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男の絞殺死体が発見された。顔が潰され、指を焼かれたその男の身元は、富樫慎二(長塚圭史氏)と判明。捜査に乗り出した貝塚北警察署の刑事・内海薫(柴咲コウさん)は、富樫の別れた妻・花岡靖子(松雪泰子さん)に疑惑の目を向ける。富樫が離婚後も靖子及び娘の美里(金澤美穂さん)に付き纏い、何処へ引っ越しても現われては暴力を振るったり、金を無心していたからだ。ところが富樫の死亡推定時刻、靖子には鉄壁のアリバイが存在した。
靖子のアリバイ確認をする過程で薫は、靖子親子の住むアパートの隣人・石神哲哉(堤真一氏)が、密かに恋心を寄せる湯川学(福山雅治氏)と同じ帝都大学出身で在る事を知る。湯川と石神は知己の仲で在るばかりか、天才物理学者の湯川をして「僕の知る限り、本物の天才。」と言わしめた男こそが石神だったのだ。
薫から事件の相談を受けた湯川は、「靖子の鉄壁なアリバイの裏には、彼女に淡い思いを寄せる石神の存在が在る。」と推理する。互いに天才と認め合い、唯一理解し合える親友を追い詰めなければならなくなった湯川は・・・。
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天才物理学者にして大変人の湯川が、あらゆる難事件を解決する「探偵ガリレオ・シリーズ」は、福山氏主演でドラマ化&大人気を博したので、皆様も御存知の事だろう。原作者・東野圭吾氏の名前を一躍メジャーにした作品が、2006年に直木賞を受賞した「容疑者Xの献身」で、これは「探偵ガリレオ・シリーズ」の単行本としては第三弾に当たる。
男の自分でも見惚れてしまう福山氏だが、映画でも相変わらずの格好良さを見せてくれている。来年で四十路に突入するとは思えない若さが羨ましい。又、冴えない男・石神を演じている堤氏も、来年45歳になるとはとても思えない若さだ。(彼が昔、JACに在籍していたなんて事を知る人も少なくなった事だろう。)そして「デトロイト・メタル・シティ」ではクレージー&下卑な女社長を演じた松雪さんが、この作品では幸薄い女性を演じており、そのギャップが良い。
小説「容疑者Xの献身」に関する自分の評価は、余り芳しい物では無かった。その理由に付いてはこちらに記したが、「どうにも感情移入し難い理不尽さ」というのが大きい。その思いは、映画でも変わらなかった。小説としては面白い内容だが、「果たして映画化する程の物か?」という思いが残る。TVのドラマとして見るには良いが、スクリーンで見る内容では無い気がした。スケール的に映画サイズでは無く、TVサイズの作品といった感じか。
TVドラマとして見たならば、もう少し高い評価を下しても良いのだろう。しかし御金を払って映画館で見るので在れば、総合評価は星2.5個。ネット上では概して高い評価が付けられているこの作品だけに、此処迄低い評価にしてしまうのは正直勇気が要ったが、人の受け取り方はそれぞれという事で御理解戴けたらと。
男の絞殺死体が発見された。顔が潰され、指を焼かれたその男の身元は、富樫慎二(長塚圭史氏)と判明。捜査に乗り出した貝塚北警察署の刑事・内海薫(柴咲コウさん)は、富樫の別れた妻・花岡靖子(松雪泰子さん)に疑惑の目を向ける。富樫が離婚後も靖子及び娘の美里(金澤美穂さん)に付き纏い、何処へ引っ越しても現われては暴力を振るったり、金を無心していたからだ。ところが富樫の死亡推定時刻、靖子には鉄壁のアリバイが存在した。
靖子のアリバイ確認をする過程で薫は、靖子親子の住むアパートの隣人・石神哲哉(堤真一氏)が、密かに恋心を寄せる湯川学(福山雅治氏)と同じ帝都大学出身で在る事を知る。湯川と石神は知己の仲で在るばかりか、天才物理学者の湯川をして「僕の知る限り、本物の天才。」と言わしめた男こそが石神だったのだ。
薫から事件の相談を受けた湯川は、「靖子の鉄壁なアリバイの裏には、彼女に淡い思いを寄せる石神の存在が在る。」と推理する。互いに天才と認め合い、唯一理解し合える親友を追い詰めなければならなくなった湯川は・・・。
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天才物理学者にして大変人の湯川が、あらゆる難事件を解決する「探偵ガリレオ・シリーズ」は、福山氏主演でドラマ化&大人気を博したので、皆様も御存知の事だろう。原作者・東野圭吾氏の名前を一躍メジャーにした作品が、2006年に直木賞を受賞した「容疑者Xの献身」で、これは「探偵ガリレオ・シリーズ」の単行本としては第三弾に当たる。
男の自分でも見惚れてしまう福山氏だが、映画でも相変わらずの格好良さを見せてくれている。来年で四十路に突入するとは思えない若さが羨ましい。又、冴えない男・石神を演じている堤氏も、来年45歳になるとはとても思えない若さだ。(彼が昔、JACに在籍していたなんて事を知る人も少なくなった事だろう。)そして「デトロイト・メタル・シティ」ではクレージー&下卑な女社長を演じた松雪さんが、この作品では幸薄い女性を演じており、そのギャップが良い。

小説「容疑者Xの献身」に関する自分の評価は、余り芳しい物では無かった。その理由に付いてはこちらに記したが、「どうにも感情移入し難い理不尽さ」というのが大きい。その思いは、映画でも変わらなかった。小説としては面白い内容だが、「果たして映画化する程の物か?」という思いが残る。TVのドラマとして見るには良いが、スクリーンで見る内容では無い気がした。スケール的に映画サイズでは無く、TVサイズの作品といった感じか。
