本題に入る前に一言。
自民党と民主党。此の2つの党を見比べると、自民党の「上手さ」を痛感させられる。悪い言い方をすれば、「狡さ」が抜きん出ているのだ。
民主党政権下、当時の岡田克也副総理が、各省庁で定期購読している新聞や雑誌を、大幅にカットさせた。其の事に付いて彼は、自身のブログで以下の様に記している。
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「新聞・雑誌の購読見直し-4億円削減、意識改革の突破口に」(2012年4月4日)
皆さんは、霞が関の各役所が、新聞や雑誌などの定期刊行物を、年間いくらぐらい購読していると思われますか?
試しに、親しい大臣に聞いてみました。大体皆さんは、「200~300万円。」、「500~600万円。」と言われます。それで私が、「よく調べてみてください。おたくの省は新聞だけで3,000万円ですよ。新聞・雑誌合わせれば、その倍くらいですよ。多いところは新聞だけで6,000万円ですよ。」と言うと、「えっ!?」と、大臣も驚いてしまうわけです。
私が副総理として官邸に入りまして、まず私の部屋には新聞6紙が置いてありました。この6紙にもちろん目を通す必要はあって、大体ざっとは目を通すことにしていますが、よく考えたら私自身、自宅で3紙を自費で取っていますので、それらは大体自宅で読んできます。じゃあそれらは必要ないじゃないかと考えて、(購読を)やめてもらいました。
ざっと回りを見渡すと、あちこちに新聞や雑誌が置いてある。
ある本で、企業の再建に成功した経営者の方が、まずそういった不要な新聞・雑誌を削減するところから入って、それを一つの意識改革の突破口にして、いろいろな改革、つまりムダなものをやめる改革を成し遂げた、という話を聞いたことがありました。
早速、私が所属する内閣官房や内閣府を中心に、各省庁にもお願いして、定期刊行物(新聞・雑誌)の見直しを行いました。4月1日から新しい契約が始まりますので、それに間に合うようにお願いしたわけです。
その結果として、全体で約4億円のお金が浮くことになりました。カット率は30パーセントです。全体の契約としては、前年度は13億円あったものが9億円になったということです。
それでもまだ多いという見方は当然あるかと思いますが、2週間くらいの間で4億円の節減ができたということは、単に額の問題ではなくて、役所はつぶれませんからいろいろなムダが結局積み重なってしまうわけですが、一つの意識改革になったのではないかと思っています。
もちろん、これは突破口であって、地方支分部局なども含めれば、同じような状態がまだあるはずです。そして、別に新聞・雑誌をやり玉に挙げているのではなく、政府が行う調達、身近なものであれば紙、筆記具、コピー用紙などから始まって、いろいろな備品についても、もっと効率化・合理化すれば価格は下げられる。あるいは必要のないものも中にはあるかもしれない。
そういった改革も行革の一環として今までも党でしっかりやってきていただいたのですが、さらに拡大しなければいけないと思っています。
行革は、ある意味では地味かもしれませんが、一つ一つ積み重ねていくということも、極めて重要だと思っているところです。
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「利益供与や金銭の遣り取りに敏感で、同僚議員との食事で在っても割り勘を原則としている。」等、“原理主義者”とも呼ばれる岡田氏らしい対応。「支出の無駄を削る。」というのは悪く無いし、「先ず隗より始めよ。」というのも評価は出来るが、「『木を見て森を見ず。』といった感じで、もっと他に着手すべき事柄は一杯在っただろうに。」という批判が在ったのも頷ける。
昨年12月の政権交代で、安倍晋三内閣が誕生した。新聞には「首相の1日の動向」を詳しく記した「首相動静」という記事が毎日載っているが、安倍首相に関する「首相動静」を見ていて気付くのは、「主要メディアの上層部との会食が、極めて多い。」という事。「様々なアドヴァイスを貰い、政策に反映させる。」という目的が全く無いとは言えないけれど、「主要メディアの上層部を、『会食』という名目の『接待漬け』にしている。」という面が強いのではないか?
