今日の未明、沖縄県・首里城の正殿から出た火は、正殿と北殿、そして南殿を全焼させ、他の施設にも及んだ。中国の王宮風の建築に、日本の城郭に見られる唐破風屋根を取り入れた首里城は、戦前に国宝に指定されたが、沖縄戦で1945年に焼失。27年前の1992年に復元され、2000年には「首里城跡」として他のグスク等と共に「琉球王国のグスク及び関連遺産群」の名称で、世界遺産に登録された。
20年程前だったろうか、沖縄県を旅した。沖縄県を訪れたのは其の時1度だけだが、沖縄戦に関連する施設の数々は、自分の心の中に深く刻み込まれた。城巡りが趣味なので、首里城も訪れたけれど、正直、好きなタイプの城では無かった。落ち着いた雰囲気の城が好きなので、派手派手しい雰囲気の首里城はタイプで無かったのだ。でも、沖縄県独特の文化、そして何よりも“沖縄県民の魂の拠り所”で在る事が強く感じられたっけ。
首里城が1945年に焼失したのは知っていたが、他に「1453年」、「1660年」、そして「1709年」にも消失していたと言う。今回で5度目の消失になる訳だ。
戦前・戦中・戦後と、大きな苦しみを背負って来た沖縄県民。そんな彼等の魂の拠り所が、火に包まれて崩れ去って行く映像は、正視するに忍びなかった。
長い年月を必要とするだろうが、熊本城同様に首里城も見事に復元して貰いたい。自分も募金等の形で協力させて貰う積りだ。沖縄県民の方々、共に頑張ろう!!!