川崎区の多摩川河川敷で、中学1年の男子A君(13歳。今回の記事では管理者判断で、全てを仮名で記す事にした。)が、全裸の変死体として見付かった事件。全身には多くの切り傷や刺し傷が在り、「手足を縛られた上、集団暴行を受けたのではないか?」と推測されている。首には頸動脈迄達する深い刺し傷が在り、此れが致命傷になったとも。
2年前の7月末、A君は隠岐諸島の西ノ島から川崎市に引っ越した。西ノ島の全人口は約3千人、一方、(A君が移り住んだ)川崎区の人口は約22万人。牧歌的な土地から大都会へと、環境が変わった訳だ。
非常に明るい性格だったというA君は、新しい環境でも人気者だったが、今年に入ってから登校しなくなった。「昨夏辺りから“危ない先輩”等の不良グループと交友し出し、最近は彼等との間でトラブルを抱えていた様だ。」と友人達は証言しており、集団暴行を受けたとしたか思えないA君顔写真(目の周りに青タンが出来ていたり、額に深い傷が出来ていたりしている。そんな状態にも拘わらず、笑顔を浮かべているのが痛々しい。)も見付かっている。
諸々を鑑みると、「不良グループの連中(防犯カメラの映像から、3人と思われる。)から集団暴行を受け、其の結果、A君は殺された。」と推測される。
もしそうだとしたら、殺されなければならない程の原因とは、一体何だったのか?そんな連中と付き合っていた事は、非難されて仕方無いかもしれないが、だからと言って「自業自得。」だなんて思わない。A君を知る人々の証言を見聞する限り、そして彼のあどけなく、優しそうな顔写真を見る限り、「殺されるなんて、本当に可哀想・・・。」という思いしか湧かない。
「川崎市が非常に危険な地域で、西ノ島は100%安全な地域。」なんて言わないけれど、「A君が西ノ島に留まっていたら、こんな事件には巻き込まれなかったろうに。」という思いは、どうしても在る。
*********************************
「『彼の儘島に居れば・・・。』島根・隠岐のAさん知人『皆の人気者が。』声詰まらせ」(2月23日、産経新聞)
「自分は、西ノ島に残るけん。」。川崎市川崎区の多摩川河川敷で遺体で見付かったAさん(13歳)は、島根県沖の自然の豊かな島で育った。島での生活や海が好きで、小学6年夏に川崎市へ転校する前、先生にこう話した事も在った。Aさんを知る人は、「何故?」、「彼の儘島に居れば・・・。」と悲しみに暮れた。
島根半島から北へ約60kmの日本海に浮かぶ隠岐諸島の西ノ島。海は冬でも青く澄み、漁業が盛んだ。Aさんが5歳の時、父親が漁師を募集するIターン事業に応募し、神奈川県から家族で此の島に移り住んで来た。
島内唯一の小学校に通っていたAさんの周囲は、何時も笑いが絶えなかったと言う。西ノ島小学校の金築康治校長は「広島県に行った修学旅行で、編み笠に刀を差した姿で現れて、皆を笑わせていた。人気者だった。」と振り返る。釣りが大好きで、近くの海水浴場に友人や小さな弟を連れて遊びに行く姿が、近所でも良く見られていた。
校長によると、鳥取県の姉妹校を招いた5年生の臨海学校で学校代表を務め、地元の海でヨット等のマリン・スポーツを紹介したと言う。
家庭の事情で引っ越したのは、平成25年7月末。見送りの為に、同級生や保護者等70人が「頑張って。」と書かれた横断幕を持って港に集まった。島根県本土行きのフェリーは、色取り取りの紙テープで飾られ、同級生等が「フレー、フレー。」とエールを送り、一緒に校歌を歌った。
寂しさの余り泣き出す子も居たが、Aさんは照れ臭そうな笑顔を残し、船に乗って行った。
1年程過ぎた昨年の夏休み、島を訪れた。大好きだった海水浴場で遊んでいるのを見掛けた小学校の元担任が近況を尋ねると、「バスケで頑張っとるけん。」と、何時もの笑顔を見せたと言う。
転校先でも楽しく遣っていると信じていた校長は、事件の知らせに「今でも、島に帰って来る気がする。信じられない。」と声を詰まらせた。
*********************************
一日も早く、犯人が捕まる事を願う。
仰る様に、未だ犯人が特定されていない状況ですし、今後の捜査を冷静に見守って行くというのは大事な事ですね。法治国家で在る以上、犯人は法に則って裁かれるべきで、感情で裁くべきでも無い。
唯、頭ではそう思っていても、被害者が自分の身内だったと想像した場合、犯人に対して深い憤りを覚えるし、犯人に対して自ら制裁を加えたいという思いは、自分も正直に在ります。其れ程に酷くて、遣り切れない事件です。
http://www.bs-asahi.co.jp/tamaki-hiroshi/prg_002.html
去年テレビでやっていた。川崎(しかも工業地帯側)とはえらい違いだったと思う。
小学校高学年から中二ぐらいで子供によっては大きく変わる。大人から見ると大人に対して無邪気にふるまうことがなくなり、ふさぎこむようになる、口を利かなくなる、目つきが変わる。そういう子たちが出る。私の地元の元○○郡でも同じこと(ただヤクザ温泉地や漁師町があるからその因子はただの田舎よりは多いかもしれない)。小学校では優等生だった子が中学で荒れてしまう例も多々ある。
この子がどうだったかは知らない。しかし童顔の少年がこういう目にあったことが痛ましく、テレビでこの話が出ると見るのが悲しく、チャンネル変えてしまう。
西ノ島は、玉木宏氏の父親の故郷だったんですね。彼自身は名古屋で生まれた様ですが、先祖を遡って行くと西ノ島に到るというのは、決して大きな島では無いだけに、「へー。」という感じがします。
昔、親戚が広島の因島に住んでいたのですが、女優の東ちづるさんが有名になった頃、「あんな小さな島から、有名人が出るとは思ってもいなかった。」と驚いていたもの。(其の後、ポルノグラフィティの面々や作家・湊かなえさん等も登場。)
被害者の少年、写真等で見る限り、実にあどけなく、又、優しげな感じだけに、惨殺されたというのが遣り切れません。
友達には“SOS”を発していた様ですが、自身の中学時代を思い返すと、此の年代って“世界”が狭いんですよね。“大人の頭”からすると、「そんなにも追い込まれていたならば、大人や警察に頼れば良かったのに・・・。」と思ってしまうけれど、世界が狭い彼等にとっては、「自分達だけで解決しないといけない。」という思いになってしまったとしても、其れは理解出来なくも無い。
とは言え、大人や警察に頼って欲しかった。本当に残念だし、続報に触れる度に辛い思いになります。