2年前の記事「ゲド戦記」でも触れた様に、スタジオジブリが手掛けた作品で実際に見た事が在るのは「となりのトトロ」に「火垂るの墓」、「おもひでぽろぽろ」、そして「ゲド戦記」の4作品のみ。「火垂るの墓」は大好きで何度か見たが、その他は1度っきり。大体これ等の作品で映画館に足を運んで観たのが「ゲド戦記」だけなのだから、ハッキリ言ってジブリ作品には全く思い入れが無いと言っても良い。「ゲド戦記」の出来が余りにも酷かった為、「ジブリ作品を観に行く機会はもう無いだろう。」と思っていたが、あの“麻原彰晃マーチ”(動画”を思わせる非常にシンプルな主題歌(動画)が耳から離れず、「崖の上のポニョ」を観に行ってしまった次第。
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崖の上の一軒家に住む5歳の少年・宗介(声:土井洋輝君)は或る日、クラゲに乗って家出した魚の子・ポニョ(声:奈良柚莉愛ちゃん)と出遭う。頭をジャムの瓶に突っ込んで困っていた所を、宗介に助けて貰ったのだ。宗介の事を好きになるポニョ。宗介もポニョを好きになり、「僕がポニョの事を守って上げるからね。」と誓うのだった。
しかし嘗て人間を辞め、海の住人となった父・フジモト(声:所ジョージ氏)によって、ポニョは海の中へと連れ戻されてしまう。「人間になりたい!」と強く願うポニョは、妹達の力を借りて父の魔法を盗み出し、再び宗介の居る人間の世界を目指す。
ポニョの脱出と共に、危険な力を持つ生命の水が撒き散らされた。海は膨れ上がり、嵐が巻き起こり、妹達は巨大な水魚に変身して宗介の居る崖へ、大津波となって押し寄せる。そして海の世界の混乱は、宗介達が暮らす町を丸ごと飲み込み、海の中へと沈めてしまうのだった。
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この作品、“作画段階では”一切CGを使用していないそうだ。それも在ってか、全体的に柔らかい雰囲気が漂っている。ポニョや宗介といった“幼き者達”の絵柄も可愛らしい。しかし、評価出来るのはその位か。ジブリ・ファンの方々には申し訳無いが、ストーリーに深みが全く無く、原作・脚本・監督を務めた宮崎駿氏の自己満足作品といった感じが自分にはした。(「『生』と『死』を巡る哲学的な作品!」と絶賛されている御意見も見受けられたが、少なくとも自分にはそういった物が感じられなかった。)周りで観ていた子供達の中には、退屈さからか途中で話をしている者も居り、集中力を持続させる作品では無い様に思う。
そして何よりも最悪だったのは、キャラクターの声を担当している人物の選択だろう。近年は話題作りの為、安直に有名人(特に今が旬のタレント。)を起用するケースが目立っている。「ザ・シンプソンズ MOVIE」ではその辺が大きな批判を浴びた訳だが、この作品でも山口智子さん(宗介の母・リサ)や長嶋一茂氏(宗介の父・耕一)、天海祐希さん(ポニョの母・グランマンマーレ)、吉行和子さん(老婆のトキ)、そして上記した所ジョージ氏等が起用されている。吉行さんには充分合格点を与えられるが、山口さんや長嶋氏、天海さんはギリギリ合格点と言ったレベルか。聞くに堪えなかったのは所ジョージ氏。感情移入の全く為されていない“素人演技”にしか思えず、彼が登場する度に現実に引き戻されてしまった。声優の起用がベストとは言わないが、少なくとも“名前だけでの起用”は止めて欲しい。
総合評価は、かなりガッカリの星2つ。

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崖の上の一軒家に住む5歳の少年・宗介(声:土井洋輝君)は或る日、クラゲに乗って家出した魚の子・ポニョ(声:奈良柚莉愛ちゃん)と出遭う。頭をジャムの瓶に突っ込んで困っていた所を、宗介に助けて貰ったのだ。宗介の事を好きになるポニョ。宗介もポニョを好きになり、「僕がポニョの事を守って上げるからね。」と誓うのだった。
