稼げるという事で、炭鉱で働いて得られる1ヶ月の賃金は3,000元(約4万2,000円)と、北京や上海等の大都市の平均月収を軽く上回っているからだ。10ヶ月も働けば、田舎では立派な一軒家が買えるという事で、日本の物価感覚でいうと月収300万円の仕事といった感じだそうで、多くの労働者が押し寄せるのも判らないではない。
しかし、上手い話には裏が在るとは良く言ったもので、此処での労働条件の劣悪さはかなりの様だ。坑内では連日の様に死者が出ているという事で、海外メディアが中国政府に炭鉱取材を申し入れても、最新設備が整った所に案内されるのが常で、一般的な炭鉱へ足を踏み入れさせる事はまず無いのだとか。実際問題、先般河南省で起こった炭鉱事故を取材しに集まった中国人記者達に、当局が記事にしない様にと口止め料を払った事実が発覚した程。
又、労働者側にも危険に対する注意意識が低い様で、木箱に詰めて蓋をした上持ち運ぶダイナマイトを、袋に包んだだけの状態で持ち運んでいる労働者の姿が写真として載っていた。坑内の引火や一酸化中毒の危険性への認識も低いようだ。事故で亡くなれば、炭鉱夫の家族には20万元(約280万円)の補償金が出るという事で、この”大金”と命を引き換えにしているという諦観の気持ちも在るのかもしれない。そして何よりも、事故よりも肺の病気で亡くなる炭鉱夫の方が多いという事に、己が命を代償に金を稼いでいるという現実を露骨に感じさせられる。
過酷な労働条件で金を稼ぐ炭鉱夫が居る一方で、彼等を使う炭鉱長やオーナーの金持ちぶりは想像以上の様だ。近年、中国では山西人(山西省の人間)=成金という認識が出来上がっており、炭鉱長やオーナーには北京等の大都会に幾つものマンションを所有している者が掃いて捨てる程居るのだそうだ。記事内で紹介されていたのだが、或る炭鉱長は2億元(約28億円)の資産を持ち、子供は海外留学をさせる等、優雅な生活を送っているのだとか。北京の高級マンションの1割は、炭鉱景気で稼いだ山西人が所有しているという。
ここ迄莫大な資産形成が出来るのも、当局による割当量の何倍もの石炭を採掘しているにも拘わらず、納める税金は正規の割当分しか支払っていないからだそうで、裏では役人への”袖の下”をしっかりと使っているというのだから、中国らしいとも言える(笑)。
或る炭鉱長は、「例え真面目に税金を納めても村の役には立たない。汚職まみれの役所は何もしてくれません。その点、私は自分の金で村人の為に井戸を掘ったりして、儲けた分は還元している。」と語っているが、それも自分の身の安全を守る意味が大きい様だ。過去に、儲けを独り占めしている事を恨んだ労働者が、炭鉱オーナーを殺害する事件が起きてもいるからだ。それ故に、莫大な資産を持ちながら、表向きは質素な暮らしぶりを装っている連中が多いのだそうだ。
急速に経済発展する中国。国内に於ける貧富の差も、比例して拡大していっている。記事でも触れられているが、13億もの人口を抱える巨大国家の景気動向と、それによる地球温暖化への影響は、日本にとって決して無関係な事ではない。
何故か中国関係のクリップが多くなってしまう今日この頃です。
しかしもう後戻りできなくなっているのでしょう、中国の汚職体質。
みんなが当然のこととして収賄、贈賄を行うようですね。残念なことです。
西側諸国は中国に対し、まさにその人権のあり方を
問う訳で、あらゆる利権を一手に握る事で『富みの旨味』を味わってしまった共産党幹部の方々にとって、
今後も前後を『龍』と『虎』に挟まれた苦しい戦い
になって行くのでしょう。(^^)
国連でもしっかりした権利を持つ中国、これからの国の発展を見据えるならば、まず足元の国民を見つめていかないといけないのでしょうね。国を支えるのは、他国ではなく、自国民なのですから。
経済成長で浮かれてる影で、エイズやらインフラ不整備やら人権無視のアンバランス。三国志と同じ社会が生んだ問題なんですよね。。