イギリス王室のヘンリー王子が、友人の仮装パーティーでナチス・ドイツの制服を着用して出席していたというニュースが先日報道された。本人としては軽いノリだったのかもしれないが、国王の継承権を持つ身としては、極めて軽率な愚行と非難されても仕方ないだろう。自らが置かれた立場とその影響力を考えなければいけないだろう。ロックバンドの兄ちゃん達が、この手の服装を着て演奏したとかいう話とは、意味合いが全く違うからだ。
この件で、父親のチャールズ皇太子が、ヘンリー王子のみならず、このパーティーに同席した兄のウィリアム王子に対しても、弟の愚行を止めなかったとして厳しく諌めたという事だが、当然の事だと思う。
ところで、この件に関連して、BBC放送が行なった或る調査の結果が載っていた。イギリス国内の16歳以上の4千人に「ホロコーストに関する調査」を行なった所、悪名高きアウシュビッツ強制収用所の名前すらも全く知らないと答えた人が45%に上ったという。35歳未満に限ってみると、その数値は60%を越えていたという。個人的にはかなり驚きの数字だ。
20世紀の負の遺産とも言われる残虐非道な事実。「アンネの日記」等、多くの文献や映像で世界的に有名な事柄で、多くの人々の心に刻まれているものと思っていた。第二次世界大戦終結から60年になろうという長き時の流れの中で、人類の成した蛮行はかくも忘れ去ら易いという事か。それとも、「被害者は何時までもその痛みを忘れないが、非被害者は忘れがちになるものである。」という言葉が正しいという事なのか。
ここでふと思うのは、我が国で同じ調査を行なったら、どういう結果が出るのだろうかという事。TVの企画等で、街行く若者に常識問題を尋ね、非常識な回答連発を嘆くといった内容を良く見聞する。「アメリカの現大統領は?」という質問に「シュワちゃん!」等と回答する例のアレだ。中には”仕込み”の回答も在るのかもしれないが、以前、終戦記念日の企画で「嘗て日本はアメリカと戦った事が在る。YESかNOか?」という質問に、真顔で「NO!」と答える若者が少なくなかった。その事を考えると、今回の英国の調査結果は決して他人事ではない。
自国に都合の悪い事は全て虚構と言い張るのはおかしいと思うが、さりとて自虐的な歴史観を強調し過ぎるのもどうかと思っている。
歴史に学ぶ事は多い。どれだけ文化が進もうとも、人間の根本的な思考や行為は、太古の昔からそれ程変化しているとも思えないからだ。先人の過ちを他山の石とする事で、無益な過ちを繰り返さずに済む事も在る。事実を事実として在りのままに、矮小化する事も誇大化する事も無く教え、判断は個々人に委ねるという教育が必要だと思う。
この件で、父親のチャールズ皇太子が、ヘンリー王子のみならず、このパーティーに同席した兄のウィリアム王子に対しても、弟の愚行を止めなかったとして厳しく諌めたという事だが、当然の事だと思う。
ところで、この件に関連して、BBC放送が行なった或る調査の結果が載っていた。イギリス国内の16歳以上の4千人に「ホロコーストに関する調査」を行なった所、悪名高きアウシュビッツ強制収用所の名前すらも全く知らないと答えた人が45%に上ったという。35歳未満に限ってみると、その数値は60%を越えていたという。個人的にはかなり驚きの数字だ。
20世紀の負の遺産とも言われる残虐非道な事実。「アンネの日記」等、多くの文献や映像で世界的に有名な事柄で、多くの人々の心に刻まれているものと思っていた。第二次世界大戦終結から60年になろうという長き時の流れの中で、人類の成した蛮行はかくも忘れ去ら易いという事か。それとも、「被害者は何時までもその痛みを忘れないが、非被害者は忘れがちになるものである。」という言葉が正しいという事なのか。
ここでふと思うのは、我が国で同じ調査を行なったら、どういう結果が出るのだろうかという事。TVの企画等で、街行く若者に常識問題を尋ね、非常識な回答連発を嘆くといった内容を良く見聞する。「アメリカの現大統領は?」という質問に「シュワちゃん!」等と回答する例のアレだ。中には”仕込み”の回答も在るのかもしれないが、以前、終戦記念日の企画で「嘗て日本はアメリカと戦った事が在る。YESかNOか?」という質問に、真顔で「NO!」と答える若者が少なくなかった。その事を考えると、今回の英国の調査結果は決して他人事ではない。
自国に都合の悪い事は全て虚構と言い張るのはおかしいと思うが、さりとて自虐的な歴史観を強調し過ぎるのもどうかと思っている。
歴史に学ぶ事は多い。どれだけ文化が進もうとも、人間の根本的な思考や行為は、太古の昔からそれ程変化しているとも思えないからだ。先人の過ちを他山の石とする事で、無益な過ちを繰り返さずに済む事も在る。事実を事実として在りのままに、矮小化する事も誇大化する事も無く教え、判断は個々人に委ねるという教育が必要だと思う。
