「育成等に多額の血税が投じられているのだから、オリンピックで結果を残せなかった日本の選手達は、国民に謝罪すべきだ。」といった声が在る。結果を残せなかったのに、ヘラヘラしている選手達が居た“としたら”、「何を考えているんだ!?」と不快に思う人が居るのは判らないでも無いが、だからと言って「国民に謝罪すべきだ。」等と過度なプレッシャーを掛けるのはどうかと思う。必死で頑張っているで在ろう彼等を責めるならば、其の前に「『貴方達が行く必要性が、本当に在るの?』と思ってしまう、“国費での物見遊山”としか思えない様な政治家やJOC関係者等。」が責められるべきだと思うし、何よりも「円谷幸吉氏の悲劇」を繰り返してはいけない。
だから、日本の選手達に対して、過度な期待を掛けずにテレヴィ観戦している。とは言っても、彼等が活躍すると素直に嬉しい。羽生結弦氏の金メダル獲得も嬉しかったのだが、其の後、此方で紹介されている様に、「彼の活躍の裏に、ウルトラマンの存在が在った。」というのを知り、「ウルトラ・シリーズ」を見て育って来た人間としては、そういう意味でも嬉しかった。
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「さんま 国税局に怒鳴り込んだ過去」(2月15日、デイリースポーツ)
タレントの板東英二(73歳)が15日、関西テレビのヴァラエティー番組「さんまのまんま」【動画】に出演し、2012年末に個人事務所が名古屋国税局から申告漏れを受けて後、約1年振りにテレヴィ復帰を果たした。2人は税金の話題で盛り上がり、さんまは過去に国税局に怒鳴り込んだ事が在る事を明かした。
1月から板東は、番組MCの明石家さんまと同じ吉本興業の所属となった。板東は「こういうスタジオの明るさは、417日振りです。」と、和やかにさんまとトークを開始。
「『さんま兄さん』と呼ばないといけない?此れ迄は『さんまちゃん』やったけど。」等と、先ずは“吉本のルール”から話し合った。
さんまは村上ショージにも「『ショージ兄さん』て言わなあきません。其れが嫌やったら、違う事務所に行きなはれや。」と“愛の説教”も始めた。
税金の申告漏れに話題が及ぶと板東は「本当に不徳の致す所で。」と、繰り返して反省の弁を述べた。さんまは、「板東さんの肩を持つ訳では無いですけど、我々は死ぬ程税金払って来たじゃないですか。本当に。」と多額の税金を納めている事に付いて持論を展開し始めた。
「物凄く国の為に働いて。大体4月位から只働きになる様な。5月位から、人の為に喋ってる様な気がする。僕は昔、日本からアメリカに、戦争の為にアメリカに寄付するという事が在った時、流石に怒って国税局に行ったんですよ。」と明かした。すると、スタジオ観覧者から「えーっ。」と驚きの声が上がった。
さんまは続けて、「『俺は戦争の為とか、人殺しをアシストする為に働いてるんじゃないって。其の為に税金を納めてるんじゃないって。』、言いに行ったんです。」と税金の使い道に納得がいかず、国税局の担当者と直談判した過去を告白。しかし担当者は「其れ言われても国の決まりなんで、如何しようも無いんです。」と答えられ、さんまも「此方こそ済いませんでした。」と、出されたコーヒーを飲んで帰ったと言う。
さんまは「嫌じゃないですか。そういうのって。だから(申告漏れの)気持ちも判らないでは無いけど、したらアカンで。」と板東に説教。スタジオ観覧者の笑いを誘った。
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“板ちゃん”の復帰には、「彼だけ悪質な脱税をした上、説明せずに逃げ回っていたのに、こんな早く復帰するなんておかしい。」という声も在る様だ。其れだけの事をしてしまったのだから、色々言われても仕方無いとは思うが、復帰した以上は「脱税を笑い話にする。」事だけは避け、頑張って貰いたい。
で、此のニュースを取り上げたのは、さんま氏の“税金に対する意識の高さ”に感心したので。彼が言う「昔、日本からアメリカに、戦争の為にアメリカに寄付した。」というのは、恐らく「湾岸戦争で日本政府が、多国籍軍に対して多額の資金協力をした。」のを意味していると思われるが、「俺は戦争の為とか、人殺しをアシストする為に働いてるんじゃないって。其の為に税金を納めてるんじゃないって。」という主張には全く同感。
税務署に足を運び、自分で納税手続きをしている自営業者は別にして、サラリーマンは概して「税金に対する意識」が希薄な気がする。「税金が高過ぎる。」とか(冒頭で記した様に)「おかしな事に税金を使いやがって。」等と不平不満は口にするものの、そういった事柄に対して“熱し易くて冷め易い”のは、偏に「源泉徴収により、具体的に何れ程、税金を支払っているか把握していない。」人が多いからではないか?
