*********************************
「蠅も失恋すりゃ『自棄酒』? 米国チーム発表」(3月18日、朝日新聞)
蠅も振られると自棄酒?交尾が出来ない状況に置かれた猩猩蠅の雄は、そうで無い雄に比べて、アルコール入りの食物を多く取る事を米国のチームが明らかにした。欲求不満によるストレスが行動に関係していると言う。米科学誌サイエンスに発表した。
実験では、雌に振られた雄は満足感が高い時に脳内で増える神経伝達物質の量が少なく、アルコールの摂取量が多かった。交尾出来る雄は、神経伝達物質が多く、アルコール摂取は少なかった。交尾が出来ず、此の物質が不足した状態が続くと、脳に満足感を与えるアルコールに依存する様になるらしい。
哺乳類にも同様の物質が在り、研究成果はアルコール依存症の仕組みの解明に繋がる可能性が在ると言う。
*********************************
「子殺し」や「虐め」は、人間社会だけの話と昔は思っていた。だから動物社会でも「子殺し」や「虐め」が在るのを知った時は、「人間と同じ『邪悪さ』を持つ動物も居るのか。」と残念に思ったもの。
「失恋して、自棄酒を呷る。」という経験は自分も在るし、そういう経験をした人は結構居るだろう。でも、まさか蠅も同様の行動を取るとは、考えた事も無かった。もし事実ならば、蠅に親近感を覚えてしまう。自棄酒を呷った挙げ句、他の蠅に絡んだり、深酒し過ぎて二日酔いになったりする蠅が居たりしたら・・・想像するだけで笑ってしまう。
高校時代に生物を履修した者にとってはお馴染みの「しょうちゃん」達を用いて行われた実験について書かれたコラムを読んだことがあります。ある変異体の雄は、雌からのアプローチにまったく反応しないことから”satori(悟り)”と名づけられたが、よくよく見ると雄に対してアプローチしていた―というもので、”オネエ”の方が合っているような気がしますが、改称はしないそうです。しかし、昔の僧侶は女犯禁止で見習いの青少年と恋愛していたといいますから、「悟り」でもまあ間違いではないのかもしれません
今回の研究結果は「雌に振られた雄」の観点からの物ですが、仰る様に「雄に振られた雌」の場合はどうなんでしょうね。「女々しい」なんて表現が在るけれど、男の立場からすると「男性の方が元々、女性よりも失恋を引き摺り易い傾向が強い。」様に感じます。勿論、全部が全部という訳では無いし、飽く迄も私見ですが。