パ・リーグのクライマックス・シリーズ(CS)のファイナル・ステージはホークスが勝ち抜き、日本シリーズ進出を決めた。去年の記事「チーム同士で日本シリーズ!?」を含め、過去に何度か記しているけれど、自分は「長いレギュラー・シーズンを闘い抜き、リーグ優勝したチーム同士が闘うからこそ、日本シリーズは価値が在る。」と考えているので、CSは邪道としか思えない。だから、パ・リーグではホークスを応援しているけれど、日本シリーズには(リーグ優勝した)ライオンズに進出して貰いたかった。とは言え、CSという制度が在る以上、ホークスには胸を張って日本シリーズで闘って欲しい。
ファイナル・ステージを勝ち抜いたホークスだが、日本シリーズ進出を決めた事で、ビール掛けを行っていた。上記した様にホークスを応援している自分だが、「ファイナル・ステージを勝ち抜いた事でのビール掛けって、する必要が在るのかなあ?」と思ったりする。個人的には「ビール掛けは、リーグ優勝と日本一を決めた際だけで良いのではないか。回数をすればする程、ビール掛けの価値が低くなってしまう気がするし、何よりも今回の様に『幾らCSという制度が在るとはいえ、リーグ優勝を果たしたのに日本シリーズに進出出来ずに涙しているチームが在る状況で、大騒ぎをするというのは、惻隠の情として控えた方が良いのでは。』と感じる。」からだ。
で、話はガラッと変わるが、我がジャイアンツの次期監督には、原辰徳前監督が就任すると言う。以前の記事「“次の監督”にチームを渡す際には」でも書いた様に、原前監督の復帰には複雑な思いが在るし、「来季のジャイアンツを、手放しで応援出来るだろうか?」という迷いも在る。
ジャイアンツの機関紙「報知新聞」では、20日付けの紙面で“コーチ 人事”に付いて報じていた。新しく招聘される人物として「投手コーチに宮本和知氏(54歳)と水野雄仁氏(53歳)、打撃コーチに元木大介氏(46歳)、バッテリー・コーチに相川亮二氏(42歳)、外野部門のコーチに後藤孝志氏(49歳)、2軍監督に高田誠氏(54歳)、3軍監督に井上真二氏(52歳)、そしてファーム担当として今季引退した村田修一氏(37歳)及び杉内俊哉氏(37歳)。」の名前が挙がっていた。
“原一家の大番頭”と言われ、実際に経歴を見ても原氏とは密接な関係に在るとしか思えない後藤氏の招聘は予想通りだったが、後のメンバーは意外な感じが。選手同様、指導者も育成が必要なので、「コーチに、“若き人材”を登用。」というのは決して悪い事では無いが、正直不安が結構在る。
宮本氏、水野氏、そして元木氏の3人に関して言えば、過去に3年間のコーチ経験が在る水野氏は別にして、宮本氏と元木氏は“実質的に”指導者としての経験が無い。(「実質的に」と記したのは、元木氏の場合、今年1年間だけ、「U-12野球日本代表チーム」の監督を務めているので。)指導者経験が無い儘、監督に就任した高橋由伸氏が、あんなにも苦労し続けて来た姿を見ているだけに、「大丈夫かな?」という思いが。若い選手達にとって、宮本&元木両氏のイメージは“タレント”という感じだろうし。
2日前、今季急成長した岡本和真選手の特集が、スポーツ番組で放送されていた。開幕からプライヴェートの時間も含め、彼を追い続けて来た内容だったが、興味深い内容だった。強く印象に残ったのは、「見掛けと異なり、意外と頑固な面。」と「二岡智宏打撃コーチと共に、打撃フォームを固めて行った。」という事実。二岡打撃コーチには信頼を置いている様だが、其の二岡氏は退団すると言われている。
指導者としての経験が無い、又は経験が少ない者が陥り易い事に、「矢鱈と”自分の色”を打ち出したがる。」というのが在る。実績が無い事から、「前任者の指導法を“否定”し、“自分の色”を矢鱈と打ち出す事で、“上”にアピールする。」訳だが、「目立ちたがり屋の元木氏の場合、自分の色を出し過ぎて、頑固な岡本選手とぶつかるのではないか?」という懸念が。
「FA宣言した選手等、有力選手をジャイアンツが獲得する際、“終身雇用”を約束している。」とい噂が在る。実際、そういう選手の多くが“指導者”として残っているのだから、事実の様な気がする。村田&杉内両氏の場合、指導者としての能力は在りそうだけれど、「何故、彼が指導者なの?」と疑問に感じる人物がずっと在籍している現実を思うと、「獲得の条件=終身雇用」というのがジャイアンツに在るのならば、もう止めて欲しい。