しかし嘗て人間を辞め、海の住人となった父・フジモト(声:所ジョージ氏)によって、ポニョは海の中へと連れ戻されてしまう。「人間になりたい!」と強く願うポニョは、妹達の力を借りて父の魔法を盗み出し、再び宗介の居る人間の世界を目指す。
ポニョの脱出と共に、危険な力を持つ生命の水が撒き散らされた。海は膨れ上がり、嵐が巻き起こり、妹達は巨大な水魚に変身して宗介の居る崖へ、大津波となって押し寄せる。そして海の世界の混乱は、宗介達が暮らす町を丸ごと飲み込み、海の中へと沈めてしまうのだった。
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この作品、“作画段階では”一切CGを使用していないそうだ。それも在ってか、全体的に柔らかい雰囲気が漂っている。ポニョや宗介といった“幼き者達”の絵柄も可愛らしい。しかし、評価出来るのはその位か。ジブリ・ファンの方々には申し訳無いが、ストーリーに深みが全く無く、原作・脚本・監督を務めた宮崎駿氏の自己満足作品といった感じが自分にはした。(「『生』と『死』を巡る哲学的な作品!」と絶賛されている御意見も見受けられたが、少なくとも自分にはそういった物が感じられなかった。)周りで観ていた子供達の中には、退屈さからか途中で話をしている者も居り、集中力を持続させる作品では無い様に思う。
そして何よりも最悪だったのは、キャラクターの声を担当している人物の選択だろう。近年は話題作りの為、安直に有名人(特に今が旬のタレント。)を起用するケースが目立っている。「ザ・シンプソンズ MOVIE」ではその辺が大きな批判を浴びた訳だが、この作品でも山口智子さん(宗介の母・リサ)や長嶋一茂氏(宗介の父・耕一)、天海祐希さん(ポニョの母・グランマンマーレ)、吉行和子さん(老婆のトキ)、そして上記した所ジョージ氏等が起用されている。吉行さんには充分合格点を与えられるが、山口さんや長嶋氏、天海さんはギリギリ合格点と言ったレベルか。聞くに堪えなかったのは所ジョージ氏。感情移入の全く為されていない“素人演技”にしか思えず、彼が登場する度に現実に引き戻されてしまった。声優の起用がベストとは言わないが、少なくとも“名前だけでの起用”は止めて欲しい。
総合評価は、かなりガッカリの星2つ。

この作品を観たのはほぼ1年前。この程度の月日ならば大概その内容を覚えているものですが、この作品に関しては断片的な記憶しか既に無い。それだけ自分にとっては、記憶に刻み込まれない作品だったという事なのでしょう。
声優に関する難は全く同感。近年は知名度に頼り過ぎての声優抜擢が目立ちますが、これでは本末転倒。声優を務めた人物のファンは大喜びでしょうが、作品の世界に没頭したい人にとっては困った傾向と言えましょうね。
そして、声優が素人と新人。
偽宗助の母リサの暴走運転は子供には
不適切。
主題歌名が映画のタイトルと同じ
主題歌アーティストがダメ。
製作委員会であるディズニーと日テレは
契約解除を。
後、DVDの宣伝が許せない。
発売後、DVDの本数が無駄に多い。
そんな訳で私はこの映画を評価するなら
☆1つ又は0です。
その後私は違う映画にいきました。
最後は違う話ですみません。
CGを駆使した作品が主流の中、敢えて手書きのアニメというのは考えとして面白いのですが、奈何せん内容的に魅了されませんでした。音響面は特に気にならなかったのですが、取り合わせで言えばNGなのかもしれません。
今後とも何卒宜しく御願い致します。
