*****************************
「東農大・津野、意識朦朧でゴール/箱根駅伝」(1月2日、共同通信)
第88回東京箱根間往復大学駅伝・往路(2日、東京・大手町―神奈川・箱根町芦ノ湖駐車場=5区間108.0キロ)東農大で5区を走った津野が体調不良の為意識が朦朧とした状態で走り、先頭の東洋大から40分以上遅れてゴールに辿り着いた。原因は不明乍ら午前9時30分頃に吐く等、走れる状態では無かったと言う。大会規定では、メンバー変更はレース開始前迄と決まっており、間に合わなかった。
前田監督は「生命に関わる事なので、途中に何回か止めようと思ったが、本人が走る事を望んだ。」と厳しい表情で説明した。
*****************************
箱根駅伝は正月の定番の1つとなっているが、一昨年迄は殆ど見る事が無かった。他者がテレビ観戦しているのをチラッと見る程度だったのだが、昨年、ザッピングしていた際に偶箱根駅伝の復路が中継されており、其のレース展開が余りに凄かったので、最後迄見入ってしまった。
今年は往路の途中から見たのだが、必死で走る若人達の姿に感動。唯、気になったのは、東京農大の津野選手の状態。最初から体調が悪そうで、見ていて心配でならなかった。彼がゴールする前にテレビ中継が打ち切られてしまったのだが、何とかゴール出来たのは本当に良かったのだけれど、「スタート前(3時間程前とか。)に吐いていて、走れる状態では無かった。」というのは驚き。
「メンバー変更は、レース前迄しか許されない。」という大会規定が在り、津野選手は其れに間に合わなかったという事だが、下手をすれば生命にも関わる話なのだから、こういう場合は特例を認めても良いと思う。
「レース後のメンバー変更を認めてしまうと、他チームの選手を確認してから、“戦略的に”メンバー変更するケースも出て来る。」という懸念が在るからなのだろうが、「医師による診断」をレース後のメンバー変更認可条件にすれば、卑怯な真似をする輩が出て来る可能性は低いだろう。(「“偵察メンバー”を入れ、他チームの選手を確認してから、偵察メンバーに薬物等を投与して体調不良状態にさせ、メンバーを変更させる。」なんていう可能性が全く無い訳では無いが、流石に其処迄する事は無いだろうし。)
どんなスポーツで在れ、競技者の健康を第一に考えないと駄目。杓子定規な対応で競技者としての生命、そして最悪な場合は本当の生命をも奪ってしまう事は、絶対に在ってはならない。