「新聞や雑誌の定期購読を大幅にカットした岡田副総理。」と「主要メディアの上層部を、『会食』という名目の『接待漬け』にしている安倍首相。」、何方がメディアの不興を買い、何方がメディアから歓迎されるかは一目瞭然だろう。「メディアを味方に付け、自身に不都合な事は報じさせない。」という“戦略”ならば、実に上手く、そして実に狡い。
小泉進次郎議員の言動には、自身が所属する自民党への疑問や苦言を呈した物が在り、「其の通りだよな。」と共感出来る事が少なく無い。其の辺りは過去の記事で何度か触れて来たのだが、“同時に”記事「ズバリ聞きます!(38)」のコメント欄で書いた様に、「良い事は言うんだけれど、結局は言いっ放しだけなんじゃないの?」という危惧も在った。(「『原発は安全。』と主張し、原発の設置&稼働を推進して来たのは自民党なのだから、大事故が起こってしまった以上は、自民党として原発政策に関して確りと反省&検証しなければいけない。」と語っていた小泉議員。しかし、其の後に“徹底的な検証”が行われたという話は、自分が知る限り見聞していない。)
安倍政権に批判的な主張を繰り返すも、“其れに対する何等かの具体的な行動”が全く見えて来ない小泉議員。「“安倍首相夫妻の茶番劇”と同様に、自民党政権に不満を感じている人達を取り込む為の“ガス抜き”を、安倍政権への批判という形で小泉議員が“演じている”だけではないか?」という気が、最近は増していた。自民党にとって“本当に不都合な点”、例えば「TPP問題」等に付いて質問されると、“話を逸らした答え”を返して来る事が結構在るし、TVで放送された「政見放送」では安倍首相と共に出演していたり・・・。
先日、或る週刊誌に、面白い記事が載っていた。「安倍政権に批判的な主張を繰り返している小泉議員だが、党内で干されてしまうのではないか?」という記者の問いに、自民党の“某議員”と称する人物が、「小泉議員は“問題発言”をする前に、必ず安倍首相や菅義偉官房長官に“了解”を得ている。自民党に対して不満を持つ人達の“ガス抜き”をしてるんだから、彼が干されるなんて事は在り得ない。」といった趣旨の話をしていた。
「彼奴が悪い!」と“本気で”喧嘩を始め、そして“内部抗争”に発展し、最終的には「誰かが追い出される。」のが民主党。其れに対して、もし上記の発言が事実“ならば”、「喧嘩をしている様に見せ掛ける事で、不満を持つ国民のガス抜きを図り、結果的に支持者を増やす。」のが自民党。上手いと言うか、狡いと言うか・・・。
すごいマンネリだなーと思いますが、欧州の中小規模の豊かな国は大体この方式が多いんです。日本の自民党はこのオーストリアの二大万年連立与党やその他が一つの中にいるような感じで、自民党58年を回顧すると党内で全く異質なグループがいくつも存在する。伝統的神道系極右から欧州式中道左派。岸信介は国家社会主義者で佐藤栄作は田中派の前身派閥総帥。
それで58年やってきた党です。狡猾なのは当然ですわ。民主党はなんともセクト主義過ぎてみていてイヤンなりました。岡田さん、首相になり損ねたね…。まだチャンスあるかもしれないけど。
格差が広がったとは言え、日本では「中流意識」を持つ国民が多かった。「日本は、世界で唯一成功した『社会主義国家』」なんて言われたりもしますが、言い得て妙。こんな風に、日本って他国には無い“不思議な内含”が結構見受けられますね。
「極右」が居れば、「極左」も居るし、「中道」も居る。自民党って昔から「党内で政権交代」している様な所も在り、だからこそずっと自民党が政権を担って来たという面が在る。でも、今の様にオール右(「オール極右」とは言わないけれど。)だと、党内での政権交代を望むべくも無く、非常に危うさを覚える。
民主党、其の内向きさが駄目ですね。国民を見るよりも、内部許りを見て、そして喧嘩している。内ゲバ状態では、国民が愛想を尽かすのも当然。柵の無い若い人材が出て来て、内部刷新を図って欲しい。
