幼少期に読んだ本に「風邪に癌、そして水虫。此の3つの病を其れ其れ“一発で完治させる”薬が出来れば、開発者はノーベル生理学・医学賞を受賞する事になるだろう。」と記されていた。症状を和らげたり、「治る可能性が在る。」といったレベルでは駄目で、「一発で完治させる。」というのがポイント。本当に受賞出来るのかどうかは扨措き、そういった薬が出来れば嬉しい事では在る。
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「毛の再生、マウスで成功=脱毛症の自己移植治療に応用へ-東京理科大」(2月27日、時事通信)
大人のマウスの髭を作る「毛包」に在る幹細胞を採取して培養、増殖させ、毛が無い別のマウスの背中に移植して毛を再生させる事に、東京理科大の辻孝教授等が世界で初めて成功した。3月1日から都内で開かれる日本再生医療学会で概要を明らかにし、新技術の詳細は論文に纏めて国際的な科学誌に発表する。
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此の技術を人の脱毛症患者に応用出来れば、残った毛髪組織を増やして脱毛部分に自己(自家)移植し、頭髪を再生して長期間維持出来ると期待される。研究チームは、患者から後頭部の毛髪組織の提供を受けており、辻教授は「早ければ3年後の臨床試験開始を目指したい。」と話している。
マウスの髭は体毛より太く、直径が0.05ミリ程度で人の毛髪に近い。再生した毛を電子顕微鏡で分析すると、自然の毛と同様に中心に毛髄、周囲に毛皮質が在った。更に自然の毛は生え替わる事を繰り返すが、移植後の毛包も3ヶ月月間、21日周期で生え替わりが続いた。
「我が国の男性の薄毛人口は1,260万人。」という推定が在る。此れに女性も加わるのだから、頭髪の薄さで悩んでいる人は結構な人数と言って良いだろう。以前より「髪を完璧に甦らせる技術なり薬なりが見い出されれば、鬘メーカーは倒産に追い込まれるだろうし、開発者はノーベル生理学・医学賞受賞間違い無しではないか?」と思っていた。薄毛に悩む人達にとっては希望を持たせるニュースで在り、一日も早い実用化が望まれる事だろう。