今季の日本シリーズは、「4勝1敗」でホークスが頂点に立った。戦前の予想では「『4勝0敗』でホークスの日本一かな。」と踏んでいたので、ホークスの圧勝は予想通りとも言える。ホークスの選手達及びファンの皆様、本当におめでとう!
レギュラー・シーズンを打っ千切りで優勝したホークスだが、日本シリーズも余裕でスワローズを振り切ったという感じだ。ジャイアンツ・ファンとしては、同じリーグの仲間で在るスワローズの日本一を期待していたけれど、投打共にホークスが勝っていた。“昨年の日本一”という経験も大きかったろうし、其の経験に裏打ちされた“そつの無さ”が、ホークスの闘い方からは感じられるシリーズだったと思う。
唯、惨敗に終わったとはいえ、スワローズに“光”が無かった訳では無い。シリーズを通して活躍は出来なかったものの、第3戦で「1試合3本塁打」を放った山田哲人選手には、来季以降、より大きな選手になる可能性を痛感させられたし。
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「日本シリーズの優勝回数」
① 1950年~1959年
セ・リーグ:5勝5敗(勝率=50.0%)
パ・リーグ:5勝5敗(勝率=50.0%)
② 1960年~1969年
セ・リーグ:8勝2敗(勝率=80.0%)
パ・リーグ:2勝8敗(勝率=20.0%)
③ 1970年~1979年
セ・リーグ:6勝4敗(勝率=60.0%)
パ・リーグ:4勝6敗(勝率=40.0%)
④ 1980年~1989年
セ・リーグ:5勝5敗(勝率=50.0%)
パ・リーグ:5勝5敗(勝率=50.0%)
⑤ 1990年~1999年
セ・リーグ:5勝5敗(勝率=50.0%)
パ・リーグ:5勝5敗(勝率=50.0%)
⑥ 2000年~2009年
セ・リーグ:5勝5敗(勝率=50.0%)
パ・リーグ:5勝5敗(勝率=50.0%)
⑦ 2010年~2015年
セ・リーグ:1勝5敗(勝率=16.7%)
パ・リーグ:5勝1敗(勝率=83.3%)
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1960年代の日本シリーズ、セ・リーグが勝率「80.0%」と異常に高いのは、V9が大きく影響しているのだろう。2010年以降を除く其の他の時代は、セ&パの勝率は略5割。然し、2010年以降の6年間は、勝率「83.3%」のパ・リーグが、黄金時代を謳歌していると言って良い。
「パ・リーグには打撃時、バットを思いっ切り振り切る選手が多い。其れに対してジャイアンツは、当てに行く様な打撃の選手許り。」と、ジャイアンツ・ファンの友人は良く嘆いていた。特に今季、そういう傾向は強かったと思う。と言うか、山田哲人選手等の例外は在るけれど、「概してセ・リーグの打者は、パ・リーグの打者に比べて、当てに行くバッティングをしている。」という傾向は在りそう。
そういう打撃の違いが、日本シリーズでのセ・リーグの不振に影響している様にも思うけれど、一番大きいのは「近年のドラフトでは、目玉選手の殆どがパ・リーグに獲得されている。」という現実なのかもしれない。「競合を恐れず、果敢に目玉選手を指名するチーム。」がセ・リーグに無かったとは言わないけれど、近年は概してパ・リーグの方が、そういう傾向は強い様に感じている。其の結果、目玉選手が次々と集まったパ・リーグに、黄金時代が到来したのではないかと。