タイガースの藤川球児投手が、今季限りで引退する事を発表した。彼の全盛期、“火の玉ストレート”と呼ばれた剛速球は本当に凄かった。「唸りを上げて、打者に向かって行く。」といった感じの球は、とても打てそうな気がしなかったっけ。
今季のセ・リーグは“守護神受難の年”で、ジャイアンツ以外のチームは抑え投手が非常に不安定だったけれど、中でも藤川投手は全盛期の頃の彼を知っているだけに、「どうしたんだろう・・・。」という思いしか無く、今年で40歳という年齢を考え合わせると、「引退も仕方無いな。」と。「素晴らしいリリーフ陣だった“JFK”の最後の1人が引退。」というのは、非常に感慨深い物が在る。
藤川投手と言えば、所謂“松坂世代”の1人。松坂世代とは「松坂大輔投手と同学年に当たる1980年4月2日~1981年4月1日迄に生まれた世代の日本のプロ野球選手。」を意味するが、多くの有能なプロ野球選手を輩出している事でも知られる。現役選手は「松坂大輔投手、藤川球児投手、久保裕也投手、和田毅投手、久保康友投手、渡辺直人選手。」の6人だけとなってしまったが、元選手で言えば「古木克明氏、實松一成氏、森本稀哲氏、杉内俊哉氏、木佐貫洋氏、矢野謙次氏、村田修一氏、新垣渚氏、平石洋介氏、梵英心氏。」等が居り、多士済々なのが良く判るだろう。
だが、意外な事では在るのだけれど、松坂世代の中から“名球会”入りした者は存在していない。“平成の怪物”と呼ばれた松坂投手でさえ通算勝利数は「170勝」と、名球会の入会資格の1つで在る「通算勝利数:200勝以上」に30勝足りないのだ。
そんな中、“最も名球会入りに近い松坂世代の選手”が藤川投手。現在、彼の通算セーヴ数は「245セーヴ」で、名球会の入会資格の1つ「通算セーヴ数:250セーヴ以上」迄、残り5セーヴとなっているのだから。
今季、彼が記録したセーヴ数は「2セーヴ」。61試合を消化した段階での数字なので、残り59試合を此のペースで行けば加算されるのは「約1.9セーヴ」と、250セーヴ達成は非常に厳しい。(たらればを言っても仕方無いが、「2013年~2015年にMLBに行っていなければ(此の3年間で記録したセーヴ数は「1セーヴ」。)、250セーヴなんて楽勝だったのに。」と残念でならない。でも、最近のタイガースは調子が良いし、何よりも藤川投手を愛するタイガース・ファン(と言うか、野球ファンと言っても良いだろう。)の熱い声援が在れば、必ずや達成してくれると信じている。
頑張れ、藤川投手!!!