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「歌手克美しげるさん 2月に死んでいた」(10月2日、日刊スポーツ)
アニメ「8マン」【動画】の主題歌や、「さすらい」【動画】等で知られる歌手克美しげるさん(本名:津村誠也=つむら・せいや)が、脳出血の為、2月27日に群馬県内で亡くなっていた事が1日、判った。75歳だった。
克美さんは、8月に自殺した藤圭子さん(享年62)もカヴァーした「さすらい」をヒットさせ、1964、1965年に2年連続でNHK紅白歌合戦に出演後、低迷。
1976年に愛人女性を殺害して懲役10年、1989年にも覚醒剤取締法違反罪で懲役8月の実刑判決を受けた。其の後、芸能界から追放された状態の儘、静かに此の世を去っていた。
近い関係者によると、32歳年下の妻と1995年(平成7年)に再々婚後は群馬県内で生活していたが、脳梗塞による言語障害と顔面麻痺、大動脈瘤解離等で苦しんでいた。昨年「車椅子でも何でも歌う。」と意欲を見せたが、今年2月27日に妻に見取られて亡くなった。
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「平沢元死刑囚の養子男性死亡か 帝銀事件で再審請求」(10月2日、日本経済新聞)
1948年の帝銀事件で逮捕され、獄中死した平沢貞通元死刑囚の養子で、再審請求を続けていた武彦さん(54歳)と見られる男性が1日夜、東京都杉並区の住宅で死亡しているのが見付かった。警視庁杉並署によると、事件性は無く、同署は身元の確認を急いでいる。
同署によると、知人男性が武彦さんと連絡が取れないと交番に相談。同署員と自宅を訪れ、俯せに倒れている男性を見付けた。目立った外傷は無く、死後数週間経過していると見られる。
帝銀事件では、青酸化合物を飲まされた12人が殺害された。平沢元死刑囚は公判で一貫して無実を主張。武彦さんは養子となり、遺族として再審請求を続けた。
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「一定年齢以上の人達にとっては、印象に強く残っているで在ろう2人。」の訃報が、昨日報じられた。
克美しげる氏といっても若い人達は、其の名前すら知らない事だろう。でも、「原辰徳選手の背番号が『8』。→8から連想される8マン。→原辰徳選手の応援歌の元歌となった。【歌】」という経緯は知っているかもしれない。其の「8マン」を歌っていたのが克美しげる氏。
とは言え、彼の全盛期を自分は記憶しておらず、其の名前を初めて見聞したのは、身勝手極まりない理由から愛人を殺害した事件でだ。其の後、覚醒剤の不法所持で逮捕される等、絵に描いた様な「栄光の座からの転落人生」だった。彼の人生に同情する面は無いし、自業自得とも思っているが、同時に多くの人が持つ「人間の弱さ」を感じはする。
戦後間も無くに起こった大事件「帝銀事件」の犯人として逮捕され、死刑判決を受けた平沢貞道元死刑囚を、養子として支え続けた武彦氏も、嘗てはニュース番組等で良く見掛けた。平沢死刑囚の死後も、遺族として再審請求を続けていたのは知っていたが・・・。
中身は全く異なるが、“波瀾万丈な人生”を送ったという意味では共通する2人の死。合掌。
話はガラッと変わる。
毎年の事だが、此の時期、球界では多くの選手が戦力外通告を受ける。*1野球ファンとしては馴染み深い選手の名前が挙がるのは、心底辛い物が在る。今年はアレックス・ラミレス選手や森本稀哲選手、二岡智宏選手等の名前が挙がっていたが、ジャイアンツでは辻内崇伸投手が戦力外通告を受けた事が、一昨日報じられた。
2005年度のドラフト会議は、2つの点で印象深い物となった。1つは、「此の年からドラフト指名候補選手を、『高校生選択会議』と『大学生・社会人他選択会議』の2つに分けて開催した。」という点で在り、もう1つは「前代未聞の事件が発生した。」という点でで在る。
