ば○こう○ちの納得いかないコーナー

「世の中の不条理な出来事」に吼えるブログ。(映画及び小説の評価は、「星5つ」を最高と定義。)

「ヴィクトリアン・ホテル」

2022年04月28日 | 書籍関連

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伝統在る超高級ホテル「ヴィクトリアン・ホテル」は明日、其の歴史一旦幕を下ろす。ホテルを訪れた宿泊客其れ其れの運命の行方は?
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下村敦史氏の小説ヴィクトリアン・ホテル」は、百年の歴史を持つ超高級ホテル「ヴィクトリアン・ホテル」が一旦幕を下ろす最終日、宿泊した人々の姿を描いている。悩める人気女優自暴自棄掏摸、新人賞受賞作家軟派な宣伝マン、人生の最期をホテルで過ごす老夫婦・・・交わる事が無かったで在ろう人々の群像劇だ。

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デビューした当時、僕が大先輩から言われたことがあるんです。善意とらえる悪意でとらえるかで人の印象は変わる”って。“人間の見方は、本人が気づいていないだけで、自分の偏見さらけ出しているのと同じだ”って。最終的にどんな選択をするにしろ、一度、向き合ってみるのも大事かもしれませんよ。
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「善意からの言動を、“意図的に”『悪意からの言動だ!』と主張し、叩く事に快感を得ている様な人達。」が、悲しいけれど世の中には存在する。そういうの様な連中によって、懊悩させられる人々も。「ヴィクトリアン・ホテル」に登場する人々の多くは、前者のタイプ。「後者のタイプの人間に不快感を持ち、逆に前者のタイプの人間にシンパシーえる読者にとっては、納得の行く結末だろう。

叙述トリック”が用いられた作品で、まんまと騙された。そういう意外性を楽しませてくれるが、ストーリー自体は、そう捻った物では無い。個人的には、もっと捻りが欲しい所。

総合評価は、星3つとする。


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