本作はCGを使わない。手書きのアナログアニメ
にも関らず、何故かドルビーデジタルEXと
DTS-ES。
ドルビーデジタルEXはCGを使用するためのサウンド。
手書きにドルビーデジタルEXとDTS-ESは
使ってはいけない。
過去の作品に影響を受け、其処から“エッセンス”を取り入れて、新たな世界観を生み出す。「換骨奪胎」は芸術の分野でまま見られる事では在りますが、明白な盗作行為という物が在る“としたら”、それは問題でしょうね。アニメに関する知識は余り無いので、この作品に関する盗作云々は何とも言えませんが、少なくとも「無感動」という点では全く同感です。
今後とも何卒宜しく御願い致します。
客の人数はあまりにも少なく、感動無し
笑い無しの映画でした。
何より一番許せないのは「宗助」という名前と
ストーリーの盗作。
人気アニメのキャラクターやストーリーの盗作はやってはいけない行為。
今年の映画としては最低映画であり、無駄金作品でした。
封切りから直ぐに上映終了してしまう作品が少なくない中、「崖の上のポニョ」は未だに上映しており、それだけでも凄いですね。
作品から受ける思いは人それぞれで、どれが正しくてどれが誤りという物では無いですから、所長補佐様が楽しめたという事実が一番だと思います。
こんな時期になってしまいました。
「4年ぶりの大作」を期待していくと、
たしかにがっかりするかもしれません。
ただ、アニメーションとしては佳作だし、
相変わらず音楽と背景はとてもきれいです。
私の中のトトロは越えられませんが、
時間を忘れて楽しめました。
問題は「既視感」でしょうか?
どこかでみた絵なのです。
キャラクターもトトロのメイちゃんや、
ハウル、ニモ(これは他キャラですが)にどこか近いなあ。
子供にとってはこれは親近感につながるでしょう。
結論、毎年出される作品であれば合格点。
宮崎さんには子供向けの原点に戻って、
佳作を量産してほしいという気持ちです。
記事でも触れました様に、宮崎作品を殆ど見ておりませんので、その全体を通してのコメントは出来ないのですが、少なくともこの作品に関しては“個人的に”ガッカリな思いを抱きました。(これ迄の宮崎作品を踏まえた上で、その中での位置付けとして評価する方法も在りかとは思うのですが、シリーズ物では無いし、何よりも誰の作品で在れ初めて見る方も居る訳ですから、その作品単体で評価するというのが、“自分は”重要な気がしています。)
「子供は天使」という表現が在りますよね。子供が大好き(変な意味じゃ無いですよ。
今後とも何卒宜しく御願い致します。
世の女性諸君にあいて問いたい、ロリコンの男をどう考えますか?気持ち悪いでしょう。処女を女神のように崇め、その行為をどんな事であれ正当化する。そこの子供である幼児性など問題にしない、無垢の少女が悪い事はしないという、先入観の勘違いです。少女はそんなに綺麗なものではない、少女であれ、もう、思考は女性です。
その作品を見て何を感じるかは、正に千差万別。どれが正しくて、どれが誤りなんていう正誤が無いのは言う迄も無く、この作品に関しても「面白かった。」と思う人も居れば、「うーん・・・。」と思ってしまう人が居たって良いと思っています。
今後とも何卒宜しく御願い致します。
ウチの補佐曰く「宮崎アニメは大人向けより
子供向けのほうが好き」と申しております。
今回作品は、見に行くとのこと。
>火垂るの墓
見るたびに後で思うのですが、
「こんな素晴らしい作品を書いた作家
=パーティーで大島渚をマイクでド突いた人物」
このギャップの大きさ・・・
ポニョ見てみました
自分はそんなに声は気になら無かったです
所ジョージさんの声も
あれはあれでありだなという感じでしょうか?
気になったのは全体的な空気というか
雰囲気?
