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「短大生、30年間で84%減少 少子化進展、閉鎖相次ぎ経営苦境」(11月25日、共同通信)
「女子の割合が多い短大の学生数が2023年度に8万6,686人となり、ピークだった1993年度の約53万人から84%減少した。」事が、文部科学省の学校基本調査で判った。30年間で6分の1に減っており、少子化だけで無く、職業意識の変化や女性の社会進出で四年制人気が高まった事が要因。短大の経営は苦しく、閉鎖や四年制への組織改編が相次ぐ。
調査によると、国公私立短大の数は1996年度の598校が最多。其の後は減少が続き、2023年度は公立15校、私立285校の計300校に半減している。現在は、国立短大は存在しない。
日本私立学校振興・共済事業団が2023年度に集計した私立短大276校の内、定員割れが92%(254校)を占めた。最近では上智大短期大学部(神奈川県秦野市)等が定員割れが続く状況を理由に、2025年度以降の学生募集停止を発表した。
四年制の女子大にも、同じ様な傾向が在る。武庫川女子大教育研究所によると、1998年度に98校だったが、共学化する等して、2023年度は73校となった。
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自分が大学に通っていた頃は、短大に通う女性が少なく無かった。以降、「短大生が減っている。」という話を見聞はしていたけれど、短大を巡る環境がそんなにも悪化しているとは思っていなかった。でも、2022年10月に「青山学院女子短期大学」が廃止となった時には、「“青短”ですら、経営環境が厳しかったのか・・・。」と驚いてしまった。
1950年に開学した青山学院女子短期大学は長い歴史を有する短大で、親戚にもOGが居る。「開学以来定員割れは一度も起こらなかったが、18歳人口の減少や女子の四年制大学への志向が強まる中、短期大学の在り方に付いてを議論を重ねた結果、短期大学は就職の為の実学を担う所が多いが、現在では四年制大学でも実学が重視される傾向が強くなり、10年後、20年後を見据えた時に短期大学としてでは無く、大学の一学部として発展させるのが好ましいという結論に到り、青山学院女子短期大学の教育内容は、2019年に青山学院大学に開設されたコミュニティ人間科学部に引き継がれた。」という経緯が在ると言う。なので、青短に関しては、必ずしも「経営環境が厳しかったから。」という訳では無かった様だ。
「日本の短期大学一覧」では現存する短大が、そして「廃止された日本の短期大学一覧」では廃止された短大が、其れ其れ確認出来る。今後も廃止される短大が増える事が濃厚で、廃止によって寂しさを感じるOBは少なく無い事だろう。