TVドラマとして見たならば、もう少し高い評価を下しても良いのだろう。しかし御金を払って映画館で見るので在れば、総合評価は星2.5個。ネット上では概して高い評価が付けられているこの作品だけに、此処迄低い評価にしてしまうのは正直勇気が要ったが、人の受け取り方はそれぞれという事で御理解戴けたらと。

フジテレビ製作、とくにTVドラマの劇場版にはそういうのは多いですよ。
これ観にいこうかどうしようか迷っているんですよね。会社の同僚は褒めてたし。
ネット上の評価は概して高い様です。「好きな作家・東野圭吾氏の原作。」、「同性の目からしても格好良さを感じている福山雅治氏が主演。」、「堤真一氏を始めとして、脇を固める役者も悪くない。」等、個人的には評価が高くなるで在ろう要素が多いのだけれども、何処かしっくり来ない。「人気TVドラマを映画化」という同じ共通点を持つ「相棒 -劇場版- 絶体絶命! 42.195km 東京ビッグシティマラソン」(http://blog.goo.ne.jp/giants-55/e/a6e6b242bdb79dc1c04938405f567306)は、映画ならではの迫力という点で差別化を図っていたけれども、「容疑者Xの献身」は良くも悪くもTVドラマ「ガリレオ」の延長線に在り、「それだったらわざわざ映画にしなくても、スペシャルドラマの形で放送すれば良かったのではないかなあ?」という思いが在りました。
又、「純愛に感動した。」という声が少なくなかったのも、個人的には「うーん・・・。」という感じ。あくまでもフィクションの世界なのですから現実論で語ってしまうのも大人げないなのですが(笑)、自身に好意を寄せてるのかどうかも判らない相手の為に、殺人に迄手を染めてしまうのは、『献身的』と言えなくもないけれども、だからと言って全く無関係な人間を殺したという事実は消えず、その点に目を向けないで「純愛」とか「感動作」としてしまうのはどうかなと。自身が思いを寄せている相手の為に為したというのは、少なからず「自身の充足感」が在ると思うんです。どういう理由が在るにせよ、自身の充足感を満たす部分が少なからず存している“ならば”、全く無関係な人間を殺める事は「純愛」でも「感動」でも無いのではないかと。「愛する人の為という要素が無い」のと、「複数人の殺害」という違いは在りますが、石神の行為は「自身の充足感を満たす為」&「身勝手さ」という意味で「秋葉原の無差別殺人」と同列の様に自分は感じるんです。ですから、皆が同じ様に「感動した。」というのでは無く、「感動はしたけれども、でも無関係に殺されたあの人の事はどうなのかなあ?」という意見が少なからず在っても良い様に思いました。
先だってマヌケ様が書き込んで下さったコメントでふっと思ったのは、作者(東野圭吾氏)が敢えてこの作品を「究極の純愛小説」としたのは、「本当にこれが純愛なのかどうか、皆さんで判断して下さい?」という疑問の投げ掛けだったのかもと。
決して悪い作品では無いけれども、何かスッキリしないモヤモヤとした思いが・・・。
福山君は映画スクリーンの大画面向きではないナァとちょっと思ってました。なんつ~かこの辺り難しいですね。テレビ向きと映画向き。
トラックバックありがとうございました。(*^-^*
私は原作を読んでいなかったのですが、
この映画はネットで評判良かった事もあり私も期待感を持って観に行きました。
私的には期待ハズレとまではいかなかったものの、しっくりこない内容でした・・・。
伏線がわかりにくく、細部が描ききれていない感じがしました。
映画のスケール感を出す為に爆破場面や登山場面を取り入れているけど、
物語の大筋とは関係ないので無駄だったと思います。
良く言えば石神〔堤真一〕は自分を犠牲にして靖子〔松雪泰子〕に尽くしていたのかもしれないけど、
悪く言えば石神は靖子へ尽くしている自分自身に酔いしれていただけのような気もしました・・・。
福山雅治は私も上の方と同意見でスクリーン向きではないような気がしました。
(特に目ヂカラがない。)
だけど、容姿は全然崩れていなくて若々しいですね。
大画面向きじゃない人っていうのは確かに居ますよね。唯、福山氏の場合は必ずしも合わないとは思わないのですが、「この作品自体がわざわざ映画化する内容なのかなあ?」という思いが自分には在りました。原作そのままに映像化するのがベターな場合も在りますが(そのケースが殆どかも。)、この作品の場合は“映画向けの脚色”が在っても良いかなあという気が。
マヌケ様もガッカリされたクチですか。この映画、ネット上では高評価が目立ち、正直これ程の低い評価にするのを躊躇したのですが、自分の気持ちを素直に記す事にしました。
“悪い意味で”TVドラマの延長線上に在るという感じ。個人的には上でtak様宛てに書かせて貰った様に、「感動しました。」という感想だけでは無く、「どういう状況で在れ、全く無関係な人間を自身の充足の為に殺めるってどうなの?」という意見が在っても良いかなと。
確かにこの作品はTVでもいいかもしれませんね。私は見逃すことが多いTVより映画のほうが観るきっかけになって良かったのですが、内容はTV向きだったかもしれません。
小説のエントリも読ませていただきました。
今思うに、「無償の愛」というものの、他人を死に至らしめたまでの工作であることも含め、彼は恋をしていても、その行動は愛ではないと。しっくりこないところはそこらへんでしょうか。
サスペンス作としてはなかなか良い作品でした。
う~ん。やはり映画向きではないですね。“ガリレオ~正月スペシャル”で二時間半くらいでしょうか。ドラマ化には賛成ですが、映画となると…ですね。
原作を読破されたんですね。あれを「純愛」と捉えられたか否かも気になる所ですが、「映画向きでは無い。」というのは同感です。