ば○こう○ちの納得いかないコーナー

「世の中の不条理な出来事」に吼えるブログ。(映画及び小説の評価は、「星5つ」を最高と定義。)

「カケラ」

2020年08月30日 | 書籍関連

*********************************************************
美容クリニックに勤める医師の橘久乃(たちばな ひさの)は、久し振りに訪ねて来た幼馴染みから、「痩せたい。」という相談を受ける。カウンセリングをしていると、小学校時代の同級生・横網八重子(よこあみ やえこ)の思い出話になった。幼馴染み曰く、八重子には娘がて、其の娘は、高校2年から徐々に学校に行かなくなり、卒業後、ドーナツが散撒かれた部屋で亡くなっているのが見付かったと言う。母が揚げるドーナツが大好物で、其れが激太りの原因とも言われていた。元々明るく、運動神経も良かったという其の少女は、何故死を選んだのか?
********************************************************

湊かなえさんの小説「カケラ」を読了ブログをずっと覗いて下さっている人ならば御存知と思うが、自分は湊作品に厳しい評価を付ける事が非常に多い。彼女のデビュー告白」はストーリー的に評価出来る部分が在ったし、以降、彼女の作品は売れているので、「そんなに売れているなら、読んでみようか。」と何度も思っては、実際に読んで「今回も駄目だったなあ。」と裏切られた思いの繰り返し。

文章が稚拙冗長な上、ストーリー展開がワンパターン人の描き方が非常に浅く、魅力が全く感じられない。設定や展開が御都合主義で、白けてしまう。早い段階で、“結末”が読めてしまう。等と色々理由は在るが、一番がっかりしてしまうのは「デビュー作『告白』の成功から抜け切れない。」という点。変化を試みた様な作品も在るけれど、基本的には文体も含め、『告白』の焼き直しの様な作品許りとしか思えないのだ。

今回の「カケラ」も「早い段階で、“結末”が読めてしまう。」という事は無かったけれど、其れ以外は上記した“がっかりポイント”が含まれている上、“1人ノリツッコミ”の様な文章が多いのは、非常に煩わしい。ストーリー的にも「何だ其れ!?」と思ってしまうし、湊作品のファンには申し訳無いけれど、「読む価値無し。」というのが自分の感想。

総合評価は、星1.5個とする。


コメント    この記事についてブログを書く
« “次の首相”に望む事 | トップ | 「〇〇〇で無ければ、物を言... »

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。