絵もストーリーもまぁそんなに気にならなかったんですが
なんか鼻につくんですよねw
私もお返しいたしました。
>近年は話題作りの為、安直に有名人(特に今が旬のタレント。)を起用するケースが目立っている。
あっていればいいのですが、そうじゃないケースが多々ありますね。アニメの場合はちょっと特にガッカリ度合いが激しく感じることが多いですね。
スピードレーサーのアイドル系二人はどうだったのだろうか?と思ってしまいました。
ネット上の記事(シブがき隊の布川氏が、御自身のブログで書かれているという内容でしたが。)で、この主題歌を歌われている藤岡藤巻&大橋のぞみちゃんの「藤岡藤巻」が元「まりちゃんズ」の2人(尾崎氏を除く。)と知り、「そうなんだ。」と懐かしく思いました。「当時は際どい詩で有名だったのに、この落差は何!?」という思いも。
アニメですから余り深い部分を求めてはいけないのかもしれませんが、それでも或る程度の意味合いを求めてしまうんですよ(笑)。自分なりに何故この作品に魅了されなかったのかを色々考えてみたのですが、上でコメントを頂戴しているふくちゃん様の記事にて「宗介の葛藤が全く見られなかった。」事を物足りなさの一因に挙げておられ、個人的には「なるほど。」と思った次第です。
今後とも何卒宜しく御願い致します。
崖の上のポニョは宮崎駿の母親への妄想が生み出した作品であると理解しています。はしょって書けば子供が母親を求めてあの世へ突き進んでゆくというのが話の格子ですからね。
僕は宮崎駿作品は一通り観ていますが、ポニョはその中でワースト作品だと思います(笑)。
それを正直にネット上で表明するのは勇気が要りますね(笑)。
物語として考えたら、私のブログにも書きましたが破綻しまくってます。
でも、これは天才映像作家、宮崎駿がイメージの趣くままに描きなぐったもの…と考えれば、そのイマジネーションの凄さに圧倒される作品でもあるわけです。
黒澤も、ピカソもそうですが、若い時は分かり易い秀作を作っていたのが、晩年になると自己本位の、観客を置いてけぼりにする難解な作品を作るようになってしまうのですね。
あとは、古くからそれらの作家の作品を愛好して来たファンが、その変化をどう受け止めるか…という事だと思います。
黒澤の「乱」や「夢」など、「椿三十郎」までの娯楽大作を愛するファンの多くは失望しましたが、本来画家になりたかった黒澤としては、自分の作りたいイメージ通りの“画”を思う存分作れた、満足出来る作品だったでしょうし、その豊かなイメージに感動した人も多かったと思います。
「ポニョ」の場合は、画のイメージはとっても可愛いので、ストーリーなんか理解できない4歳以下の子供の方が、むしろ楽しめるのではないでしょうか。
童心に帰って、ほのぼのとした手書きアニメの世界にひと時浸って見れば、それなりに楽しい作品だと思いますよ。
元々ストーリーに矛盾が出たり、張った伏線を回収しきれなかったりというのは昔っからです。「カリ城」も「ナウシカ」も物語はムチャクチャだったりします。
ただ圧倒的な絵の力でそれを感じさせない人だったのに、やはり年齢のせいかディテールが甘いです(五歳の子供があんなでかい石でガラスを叩き割ったら、中の生き物は無事じゃすみませんし、海の生き物をいきなり水道水にいれたら死んじゃいます)。
もう一度、大塚康生とのコンビでの、「血湧き肉踊る漫画映画」作ってくれねえかなあ。
久保課長様も観に行かれたのですね。ジブリ作品の動員力の凄さを、今回の皆様からの反応で改めて痛感させられました。
自分が観に行った際には、周りの子供達もつまらなそうにしていたし、会場の盛り上がりも余り感じられなかったのですが、ネット上の反応は概して高評価だった故、「低評価を付けているのは自分と破壊王子様(http://hakaiouji.cocolog-nifty.com/koya/)位かなあ。」と思っておりました(笑)。ですので、久保課長様の御意見に心強さを感じたりも。