日本で同じ調査をしたら…もっと惨憺たる結果が出そうな気がします。
ヒロシマの千羽鶴に火をつける大学生がいるぐらいですから、アウシュビッツのアの字も知らない人が少なくないかも知れません。
うちは二つの記事にまたがってしまったのですが、続報のほうだけTBしました。
歴史を学ぶことは、私は自国や世界を知り、そして未来、どう動けばいいかの参考になるとは思います。ただ、歴史の見方は立場によっていろいろあり、どれかに偏るのもよくないし、そこらへんが難しいなあと思うところです。
ちなみに思春期、『アンネの日記』を愛読書として真剣に読んでいましたが、大人になってから考えてみると、「これって純粋な反戦文学なのか?」と疑義がわいてきて、アレを「絶対読め!」という感じの日本の風潮もどうかと思います(ちなみにドイツでは『アンネの日記』は~私が知る限り~売られているのを見たことがありません)
そんなわけで、歴史をどう捉えるか、という自分の立ち位置を明らかにするのも、大人になるにしたがっていろいろ勉強していきたいな(ととうに大人なんですけど(^○^))思う今日この頃です。←顔が割れた。
歴史教育は、難しいですね。歴史を見る目も、時代によって変わります。たとえば、これまでの歴史教育が自虐史観に傾きすぎていたと批判する声が、なぜ今この時期に高まってきたのか、という点も踏まえて、歴史は見ないといけないと思っています。
「歴史に学ぶことは多い」というご指摘は、本当にその通りだと思います。
日本も似たような迫害をしたから、より認識を高く持たなくてはなりませんね。
国内の問題を、国外にそらせるようなやり方は、恥ずかしいと思います。
やはり、いたのですね…。
どんなことも、時間の経過と共に風化するものでしょうけれども、まだ早すぎる気がします。
ことさら敵愾心を煽る必要はないけれど、知識としては身につける必要があるのではないかと…。
リニューアルでずいぶんとイメージが変わりましたね~
私もヘンリー王子の問題の写真を見て面食らいました。
ナチスそのものですから。
彼自身パパラッチに追いかけられる生活にストレスが溜まっていて馬鹿をやってみたかったのかもしれないが。。。
日本で今問題になっている安倍晋三氏もそうですが、責任ある立場に居るものが余りに軽率すぎるのではないでしょうか。彼も新しい歴史教科書を作る云々なる団体の一員であり、場合によっては日本人の意識をあらぬ方向に持って行きかねない立場の人間でもあるわけです。
話をヘンリー王子に戻すと、一昔前ならこれも英国王室が開かれているから。という事になるのでしょうが、現代ではむしろ王室のガタツキが気になるし、日本の皇室も雅子妃や皇太子の様に不満を正直に表現できるほど開かれつつあるのかな、と感じています。
願わくば、敬宮愛子嬢が余計なストレスを感じる事無く、健やかに育って欲しいと願わずにはいられません。
ところでやまさわかつまささんのブログの消息をご存知ではありませんか?。
異論なのですが、歴史に学ぶ前に、今世界で起きていることすら理解しようとしていない人がとても多いように思います。
歴史を学ぶのは今をより深く理解するためだと思います。
しかし、平和とかいいながら、イラクが地球儀のどこにあるかわからない人々に支持された政府が戦争をしているのです。
とても正気の状態ではありません。
また、アウシュビッツの悲劇は確かにそうですが、共産国家によって国内の虐殺は
ソ連 6,200万人
中国 6,500万人
ベトナム 100万人
北朝鮮 200万人
カンボジア 200万人
東欧 100万人
ラテンアメリカ 15万人
アフリカ 170万人
アフガニスタン 150万人
になります。
どうしてアウシュビッツだけが特別視されなければいけないのでしょうか?
私はそれこそが、ドイツや日本を悪者にして話を収めたかった人々の陰謀で、ぜんぜん平和になっていない世界をあたかも平和になったかのように誤解させる要因だと思います。
基本的に、書き込みして下さった方のブログへ、直接レスを付けさせて戴く形を取っているのですが、貴ブログが見当たりませんでしたので、こちらに書き込む失礼の段を御許し下さい。
単なる事実認識に留まるのではなく、何故にそういった事態に到ったかというプロセスを考える事は自分も大事だと思います。これは歴史だけの話に留まらず、他の学問に於いても同じ事が言えますよね。知識を詰め込む事も時には重要でしょうが、こういったプロセスを自らの頭で”咀嚼”していく事で、人間は真の意味で進化していくのだと思います。
そう思いつつも、知識の集積にのみ走りがちな自分だったりもします(^o^;;;。反省しないといけないですね。
これからも宜しく御願い致します。