先々月の「成長の跡が全く見えない選手は不要」という記事で、「ジャイアンツの澤村拓一投手は、もう先発で起用しては駄目。リリーフとして起用するのが適任で、もし今後も原辰徳監督が彼の先発起用に拘り続けるので在れば、彼にとってもチームにとってもマイナスなので、其れならば彼を放出した方が良い。」と記した。詳細な理由に関しては、当該記事を読んで戴ければと思うが、煎じ詰めれば「プロ入りしてからの4年間、同じミスを何度も何度も繰り返し、結果として“貯金”を作れない投手だから。」だ。
前回の登板(8月28日)で澤村投手は、先発として9回を投げ抜き、完封勝利を果たした。「味方が得点した直後の回、先頭打者を塁に出す。」、「四球から、ピンチを作る。」といった何時ものミスが在ったけれど、何とか抑え切ったのには「少しは成長したかな。」とも思ったけれど、「でも、今回は調子が良くても、次回は大不調というのが彼のパターンなので、未だ未だ信用出来ない。」というのが正直な気持ち。
そして昨日、彼にとっては其の次回の登板だった訳だが、7回を投げて無失点。前回に続いて、勝利投手に輝いた。調子は決して良いとは思わなかったが、むらっ気が課題(と自分は思っているのだが)の彼としては、集中力を切らさずに、良く頑張ったと思う。何しろ足掛け4年間、彼には期待を裏切られ続けて来たので、未だ未だ全面的に信用は出来ないが、其れでも8割方は「信用しても良いのかな。」という気持ちになっているし、そうなると「先発起用は駄目!」とした自分の判断も、誤っていたと認めざるを得ない。
澤村投手と共に「此処一番で脆い選手」と感じていたのが、テニスの錦織圭選手。「此処一番という状況で、必ずと言って良い程故障してしまい、チャンスを逃してしまう。」とういうイメージが彼にはずっと在ったが、一昨日行われた「全米オープン男子シングルス」の準々決勝に勝利し、準決勝進出を果たした。4時間15分という長時間を闘い抜いたのも凄いが、「同大会で日本選手が4強入りするのは、1918年の熊谷一弥氏以来96年振り。」というのはもっと凄い。
今から6年前、錦織選手と卓球の福原愛選手の熱愛報道が在った。“泣き虫愛ちゃん”として広く知られていた福原選手に対し、錦織選手の知名度は決して高く無く、当時は「愛ちゃんの彼氏」といった添え物的な扱いだったと記憶している。其れが今は、4強入りした選手となったのだから、本当に大した物だ。
一方、西村、山口、マシソンは好不調の波が激し過ぎ。原監督も「勝った気がしない」との勝利監督インタビュー。
こんなに打てないチームにマジック22が出た。不思議!
「澤村・・・もう好い加減にせーよ。」、そう思い続けて来たジャイアンツ・ファンは、自分や村長様の他にも、結構居る事でしょう。好投をしていても、詰まらないミスから失点し、終わってみれば負け投手になっている・・・そんな展開を、数限り無く見せ付けられて来たからです。
前回の試合、そして昨日の試合と、彼の悪い癖(「味方が得点した直後の回に、先頭打者を塁に出す。」、「無駄な四球を出してしまう。」等。)が顔を出し、「又か・・・。」と思ったものの、“失火”を“炎上”させなかったのは、少し成長したという事でしょう。
唯、村長様も指摘されている様に、リリーフ陣が良くない。西村投手に関しては、「昔の悪い状態に戻ってしまった。」と捉える事も出来ますが、気になるのは何年にも亘って好成績を残して来た山口投手の不調振り。“勤続”疲労も考えられますが、彼だけ頑張って来てくれただけに、自分は彼を非難出来ません。
今回の3連敗で、残念乍らカープの優勝は厳しくなった気がしますが、ジャイアンツが優勝するにせよ、タイガースが優勝するにせよ、「得失点差で、失点が上回るチームの優勝。」(http://blog.goo.ne.jp/giants-55/e/15541e6814b1baee7fe64066d5dd423a)という不思議な結果になりそう。
数字的にはジャイアンツが有利ですが、気になるのはタイガースに奇跡的な勝利が多い事。1985年の「バックスクリーン3連発」等、優勝するチームには奇跡的な出来事が纏わり付きます。先達ての対ドラゴンズ戦に続き、昨日の対ベイスターズ戦でも、劣勢だったタイガースが、相手の凡ミス(共に安直なフライを相手選手が落球。)からタイガースが逆転。関本選手が澤村投手から代打逆転満塁ホームランを放ったのも印象的だったし、其れ等を考え合わせると、未だ未だタイガースの優勝の可能性は低く無い様に感じています。