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M-1グランプリ:吉本興業と朝日放送テレビ(ABCテレビ)が主催する「日本一の若手漫才師を決める大会」。通称「M-1」。2001年から始まり、2010年に一度終了したが、2015年に復活し、以降毎年12月に開催されている。決勝戦の模様は朝日放送テレビの制作により、朝日放送テレビ・テレビ朝日系列で生放送される。
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御笑い大好き人間なので、毎年、M-1を楽しみにしている。此の番組の功績は色々在ろうが、個人的に最大の功績と考えているのは、「サンドウィッチマン(第7回[2007年]優勝)という素晴らしい漫才コンビを、世に知らしめた事。」だ。
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「M-1グランプリの歴代審査員」
第1回(2001年):西川きよし氏/青島幸男氏/春風亭小朝氏/ラサール石井氏/鴻上尚史氏/松本人志氏/島田紳助氏
第2回(2002年):立川談志氏/中田カウス氏/島田洋七氏/ラサール石井氏/大竹まこと氏/松本人志氏/島田紳助氏
第3回(2003年):中田カウス氏/大竹まこと氏/島田洋七氏/ラサール石井氏/南原清隆氏/松本人志氏/島田紳助氏
第4回(2004年):中田カウス氏/ラサール石井氏/島田洋七氏/春風亭小朝氏/大竹まこと氏/南原清隆氏/西川きよし氏
第5回(2005年):中田カウス氏/ラサール石井氏/島田洋七氏/大竹まこと氏/渡辺正行氏/松本人志氏/島田紳助氏
第6回(2006年):中田カウス氏/大竹まこと氏/島田洋七氏/渡辺正行氏/南原清隆氏/松本人志氏/島田紳助氏
第7回(2007年):中田カウス氏/大竹まこと氏/オール巨人氏/ラサール石井氏/上沼恵美子さん/松本人志氏/島田紳助氏
第8回(2008年):中田カウス氏/大竹まこと氏/オール巨人氏/渡辺正行氏/上沼恵美子さん/松本人志氏/島田紳助氏
第9回(2009年):中田カウス氏/渡辺正行氏/オール巨人氏/東国原英夫氏/上沼恵美子さん/松本人志氏/島田紳助氏
第10回(2010年):中田カウス氏/宮迫博之氏/渡辺正行氏/大竹一樹氏/南原清隆氏/松本人志氏/島田紳助氏
第11回(2015年):哲夫氏/佐藤哲夫氏/石田明氏/富澤たけし氏/徳井義実氏/吉田敬氏/岩尾望氏/増田英彦氏/中川家・礼二氏
第12回(2016年):オール巨人氏/中川家・礼二氏/博多大吉氏/松本人志氏/上沼恵美子さん
第13回(2017年):オール巨人氏/渡辺正行氏/中川家・礼二氏/春風亭小朝氏/博多大吉氏/松本人志氏/上沼恵美子さん
第14回(2018年):オール巨人氏/中川家・礼二氏/塙宣之氏/立川志らく氏/富澤たけし氏/松本人志氏/上沼恵美子さん
第15回(2019年):オール巨人氏/塙宣之氏/立川志らく氏/富澤たけし氏/中川家・礼二氏/松本人志氏/上沼恵美子さん
第16回(2020年):オール巨人氏/富澤たけし氏/塙宣之氏/立川志らく氏/中川家・礼二氏/松本人志氏/上沼恵美子さん
第17回(2021年):オール巨人氏/富澤たけし氏/立川志らく氏/塙宣之氏/中川家・礼二氏/松本人志氏/上沼恵美子さん
第18回(2022年):山田邦子さん/博多大吉氏/塙宣之氏/富澤たけし氏/立川志らく氏/中川家・礼二氏/松本人志氏
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長年審査員を務めて来たオール巨人氏と上沼恵美子さんが2年前の第17回で降板したが、今年の第19回からは立川志らく氏に代わって、漫才コンビ「海原やすよ ともこ」の姉・海原ともこさんが務める事が発表された。
