大分昔の話になるが、長期出張で屡々、タイに行っていた時期が在る。業務自体は結構しんどかったものの、休日は非常に楽しかった。寺院&史跡巡りにムエタイ観戦、(日本の10分の1位の料金での)マッサージ等々。タイ料理も美味しかったが、概して海外では馬鹿高い日本料理が、タイでは比較的安く食せるのも嬉しかった。
そんなタイだが、辟易とさせられる事も。8年前の記事「こんな教師が人を育てられるのか?」でチラッと触れたけれど、「街中の書店や“キオスク”で、死体写真許りが載った雑誌が普通に販売されている。」のもそうだが、暑さ(日本の様に蒸し暑い感じでは無いけれど。)や半端無い大気汚染、そして汚職に纏わる話の多さには、本当に辟易とさせられたもの。
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「糾弾・・・『宝籤当選番号が首相車両のナンバー』」(3月19日、読売新聞)
タイのインラック首相が乗る車両のナンバーが、公営宝籤の当選番号と屡続一致するのは不自然だとして、反政府派が糾弾している。
英字紙バンコック・ポスト(18日付け)によると、16日発表の当選番号の内2つは、首相が先週末に与党支持基盤の北部チェンマイで使用した2台の車両のナンバーと一致していた。反政府デモ隊幹部は、同様のケースは過去にも起きていると指摘。「首相が民衆に幸運を運ぶ、という評判を立て様として、宝籤の担当部局が番号を操作した疑いが在る。」と語った。
唯、首相は16日にチェンマイで車両から降りる際に転んで、左足首を負傷。18日の閣議に車椅子姿で姿を見せた。全治1~2ヶ月とされ、少なくとも首相にとって幸運の車両では無かった様だ。
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「16日発表の当選番号の内2つは、首相が先週末に与党支持基盤の北部チェンマイで使用した2台の車両のナンバーと一致していた。」という事だが、其の一致度合が今一つ判らない。「16日発表の当選番号」というのが全部で幾つ在り、何の程度の一致具合だったのだろうか?例えば「6等の当選番号が『47』、『82』、『98』で、首相が使用した2台の車両ナンバー『2847』と『3298』の下2桁と一致していた。」なんて事だったら、「『方広寺鐘銘事件』で、豊臣方にいちゃもんを付けた徳川家康。」と似た感じもする。反政府デモ隊幹部が指摘している「同様のケースは過去にも起きている。」というのも、具体的には記されていないし。
唯、汚職に纏わる話の多さを考えると、こういったイメージ操作が在ってもおかしくは無い。事実だとすれば、「其処迄遣るか。」と呆れ果ててしまうが。