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「選手会 WBC不参加も『参加したくても不平等な条件の儘なら・・・』」 (7月22日、スポニチ)
労働組合・日本プロ野球選手会は22日、名古屋市内で臨時大会を開き、参加条件が改善されない場合は2013年に予定されている第3回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に出場しない事を全会一致で決めた。日本代表のスポンサー権やグッズの権利を求めて、8月に主催者側と交渉する予定。
日本は2006年の第1回大会と2009年の第2回大会で連覇している。第2回大会の収益配分は米大リーグ機構(MLB)と大リーグ選手会が計66%だったのに対してNPBは13%しかなかった。選手会は、スポンサー収入に占める日本代表関連の割合は半分以上は在ると見ており、放送権料や入場料収入を含めた日本代表の貢献度は大きいと主張している。
新井貴浩選手会長(阪神)は「選手は参加したくないと言っている訳では無い。参加したくても不平等な条件の儘なら参加出来ない。」と話した。
12球団側も14日のオーナー会議で主催者に収益配分の改善を求める事を決めている。
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其の競技の更なる普及を図る為には、又、其の競技に参加している選手達のレヴェルアップ図る為には、より多くの世界大会に参加するのは必要不可欠。野球で言えばWBCはそういった重要な場で在り、日本代表チームには是非参加し続けて欲しいと思っている。
唯、WBCに問題点は幾つか在り、其れ等を改善して行く必要は在る。第1回大会時には余りに御粗末な判定が相次いだけれど、第2回大会では其の点は大分改善されていたと思う。第2回大会に関して言えば、「日本代表チームが闘った全9試合の内、5試合が韓国代表チームだった。」という同一組み合わせの余りの多さが問題になった。此の点は第3回大会で改善されるという事だったので、残る大きな問題は「大会の開催時期(レギュラー・シーズンへの悪影響)」と「大会の運営」だろう。
「大会の開催時期」に関しては機会が在れば記事にするが、今回は「大会の運営」に関して触れてみる。WBCは御存知の通り、MLBがイニシアチヴを握って開催に漕ぎ着けた世界大会だ。だからアメリカに利する要素が多いシステムなのは、当然と言えば当然。過去2回の大会では主催国がアメリカだったし、上記した様に「アメリカが余りに優遇された収益配分」というのも其の為。
「会社の設立に際して株式を引き受けた創業者が、保有する株式を株式市場に売りに出した際に取得出来る、株式の時価と払込額面価額との差額。」を「創業者利得」と言うが、WBC立ち上げの経緯を考えるとイニシアティヴを握って来たアメリカが“或る程度の”創業者利得を得るのは仕方無いとは思っている。抑どんなシステムでも、関係する者が全て等しく利益を享受するなんていうのは、現実問題無理だろうし。でもWBCに於けるアメリカの創業者利得は余りに度を越しており、此れじゃあ日本プロ野球選手会が怒るのも当然だ。
「『共存共栄のシステム』じゃないと長続きしない。」というのは、WBCも例外では無い筈。長続きさせて欲しい世界大会だけに、更なる改善を望みたい。