最近の事件報道を見聞していて感じるのは、容疑者の職業を報じる際に「自称XX」というのが目立つ事。「自称」とは「真偽は兎も角、名前・職業・肩書き等を自分で称する事。」だが、「逮捕された『自称会社員』のAは~。」とか、「『自称会社経営者』のBの供述によると~。」といった具合に報じられるケースが、以前より多くなった気がする。
「自称XX」とマスメディアが報じるのは、「容疑者が称している職業等が、事実かどうか確認出来ない。」からなのだろうし、「『自称XX』を名乗る事で、容疑者は悪事を働いていた事を、受け取り手に印象付ける為。」というのも在るのかもしれない。
又、容疑者の側で言えば、「実際にはそんな職業に就いていないのだけれど、逮捕されても見栄を張りたいが為に、嘘の職業を口にする。」というケースも在るのではないかと感じる。(「自称無職」と報じられたケースも在ったりするが、此れはどういう意図が在るのだろうか?)
最近、ワイドショー等で矢鱈と報じられている「オセロの中島知子さんの話題」。彼女を洗脳したとされる女性に付いても色々取り上げられているが、其の職業に付いて触れる時に「自称霊能者」と説明されている。此の「自称霊能者」という説明が、自分には理解出来ない。
「弁護士や医者の資格を持っていない者が、弁護士や医者を自称していた。」、即ち「職業詐称」の意味合いを込めてマスメディアが「自称弁護士」とか「自称医者」と説明するのは判るのだが、「霊能者」になるには別に資格が要る訳で無く、「名乗った者勝ち」的な所が在ると思っている。詰まり、霊能者は“皆”「自称」している筈で、態々「自称霊能者」と説明する必要が無いと思うのだ。単に「霊能者」という説明をするだけで、本来は問題無い筈。「霊能者を名乗っているけれど、インチキに違いない。」という思いが報じる側に在って、其れで態々『自称霊能者』と説明しているのだろうなあ。」という察しは付く。
霊能者や占い師(此れも、資格は要らない筈。)を在り難がり、ヴァラエティ番組や記事等にしばしば取り上げているマスメディア。彼等を紹介する際、「自称霊能者」とか「自称占い師」と口にする事は無い。胡散臭い輩が結構見受けられるのに、実にアンフェアだ。
まず、医者、看護師、弁護士、教員といった公的な資格のいるモノ。これはそのことを行えば法律を
犯かしてます。
次に、霊能者、占い師、予言者、といった者。これらは、なんら科学的な根拠の無いことを行っているわけです。ですから、giants-55さんの
おっしゃるとうり、こいつらは全て自称なわけです。
次に、作家、画家、歌手といった者。これらは
自分が自称すれば、そうなるわけです。私は作家と
いえば、その人は作家です。ただし、1作も作品を
書いてないのに「私は作家」といえば、バカにされるだけです。
“新宿の母”と称される女性占い師が以前、「他者の人生を占いで左右させるなんて、全くの不遜な行為。『私の言う事聞かなければ、地獄に落ちる!』等と口走るのは、傲慢以外の何物でも無い。困っている人の相談に乗り、自らの経験を元にしたアドヴァイスをする。』というのが、私のスタンスです。」といった趣旨の発言をしていました。こういう人ならば理解は出来るのですが、マスメディアが面白がって取り上げる占い師や霊能者といった類いには、人を人とも思わない輩が多いのが不快です。
「自称している人が、どういう心持ちで自称しているのか?」という観点からも、「自称の分類」は出来そうですね。「真剣にそう思って(又は思い込んで)自称しているケース。」も在れば、「何等かの意図を有し、自分自身も全く信用していないのに自称しているケース。」というのも在りましょうし。
以前、「自称作家」という御爺ちゃんがTV番組(「探偵”ナイトスクープ」だったか?)に登場していました。作品を刊行した訳でも無く、書き溜めた作品と言うのが御世辞にも素晴らしいという出来では無かったけれど、熱く自作品を語る其の御爺ちゃんの姿は非常に微笑ましく、可愛らしくも在りました。