最近はアニメに限らず、どぎつさを売りにしている様な作品が溢れ返っておりますので、この作品の様なほのぼのタッチ(根底に流れているテーマは、決してほのぼのでは無いとされる方も居られましょうが。)の物を否定する気は全く在りませんが、如何せん“自分にとっては”ストーリーを中心にピンと来ませんでした。
長嶋一茂氏、出演場面がそれ程多くなかったのも幸いしているのかも。
正直、今まで私が見た中でワースト3に入る映画でした。giants-55さんもおっしゃってるように、ストーリーが薄っぺら過ぎて本当に退屈極まりなかったです。上映後、前にいた小学生が「はぁ、やっと終わった、つまんねぇ」と言ったかと思うと、隣のカップルは「途中で寝ちゃったよ、時間と金のムダだったね」と漏らす始末。うちの子も印象に残ったのは例の主題歌だけで繰り返し歌ってましたが、映画そのものに関してはあまり面白くなかったようです。確かに以前子供と一緒に見た「ドラえもん」や「プリキュア」の映画は、単純なりにもきっちりとしたストーリーが存在して、それなりにワクワクドキドキ感も味わえたのですが、「ポニョ」に関しては全く感情移入もできず、なんだかよくわからないまま終わってしまった感じです。どこか外国の映画祭にノミネートされているようですが、日本人はこんな映画が好きなのかと思われると、ちょっと恥ずかしいかなと。
気を悪くされた方がいらっしゃいましたら申し訳ありませんが、これが特別な映画フリークでもジブリファンでもない私のこの映画に対する率直な感想です。(ちなみにジブリ作品の中でも「トトロ」は結構よかったと思います。)
声優の件、私は長嶋一茂はまぁまぁ巧いかなと感じましたが
「火垂の墓」、ジブリ作品の中では異質な存在なのかもしれませんね。ジブリ作品と言う訳では在りませんが、宮崎駿氏が脚本&監督を担当した「ルパン三世 カリオストロの城」は好きなアニメ作品の一つです。そもそもルパン三世が好き(今のアメコミ調の絵柄は嫌いですが。)というのも在りますが、やはり絵が綺麗だし、ストーリーもGood。
「火垂の墓」はジブリ作品というよりも野坂昭如カラーがかなり強い作品と思います。違和感を覚えるといえば、ジブリショップで「火垂の墓」のサクマドロップとか売っている事。あれは無いだろうと。。。あの物語の哀しさを知っているなら、アレは買えないなぁと。
上でtak様宛に書かせて貰ったのですが、この作品に対する他のブロガーさんの評価が概して高かったので、「この低評価は結構、反発を食らうだろうなあ。」と思いつつ記事を書き上げました。
これもtak様宛に書かせて貰ったのですが、「どんな作品も突き詰めれば『監督の自己満足』といった部分が在り、要はその監督の自己満足を、観る側がどれだけ共有出来るかがポインなのではないか。」という気がしています。
「となりのトトロ」にあれだけ人気が集まったのには、薔薇様が触れておられる様に多くの方の心の琴線に触れる物が在ったからと思います。唯、残念な事に自分の心の琴線には触れなかっただけかと(笑)。
ところで、薔薇様も「ハプニング」を観られたのですね。自分も観たのですが、個人的にはそこそこ引き込まれました。捉え方ってやはり、千差万別なのですね。
誤解されているといけないので先ず最初に書かせて戴きますが、自分は「ジブリ作品自体、乃至は宮崎監督自身を否定している。」訳では全く在りません。記事でも触れました様に「火垂るの墓」は大好きですし、「おもひでぽろぽろ」も結構琴線に触れる物が在りました。唯、少なくとも「『崖の上のポニョ』という作品に関しては、“個人的に”全く合わなかった。」という事なんです。
