いざ鎌倉へ

蓄積する一方のストレスを発散させる為、久し振りに平日に休みを取った。ポカポカ陽気に誘われて、向かった先は鎌倉。同地を過去に二度訪れたと思っていたのだが、向かう車中で記憶を手繰って行くと、一度しか訪れていない事が判明。旅番組等で良く取り上げられる事から、二度訪れていると記憶違いしていた様だ。

前回、即ち最初に鎌倉を訪れたのは、今から３０数年前に祖父に引率されてだった。従兄弟も一緒だったが、歴史好きだった祖父から「此処で源頼朝の子・実朝が、兄・頼家の子で在る公暁に暗殺された場所だよ。」と鶴岡八幡宮で説明を受けた事等を覚えている。

３０数年振りの鎌倉。交通機関を一切使わず、半日を掛けて徒歩で移動する事にした。スタート地点に選んだのは、思い出深い鶴岡八幡宮。絶好の行楽日和とあって、境内はかなりの人出。遠足の学生や外国からの観光客の姿も結構見受けられた。薄手のコートを羽織って行ったのだが、予想以上の暖かさに、一寸歩いただけでジンワリと汗が。

それから宝戒寺、荏柄天神、杉本寺、浄妙寺、鎌倉宮、瑞泉寺と廻り、遅い昼飯の御握りを頬張り乍ら天園ハイキングコースをテクテクと。普段の運動不足が祟ってか、途中で足腰がガクガクになる。何とかかんとか２時間程で建長寺に到着。これ以上寺社を廻るのはしんどかった為、スタート地点の鶴岡八幡宮に戻り、二度目の鎌倉巡りを終えた。

疲労困憊はしたものの、寺社の参拝や自然に触れるのは実に心地良い。梅や三椏、ミモザ、椿等の花が咲き、その香りを鼻腔で堪能。「ピーヒョロロロロ・・・。」という泣き声にふと天を見上げれば、二羽の鳶が上空を旋回していた。もう少ししたら、桜も咲き始める事だろう。

明日への英気を養う事が出来た。