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伝説のジェダイで在るルーク・スカイウォーカー(マーク・ハミル氏)を遂に捜し出し、ライトセーバーを差し出したレイ(デイジー・リドリーさん)は、驚くべき真実を知る事になる。何故、ハン・ソロ(ハリソン・フォード氏)とレジスタンスを率いるレイア・オーガナ(キャリー・フィッシャーさん)の息子カイロ・レン(アダム・ドライヴァー氏)が、ダース・ベイダーを受け継ごうとするのか?
そして、レイアやストームトルーパーの脱走兵フィン(ジョン・ボイエガ氏)、パイロットのポー・ダメロン(オスカー・アイザック氏)、ドロイドのBB-8等、レジスタンス達の新たなるミッションとは?
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「スター・ウォーズ・シリーズ」の“第8弾”「スター・ウォーズ/最後のジェダイ」が日本で上映開始となったのは、昨年の12月15日の事だった。其れから少し経った頃、確か年末だったと思うが、外食時に隣に座った父親が小学生位の子供に向かって、此の作品に付いて「何か余り面白く無かったなあ。」と話しているのを耳にした。
「スター・ウォーズ・シリーズ」が大好きで、過去の7作品は全て観ている。何れも上映開始から早い時点で映画館に観に行っていたのだが、今回の「スター・ウォーズ/最後のジェダイ」に関しては、映画館での上映が終了しそうな遅いタイミングで観に行った。自分の中で「スター・ウォーズ・シリーズも、もうマンネリ化して来ているのかも。」という思いが前作の「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」で強くなっていたのに加え、上記した親子の会話、そしてネット上の評価が概して高く無かった事等が理由。でも、ずっと観続けて来た“弱み”から、ぎりぎりになって観に行って来た次第。
何だ彼んだ言っても、“第1弾”の「スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望」から馴染みのルークやレイア、ダースベーダー、C-3PO、R2-D2、チューバッカの姿を目にすると、もうワクワクしてしまう。特に此の作品が遺作となったキャリー・フィッシャーさんが登場すると、何とも言えない感慨深さが。宮澤喜一元首相にそっくりなヨーダが登場したのも、非常に嬉しかった。
今回の作品、印象的だったのは「赤」という色の多用。惑星「クレイト」で悪の組織「ファースト・オーダー」とレジスタンスの面々が戦うシーンでは、塩の粉塵で一面真っ白な大地が最初に登場する。でも、地表は真っ赤な鉱物がベースとなっているので、兵士達や“戦闘機”が動き回ると、真っ白な粉塵が舞い上がり、次々と赤いラインが浮かび上がる。白と赤のコントラストが、実に実に良い。
又、レイとカイロ・レンがファースト・オーダーの兵士達と戦うシーンが在るのだが、其の中に全身真っ赤な兵士が登場する。「『スター・ウォーズ・シリーズ』が、黒澤明監督の作品を始めとした日本文化に大きな影響を受けている。」というのは有名な話だが、赤い鎧&兜を思わせる彼等の姿形からは、「武田や真田、井伊の赤備えを意識したのかなあ?」と思ったりも。
ネタバレになってしまうが、「強大な力を持っていると思っていた最高指導者スノーク(アンディ・サーキス氏)が、余りに呆気無く殺されてしまった。(「仮面ライダーV3」に登場したカニレーザーの様だ。)」事等、不満点が無い訳では無い。中盤位迄は、眠気を感じる展開でも在ったし。でも、中盤から終盤に到る展開は迫力満点で、全体としては悪い内容では無かったと思う。
本筋とは全然関係無いけれど、新しいキャラクターのローズ・ティコ(ケリー・マリー・トランさん)が“(天童)よしみちゃん”に、そしてマスター・コードブレイカー(ジャスティン・セロー氏)が“(古谷)一行ちゃん”に見えて仕方無かった。
総合評価は、星3.5個とする。
スノークを簡単に倒してしまったのも、若さ故の読めない処で、ローズとフィンの愛と絡み然り、ジョージ・ルーカスは若者が好きなのだな、と思いました。若者の我がままも、人を人とも思わないワイルドな処もしっかり好意的に捉えている、と思いました。
レイとレン、ローズとフィンという、二組の交渉は、対になっているように思いました。ジェダイとシスとの間に愛が芽生えるのは、大変な事だと思います。ですが、その二人の愛憎劇が中途半端になってしまった感がありますね。「七人の侍」とか、黒澤の影響もあるでしょうが、七人の中にも雑魚が混ざって居たり、主人公達が必ずしも強者ではないのは、意外性に掛けた面白さがあると思います。
“輪廻転生”と言ってしまったら違うのかもしれませんが、“死した魂”が“若き肉体”へと憑依し、新たな世界を築いて行く。そんな感じがする、此の作品でした。
最後の最後でルークの“消滅”が暗示され、恐らくは次作品でレイアの“消滅”が描かれる事でしょうが、彼等の魂は確実に受け継がれて行く。此れは、悪の側でも同じなのでしょうけれど。
「フィンは、レイと良い関係になって行く。」、そう予想していましたので、今回の展開は個人的に意外でした。
ジョージ・ルーカス監督がスター・ウォーズの第1作を撮り上げたのは33歳の時。カイロ・レンを演じたアダム・ドライヴァー氏と略同じ年代だったんですよね。そんな彼も、今や73歳。彼の祖父世代とも言えます。隔世の感が在りますね。