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「絶対に破られる事が無い。」という、屈指のセキュリティー・システムが敷かれている超巨大要塞型金庫「ナヴァロンの箱舟」。「手にした者は、世界を支配出来る。」と伝えられる秘宝「クリムゾンハート・オブ・クレオパトラ」が其処に収蔵されているのを知ったルパン三世(小栗旬氏)は、天才怪盗として「“強奪不可能”を謳ったセキュリティーを突破してやろう。」と決意。銭形警部(浅野忠信氏)の追跡を躱し乍ら、仲間で在る次元大介(玉山鉄二氏)、石川五ェ門(綾野剛氏)と秘宝強奪計画を進めて行く。
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映画「ルパン三世」を観て来た。以前にも何度か書いたが、「人気漫画やアニメが実写化された場合、出来が散々な事が殆ど。」だ。「作り手が、『実写版とオリジナルとは、全くの別物。』と開き直った様な内容の物。」、逆に「作り手がオリジナルを余りにも意識し過ぎてしまったが為に、『此れじゃあ、態々実写化する必要が無かったんじゃないの?』と感じてしまう物。」、「オリジナルが人気を博しているからこそ、其の作品に対するファンの思い入れは非常に強く、どうしても実写版に対して厳しい目で見てしまう。」等、散々な出来に感じてしまう要因は、幾つか在るだろう。
去年、「ルパン三世」が実写化される事を知った際には、「又、ガッカリさせられるんだろうなあ。」と思った。今から40年前にも「ルパン三世 念力珍作戦」【動画】というタイトルで実写化されたけれど、此れが何とも酷い出来だったし、「ルパン三世:小栗旬氏、次元大介:玉山鉄二氏、石川五ェ門:綾野剛氏、峰不二子:黒木メイサさん、銭形警部:浅野忠信氏」という今回の実写版の配役を目にして、「皆、オリジナルとイメージが違い過ぎる・・・。」と幻滅したので。
アニメの第1シリーズ【動画】をリアル・タイムで見て、「ルパン三世」の大ファンとなった自分なので、ガッカリさせられるのを承知で、映画館に足を運んだ。
「配役が、意外と嵌まっているなあ。」というのが、最初に思った事。「アニメ版のイメージを、忠実に守って演技している。」というのが全員から感じられ、個人的には好印象。「クールさと、時折見せる御茶目さのギャップが魅力。」の石川五ェ門役を、綾野氏が実に上手く演じていたし、小栗氏や玉山氏、黒木さんも悪く無かった。そして何よりも意外だったのは、観る前に「オリジナルと、一番イメージが違う。」と思っていた銭型警部役の浅野氏が、非常に嵌まっていた事。
「上映時間は、もう少し短くした方が良いかも。」、「撃ち合いや爆破シーンでの音量が大き過ぎて、心臓に悪いなあ。」、「ストーリー的に深みが欲しい。」等の不満は在ったけれど、観る前の期待度が低かった分、総合的には「意外と良かった。」という思いが。
総合評価は、星3.5個とさせて貰う。