単なる応援団

「ジャイアンツ・ファンを、“条件付き”で止めると決意する。」迄、「ジャイアンツ戦を毎試合見る。」というのが自分のルーチンだった。選手達、特にジャイアンツの選手達のプレーにドキドキ＆ワクワクし乍ら観戦するのは本当に楽しかったが、気に食わない事も在った。其れは、アナウンサーや野球解説者のスタンスに付いてだ。

当然の事だけれど、自分はプロ野球の経験者では無い。だから、「こういう状況だと、選手達は何を考え、どうプレーし様としているのか？」等、メンタル面や技術面を知りたい訳で、「アナウンサーには野球解説者に対し、そういう事を聞き出して欲しい。」し、又、「野球解説者には、そういう事を判り易く“解説”して欲しい。」のだ。

勿論、そういう事をきちんと聞いたり、きちんと開設したりするアナウンサーや野球解説者は存在する。でも、中には、特にジャイアンツ戦を担当するアナウンサーやジャイアンツＯＢの野球解説者に少なからず見受けられるのだが、「メンタル面や技術面に関する事は二の次で、恰もヴァラエティ番組で在るかの様に大燥ぎし、挙句、“無根拠”に『大丈夫！ジャイアンツは必ず勝ちます！！』みたいな事を言われてしまうと、ジャイアンツ・ファンで在っても白けるだけだった。こんな連中はアナウンサや野球解説者では無く、単なる“応援団”で在る。

世界的なスポーツ・イヴェントが開催されると、此の手のアナウンサーや解説者が非常に目立つ。「日本チーム（又は日本人の○○選手）は、必ず勝ってくれる筈！！」と連呼する許りで、其の裏付けを全く示さないのでは、我々素人と何等変わらないだろう。

「ラグビー・ワールド・カップ２０２３」の日本代表チームとイングランド代表チームとの試合が、昨日行われた。ラグビーにはさして興味が無いし、当該試合も見なかったが、試合前日に放送されたスポーツ・ニュースの中には、単なる応援団としか思えないアナウンサーや解説者も見受けられた。「大丈夫です！日本代表チームは『〇対Ｘ』で必ず勝ちます！！」と“予言”する解説者も居たが、“接戦での勝利という予言”では在るにせよ、ラグビーに関してはド素人の自分でも「強力なイングランド代表チームに対し、日本代表チームが勝つ事自体、非常に厳しいだろう。」と感じた。だから、「１２対３４」の大差でイングランド代表チームが勝利した事に関しては、全く不思議さを感じなかった。

「日本人として、日本代表チームや日本人選手が活躍して欲しいと思う。」のは、自分も同じだ。でも、単なる応援団として「勝ちます！」と無根拠に騒ぐのでは、贔屓の引き倒しになってしまうだろう。冷静に状況を分析し、「日本代表チーム（又は日本人選手）は、こういう点で不利で在り、今回に関しては勝てないでしょう。」というのも「在り。」だと思うのだが・・・。