僕は右側私は左側これで中和されて自民党は無党派層もガッチリ獲得だ~と二人は笑ってるかも(自分勝手な想像ですが)
そう言えばあの人がまたもや辞める辞める詐欺を公演しましたね
これだけ信念が無く軽口を叩く党首も珍しいですね
まぁ党内の人達もパンダの居ないパンダの檻は誰もが素通りするのは分かってるんでしょうね(猪木だけはパンダが居ようが居まいが関係無いけど)
実際に仕切っているのが世耕弘成氏なのか飯島勲氏なのかは判りませんが、要は「プロパガンダ」に関しては自民党が断トツに勝っているという事なのでしょうね。
其の点でも民主党の駄目さ加減は際立っているし、「小手先のプロパガンダ」だけで耳目を集めて来た某政党も、此処に到っては「騒動を起こして、耳目を集めるだけの政党だった。」事が広く知れ渡ってしまったという事。巨大政党と化した自民党に対し、野党が出来る事は、何だ彼んだと尤もらしい言い訳をする事で“呑み込まれ”、大政翼賛会となる事位か・・・御先真っ暗です。
90年代の新自由主義の勃興の時代に散々言われた言葉ですよね。のちに小泉の取り巻きやブレーンになった人、利用されて切り捨てられた人、いろいろいたと思うけど。
何が「社会主義」なのかで言えばすごく幼稚な言論なのに一般人に浸透した言葉だと思っています。マルクスもレーニンも知らなければ、北欧、オーストリア、オランダのような「第3の道」なんて聞いたことも無いような連中が喜んで言っている言葉と。
きつい言い方になりましたが。
弱者バッシングや談合バッシングや「馬鹿の一つ覚え」的な合理化しか言えない維新とみんなが交通事故のように惨敗したのは幸運だったと思っています。それにしてもリベラルはわけのわからない反社会的な人物しか受からなかったけど。
物事には「光」と「陰」の面が共存しているもので、どんなに素晴らしいとされる政策でも、「陰」の面が在り、為政者は其の「陰」の面を如何に少なく出来るかに心配りしないといけない。でも、「光」の面だけを主張し、意図して「陰」の面を言わない為政者が昔から多い。「陰」を受け止められない国民の側にも問題が在るのだろうけれど、「不必要に『陰』なる面を生じさせて来た政策。(天下りやら明らかに不必要な公共事業やら。)」を推し進めて来た為政者にも大きな問題が在る。
「右」だろうが「左」だろうが「中道」だろうが、個人的には「そんなのどうでも良いから、もっと国民の事を最優先に考える為政者が出て来て欲しい。」と。パフォーマンスでしか国民の耳目を集められない様な政治“屋”には、もうウンザリです。
しかも参議院は衆議院に比べれば力が少ない…。
スポーツ新聞に大仁田のインタビューが載ってて、いかに永田町で参議院議員が虐げられるか、相手にされないか等々「経験者は語る」語ってました。まあ大仁田は「勝手に一人で吼えてる」役をやらされていたのだろうけど、小泉ジュニアへの態度と違って、それを黙認した幹部も根底には侮蔑の気持ちがあったろうし。
丸川さん、弁護士の人、タイゾーにもそうだったろうけど、内部は怖そうです。もっとも上の人たちも今の自民党の親分衆は昔ほど力が無いでしょうけど。
大仁田氏が、そんな事を言っていましたか。「他人様を批判出来る程、議員として仕事してたの?」と突っ込みを入れたい所ですが、まあ彼の様な議員が大半でしょうからねえ。
「公共事業という名前のばら撒き」、「各種団体に依存しての票集め」、「派閥主義」等々、「新しく生まれ変わりました!」と主張していた自民党の“懐古路線”が次々に露わになる中、野党の駄目さ加減が本当に情け無い。みんなの党の渡辺喜美代表、そして日本維新の会の石原慎太郎&橋下徹両代表が、安倍晋三首相とは非常に近しい関係に在るのは知る人ぞ知る話では在りますし、民主党の中にも親自民党的な議員は少なく無いと言われていますので、実質的には「大政翼賛会化」した状況で在るのは判ってはいるけれど、野党の多くが“内輪揉め”している様では、益々国民が政治に嫌気を覚えてしまう。