前代未聞の事件が発生したのは、2005年10月3日に開催された「高校生選択会議」。詳細は8年前の記事「ドラフト会議で大ハプニング!」に記したが、1巡目の指名で競合したのは3選手で、其の内の2人が辻内崇伸投手(大阪桐蔭)と陽仲寿(現在は「陽岱鋼」に改名。)選手(福岡第一)だった。
辻内投手の場合は「ジャイアンツとバファローズ」が、陽選手の場合は「ファイターズとホークス」が競合し、其れ其れのチームが籤引きをした結果、“一旦は”「バファローズが辻内投手を、ファイターズが陽選手の交渉権を獲得。」と発表されるも、「外れ」とされたジャイアンツ及びホークスから「誤りではないか?」との抗議が。
「二つ折りの籤は右側に当たり籤&外れ籤共に、赤の丸い判子で『コミッショナー事務局の印』が押されており、当たりならば左側に『交渉権確定』の5文字が刻印され、外れなら白紙の儘。」という事になっており、其の紛らわしさからバファローズ及びホークス側が「自分達が当たった。」と勘違いしてしまったのだ。
結果として、陽選手は当初の発表通りファイターズが交渉権を獲得。そして辻内投手に関しては、バファローズでは無くジャイアンツが交渉権を獲得し、2人は其れ其れのチームに入団となる。
其れから8年経ち、2人の立場は大きく異なってしまった。ファイターズで押しも押されもせぬ主力選手となった陽選手に対し、辻内投手の場合は一軍での登板機会が無い儘、戦力外通告を受ける身に。
2005年の夏の甲子園では、準決勝で今や“日本の大エース”となった田中将大投手からホームランを放つ等、投打に渡って大活躍を見せた辻内投手。古くから当ブログを覗いて下さっている方々ならば御存知だろうが、「今季こそは活躍して欲しい。」と願い続けていた選手だった。
歌手の世界を例に挙げると、物凄い歌唱力を有しているからといって、必ずしも第一線で活躍出来る訳では無いし、仮に活躍出来たとしても、一時的な物で終わってしまう事は珍しく無い。第一線で、其れも長きに亘って活躍出来る歌手の要素は幾つか在ろうが、「図太さ」というのは結構大きな要素な気がする。自分はデビュー時からの松田聖子さんのファンなので敢えて書くが、様々な面で見せる彼女の図太さが無かったならば、既に芸能界に残ってはいなかっただろう。
球界も同様ではないだろうか。球界に入る事自体、東大に入学するよりも難しいと言われる。球界に入る時点で、選手達は皆「選びに選び抜かれた人達」なのだ。其れだけの優れた人材達の中から、第一線で長期に亘って活躍出来るというのは、技術の高さも然る事乍ら、「どんな事をしても、其れこそ人を蹴落としてでも、自分は球界に長く踏み止まってやる!」という図太さが必須。“我等がカネやん”なんぞは、其れを具現化した存在と言って良いだろう。
【“我等がカネやん”】
プロ入りして以降、怪我等で苦しみ続けた辻内投手。彼が努力を怠っていたとは思わないが、傍目から見ている限りでは、図太さに欠けている様に感じていた。性格が優し過ぎるのかもしれないが、其の点が非常にもどかしかった。
「球団には、『野球を辞め様と思います。』と伝えました。漸く、此の肩と肘の痛みから解放されて、ホッとしているというのが、正直な所です。こんな僕を8年間も世話してくれた球団には、本当に感謝しています。」
今回の戦力外通告を受け、辻内投手は引退を決意したと言う。素質、そして年齢を考えると、「引退は勿体無いなあ。」と思うが、「漸く、此の肩と肘の痛みから解放されて、ホッとしているというのが、正直な所です。」という言葉通り、心身共に限界だったのだろう。ジャイアンツに対して悪い思いを持っていない、寧ろ感謝の念を持っている様な所が、ジャイアンツ・ファンとしては救い。
辻内投手、8年間御疲れ様!
*1 昨日、古城茂幸選手が、今季限りの引退を表明した。大事な場面でポカをする事が結構在り、当ブログでも何度か批判したけれど、同時に「困った時の古城頼み」という、実に貴重な選手でも在った。「身体が動かなくなった。」というのが引退を決めた理由と言う。16年間、本当に御疲れ様!!