「もっともっと、税金に対する意識を高く持った方が良い。」と、自戒を込めて思う。
近年、「こうで在らなければならない。」といった、極めて窮屈な「枠」に嵌め込もうとする風潮が強くなっているのが、非常に気になります。「愛国」、「家族」、「日本人」等々、其れこそ千差万別で在って当然な事柄を、唯一無二的な型に嵌め込もうとするのは非常に危険な事だし、そんな環境の中から「柔軟な思考を持つ子供達」が育つとは到底思えない。
批判して然る可き事に関しては、正々堂々批判すべきだけれど、今「主流となっている批判の形」というのは、「自分よりも“弱い人間”(反抗し得ない人間)を見付け出し、執拗に叩く。」というのが、人ととして恥ずかしい限り。もっと批判して然る可き相手が幾らでも居るのに、“強者”だからという理由で触れようとしない。判官贔屓な国民性というのは、どんどん失せて行っているのだろうか?
以前も書いたのですが、自分もさんま氏の笑いって好きじゃないんです。“執拗な弄り”が欽ちゃんと重なる部分が在り、番組を見ていても余り笑えない。(欽ちゃんよりは笑えますが。
唯、今回の件に関しては、話半分にしても“理屈に基づいた確固たる主張”が在り、人としてのさんま氏を見直した次第です。
「実る程、頭を垂れる稲穂かな。」(http://meigen.shiawasehp.net/prov/097.html)という名言が在りますけれど、余程出来た人間では無い限り、偉くなると傲慢さが出てしまうもの。板ちゃんのキャラは嫌いじゃないけれど、一連の脱税騒動では、「此れだけ売れてるんだから、黙りを決め込んで嵐が過ぎ去るのを待てば、早々に復帰出来る。」という傲慢さが在った様に感じます。
羽生氏が見ていたのは、所謂「平成ウルトラマン」で、自分が見て育った「昭和ウルトラマン」とは世界観が大分違ったりする訳ですが、あんなに若い彼とおっさんの自分との間に、「ウルトラマン」という共通点が在ったというのは、何か嬉しかったりします。受け答えも確りしているし、もっともっと活躍して欲しい。
円谷選手の“遺書”、何度読んでも遣る瀬無くなります。本当に生真面目な人だったんでしょうね。根が好い加減な自分だったら適当にあしらえる事でも、彼には途轍も無い重圧になってしまったのでしょう。時代も、今とは可成り違いますしね。
バンちゃんはまー、気持ちわかるが、あの人名古屋の民放のドンでえばってたから(CBC勤務の連れー小中高一緒だった奴談)、あんまし同情されてないとか。CBCの人気番組「坂東リサーチ」が終わったことは視聴者から「残念」って声があったようだけど、現場はそういう反応みたい。
>羽生
意外。ウルトラでも最近のでしょうね。
フリーの彼は鬼神みたいな気迫があったですね。
>税金
経済規模が日本より若干少なくて、人口は3分の2程度のドイツは選手の多くが「軍所属」。予算も日本の5倍だそうです。「経済破綻の恐れ」が昔から長年言われるイタリアも軍所属扱いが多いようです。これは良い様な気もしますが、よく考えたら円谷幸吉は自衛隊でした。1972年札幌五輪の記録映画(篠田正浩)は冬季と夏季でジャンルが異なるとはいえ、「日本での五輪」ということで円谷の影が濃厚に感じられる内容でした。