ある事柄に対してどう思うかは、それこそ千差万別で在り、誰の意見が正しくて、誰の意見が間違っているという物では全く無いし、自身の意見を他者に強要するつもりも毛頭在りません。唯、言えるのは「これ迄のジブリ作品を粗方観てから評価する。」というスタイルも在れば、「特定の作品だけを観て評価する。」というスタイルも在るという事。これも、どっちが正しくて、どっちが誤っているという事は無いと思うんです。
上でtak様宛に書かせて貰ったのですが、この作品に関して他のブロガーさんは概して高評価を与えておられ、個人的には低評価を付けるのに勇気が要りました(笑)。でも、どうしても自分に嘘を付きたくなく、今回の低評価になった次第。
今後とも何卒宜しく御願い致します。
tak様もこの作品を観られたんですね。他のブロガーさんの評価が結構高いので、この低評価を付けるのはかなり勇気が要ったのですが(笑)、どうしても自分に嘘が付けず、こうなった次第です。
どんな作品も突き詰めれば「監督の自己満足」といった部分が在り、北野武監督の作品なんかはその最たる例でしょうね。唯、その監督の自己満足を、観る側がどれだけ共有出来るかがポイントで、黒澤明監督の作品なんかはその成功例なのではないかなあと。
確かに「人種差別」や「環境問題」がそれとなく織り込まれているとも言えましょうが、高評価を付けておられる方達には申し訳無いけれど、やはり「うーん・・・。」といった感じが否めません。
「宮崎作品の場合、専業で声優をしている方を使わないのが特徴。」というのはそうですね。記事でも触れた様にそれはそれで決して悪い事では無いし、「となりのトトロ」でお父さんの声を担当していた糸井重里氏の様に、あの素人臭さが逆に合っていたケースも在ります。唯、所ジョージ氏の場合は個人的に違和感を覚え捲りでした(苦笑)。
他の映画をみる時間をあててでも、これらをみてから、もう一度考えて欲しいです。
まず宮崎監督は「千と千尋の神隠し」みたいな壮大なテーマの作品って
多分有る意味疲れた、別の見方をすると元々こんな大仰な作品を造るのが
実は好きではなかった、ジブリをやっていくうちになんだか知らないけど
エスカレートしてしまっていた、ってのが実像じゃないかなと。
このポニョはなんというかふつ~の子供向け絵本って印象。
現代のシチュエーションを反映させた絵本(ファンタジー)って
簡単そうで難しい。シンプルなものほど作り手側は苦労するってのを
やっていたとおもいます。
でもそこには深読みすれば「人種差別」(あなたはこの子で本当にいいの?と
何度も宗介にといかけるポニョのお母さん。)「愛と責任」や「海と生命」
「公害、ゴミ問題」「母と子」などのテーマが織り込まれていて、
あれだけシンプルな構成のなかでも入れているのが流石だともおもいました。
特にお母さんが働いていて、その勤務先が「ディケアサービス」なのも
現代日本を象徴する点かもしれません。
映像は波の描写や色鉛筆みたいなタッチも見ていて目が疲れずに
大変鮮やかに記憶に残っています。
監督の自己満足?という観点からすると前述の作品も有る意味皆自己満足。
もちろんトトロやナウシカもそういう意味からするとみなおなじ。
テーマが壮大か、身近でシンプルなものかの違いかなと思います。
そもそも何らかの作品において、作者の自己満足についていける人が
その人のファンだと思います。
声優に関しても宮崎監督作品の場合、専業の声優さんをつかわないのも
特徴。山口智子さんも長嶋一茂さんも所ジョージさんも自分は違和感なく
見ることが出来ました。これはプロの声優になれているとかなり薄い
演技の印象をうけるのはいたし方ありませんが、それも狙っての事でしょう。
もし旬のタレントをと考えたなら、所ジョージとかはハズれるし、山口智子さんもちょっと違うかなと。
ということで自分的には★4つw