母方の遠い親戚に「誰もが知る超巨大企業の社長を務めた人物。」が居る。彼を仮に“A氏”とするが、A氏は既に物故者だが、経済紙に良く取り上げられる程の有名人だった。世間的には成功者のA氏だったけれど、家庭的には色々在った様だ。「知的障害を負っていた長男を“座敷牢”の様な場所に閉じ込め、ずっと表に出さない様にしていた。」という事実を、母は「酷い話だ。」と良く憤っていた。
又、A氏の次男は矢張り誰もが知る超巨大企業の社長の娘と結婚し、海外へ新婚旅行に向かったが、帰国した羽田空港(当時は、成田空港が存在していなかった。)で「離婚する事を明らかにした。」のだった。所謂“羽田離婚”で在る。「新婚旅行先にて、今迄見えなかった相手の本当の姿を知った事で、結婚生活に幻滅してしまった。」という事なのかも知れないが、そんなにも短期間で“人生の大きな決断”を下してしまうというのは、自分には理解を超える事。
とは言え、結婚を決めたのに、もっと早い段階で“人生の大きな決断”を下す人も居る様で・・・。
先日聞いていたラジオ番組の中で、伊集院光氏が自身の体験談を語っていた。高校を中退し、落語の世界に飛び込んだ伊集院氏。そんな彼は17歳の時、結婚式場で「結婚式の司会」という“副業”をしていたそうだ。「17歳の若造が、結婚の機微等を交えて司会をしていた。」というのは笑える話だけれど、驚くのは「彼が司会した約60組の内、結婚式当日に結婚の当事者が会場に現れなかった事が、3組も在った。」という事。約5%という割合は、決して低く無いだろう。
因みに、「現れなかったのは、全て新婦。」という事だが、苦し紛れに「結婚式は、日を改めまして・・・。」という言葉で締めた伊集院氏だが、当然の様に「日を改めて、彼等の結婚式が行われる事は無かった。」そうだ。