「海原やすよ ともこが、姉妹の漫才コンビで在る事。」、「彼女達の祖母が、漫才師・海原小浜さん(世代的に漫才師の頃はリアル・タイムで知らず、クイズ番組「霊感ヤマカン第六感」【動画】等に出ている“高木ブー氏の雷様【動画】みたいな髪形をしている威勢の良い小母ちゃん”という印象しか無い。)で在る事。」、「関西では、“実力派漫才師”として有名な事。」、そして「ともこさんの夫が、元男闘呼組の前田耕陽氏で在る事。」は知っていたけれど、肝心の漫才に関しては彼女達が若かりし頃に一度見ただけ。関西では非常に有名な存在の様だけれど、関東での知名度で言えば、関西には及ばないだろう。
海原ともこさんが審査員に加わった事で山田邦子さんと共に、“M-1グランプリ史上初の女性審査員2人体制”という事になるだろう。「新しい審査員が加わった事で、審査結果にどういう影響が出るのか?」が楽しみ。
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「西川のりお M-1審査員の大改革打ち上げ ナイツ塙に『審査員を辞めた方が。』 一般客投票復活も提案」(12月12日、スポニチ)
御笑いタレント・西川のりお(72歳)が12日、ニッポン放送「ナイツ ザ・ラジオショー」(月曜~木曜午後1時)にゲスト出演し、M-1グランプリの審査員に付いて自身の考えを語った。
漫才の頂点を決めるM-1は、24日に決勝大会が行われる。のりおは「M-1が、そろそろ近付いて。僕ね、塙君に言おう思ってるけどね、僕は、審査員を辞めた方が良いと思う。」と、審査員を務める「ナイツ」塙宣之に行き成り切り出した。「何で辞めた方が良いか。一応、ナイツは出たじゃない?取れなかったじゃん?一遍は目指した訳よ。目指して取れなかったら、辞めるべきやと思うのよ。」。「M-1を経験し乍ら、優勝出来なかった芸人は、審査員をすべきでは無い。」というのが、其の理由だと言う。
のりおは塙に対してだけでは無く、他の芸人に対しても提案した。「(審査員は)第三者って言葉を使うじゃない?第三者や無いのよ。今でも中川家なり、サンドウィッチマンにせよ、内の会社の者にせよ、舞台に出ているものは、舞台で毎日毎日、野球と一緒でね、笑ったり笑わなかったりするじゃない?生き物だから。」。更に同じ舞台に立つ者として、「気持ちが平らじゃないから。」と、持論を展開した。
代わりに審査すべきは、一般の人達だと言う。M-1では過去に第1回大会のみ、一般客投票を実施した事が在った。のりおは「元に戻して、素人が審査した方が良いと思うのよ。変に色が無いから、何も判って無いから良いのよ。何も判って無いから、面白いという事なんよ。変に知ってたら、内側から見るでしょう?だから、情も入るから、遣らない方が良いのよ。」と主張した。
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のりお氏の主張に違和感が在る。「M-1を経験し乍ら、優勝出来なかった芸人は、審査員をすべきでは無い。」と言うけれど、「プロ野球の世界で、『名選手、必ずしも名監督成らず。』という“格言”が在る。」様に、「M-1で優勝出来なくても、審査員としては非常に優れている。」事だって在ると思うのだ。
又、「変に色が付いていないから、何も判っていないから、素人による一般客投票が良い。」というのも、個人的にはどうかと思う。「御笑いタレントが舞台に登場しただけで、何も遣っていない段階で大笑いしている様な客。」が少なからず存在していたりするので、「そういう人達が、“きちんとした審査”を出来るのだろうか?」と。最悪の場合、“一発屋を生み出す大会”になってしまわないだろうか?
一方で、「“同じ芸人”が審査員を務めると、“内情”を知っているだけに“妙な感情”が入り込んでしまう。」という可能性は否定出来ず、そういう意味ではのりお氏の主張に頷ける点も。
「矢鱈と芸術論を振り翳すが、肝心の御笑いは全く面白く無い大御所。」や「嘗ては一世を風靡したけれど、“笑いの感性”が時代に合わなくなった御笑いタレント。」、「特定の事務所や御笑いタレントに対し、明らかに肩入れする様な御笑いタレント。」は論外だが、そうで無ければ、基本的には「芸人が審査員を務めた方が良い。」と自分は思っている。