そして芸能人の自殺で印象深いのは足の親指でライフルの引き金を弾いて自殺した田宮二郎とおやじ涅槃で待つと遺書を残した沖雅也と第2の松田聖子と期待された岡田有希子です
気付いたら子供の頃にこの世を去ったヒーローやアイドルより長生きしてる事に複雑な心境です
プロに図々しさて必要でしょうね
図々しいと言うか自分に正直と言うかあの3000本安打の張本は高校の野球部のチームメイトの話しによると張本と自分の前にリンゴが一個有った時に普通なら二つに割って二人で食べるのに張本は何も言わず自分1人でリンゴ一個を食べたそうです
普通は相手にお前も欲しいかぐらい聞きますよね
話しは脱線しますが我等が金ヤンの「やったるで!都市伝説」で一番気に入ってる猛練習は捕手を背負いながらウサギ跳びで多摩川の土手を登り足腰を鍛えた練習です
あの前人未到の400勝を達成した金ヤンならやっても不思議では有りませんね
此方(http://www.maroon.dti.ne.jp/knight999/yuumeijin.htm)に有名人が関わった殺人事件(加害者or被害者)が紹介されていますが、加害者で言えば克美しげる氏の事件が、自分にとっても最初に触れた著名人がかかわった殺人事件でした。「子連れ狼」で初代の大五郎を演じた西川和孝氏(http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%A5%BF%E5%B7%9D%E5%92%8C%E5%AD%9D)の事件も、本当に驚かされた。
自殺で言えば透明人間様が書かれた方々は、全て衝撃的なニュースとして受け取りましたね。特に岡田有希子さん(http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B2%A1%E7%94%B0%E6%9C%89%E5%B8%8C%E5%AD%90)は年齢が近かったし、「可愛いなあ。」と思っていたので、其処迄追い詰められてしまった事が可哀想でならなかった。
張本氏の逸話と似ているのですが、“ミスター”事、長嶋茂雄氏も、差し入れの西瓜をスタッフが切って控室のテーブルに並べておくと、「おー美味しそうだなあ!」と言って、1つずつ先っぽだけをスプーンでちょこっと取っては食べ、「西瓜は、先っぽが美味しいんだよなあ。」と言い乍ら、悠然と立ち去って行くのがミスターだったとか。後から入って来た選手は、先っぽが取り去られた西瓜の群れを見て、「ミスターじゃあ、仕方ないなあ。」と苦笑いしていたとか。
聞く耳を持たないために、あるいは逆に聞く耳を持ちすぎるために、方向違いの努力をしてしまう選手もいれば、「やってみたがどうもしっくりこない。この点は取り入れない方が良いな」と察知することはできても、断る技術や度胸が足りないがために受け入れてしまう選手も少なくないと思います。「言いたいことが相手にはっきり伝わりつつ、カドを立てにくい言い方」と「カドを立てることを恐れない度胸」の両方を身に着けることは、プロの世界を渡るうえで不可欠なのかもしれません。これが「図太さ」なのかなと。学校教育の段階からそういうコミュニケーションスキルを教える場があるといいのですが…。
アマチュアですごい実績を残したもののプロではパッとしない選手は、アマチュアの段階でエネルギーを消耗してしまっているのだと思います。それがプロ入り後の怪我の遠因にもなっているかもしれません。また、プロ入りするような選手はアマチュアでは飛び抜けた存在であり、相手は名門といえども玉石混交であるから、ギアの入れどころもわかりやすいし心理的に優位に立ってプレーできるでしょう。エネルギーを消耗した状態で、ピンキリとはいえ玉ぞろいのプロに入ったら、パッとしなくなるのも無理はない。
辻内投手はまだ若く、現役続行の道を探ろうと思えば探れたかもしれませんが、出口の見えない怪我との闘いに心身ともに限界だったのでしょう。無理して現役を続けて、日常生活や引退後の職業活動に支障を来たしてもよくないですし。第2の人生でのご多幸を願っています。
外国人選手を獲得する場合、嘗ては「兎に角、長打力の在る選手を連れて来れば良い。」という発想が、スカウト陣には強かった。でも、近年は、「ミートの上手い打者。(日本の球場は海外に比べると概して狭いので、ミートさえ上手ければ、其れがホームランになる確率が高い。昔の様に長打力だけに拘って連れて来ると、大振りが目立ち、三振の山を築くケースが多かった。)」というのに加えて、「順応性や協調性の高さ」というのが、非常に重要な要素と言いますよね。チーム内に上手く溶け込めれば、チームへのプラスαも多いと。此れは、日本人選手でも同様なんでしょうね。
ぷりな様が書かれている様に、「他者からのアドヴァイスを無条件で受け容れてしまい、結局は自らの利点を見失ってしまう。」という選手は、過去にも多く居ました。一切聞き入れないというのも角が立つし、「取り敢えずは他者からのアドヴァイスを聞くけれども、自分に合わないなと思ったら、右から左へと聞き流せる。」というのも、プロの世界で一流になって行く為の素質かもしれません。彼の松井秀喜選手も若手時代、OBの張本勲氏から打撃時の足のステップに再三「変える様に。」と指摘されましたが、角を立てない形で聞き入れず、一流選手になりましたし。
残念乍らプロの世界では芽が出なかったけれど、引退して別の道に進んだ結果、社長になる等、成功したOBは少なからず居ます。辻内選手がどういった道を選択するのかは判りませんが、新たな道では是非とも成功して欲しいです。