ば○こう○ちの納得いかないコーナー

「世の中の不条理な出来事」に吼えるブログ。(映画及び小説の評価は、「星5つ」を最高と定義。)

「我々は、みな孤独である」

2020年10月17日 | 書籍関連

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探偵・茶畑徹朗(ちゃばたけ てつろう)の齎された、「前世で自分を殺した犯人を捜して欲しい。」という不可思議な依頼。
「前世等存在しない。」と考える茶畑と助手の桑田毬子(くわた まりこ)だったが、調査を進めるに連れて、次第に自分達の前世が鮮明な記憶として蘇る様になる。果たして、犯人の正体を暴く事は出来るのか?
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貴志祐介氏の「我々は、みな孤独である」を読了。彼の長編小説としては、7年振り上梓だとか。貴志氏と言えば、寡作小説家の1人。「1ヶ月に1作の割合で上梓し続けている。」感じの西村京太郎氏に対し、貴志氏はデビューから24年目で上梓した“小説”は15種類だけ。「面白い作品を書いているのに、寡作なのが残念。」という小説家なので、今回の久し振りの長編小説を期待して読んだ。

「前世で自分を殺した犯人を捜して欲しい。」という、実に不可思議な依頼。「どういう事だろう?」と、謎解きに期待が膨らむ。でも、読み進んで行くに連れ、「ん?」と期待外れ感が増して行き、読み終えた後に残ったのはがっかり感だけ。

「謎はどんどん深まって行くけれど、結局、其の儘で終わってしまった。(“良い表現”をすれば)実に哲学的な内容で、読み進めるのがしんどく、残酷な描写も不快。」という感じで、従来の貴志作品を好まれている方程、幻滅する作品だと思う。“人生の孤独”という物をテーマにしている様だが、少なくとも自分には、心に響く物が全く無かった。

「貴志氏にしては、超駄作だ。」というのが、正直な気持ち。総合評価は、星2つとする。


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