11日にBS日テレで放送された「そのとき、歌は流れた ~時代を彩った昭和名曲~」の中で、「ピーター氏のデビュー曲で、1969年にヒットした『夜と朝のあいだに』【動画】。」が紹介されていた。
「アポロが月から連れて来た」というキャッチフレーズで、1969年に17歳で歌手デビューを果たしたピーター氏。美少年、其れも“中性的な見た目”の彼が画面に登場した際、「『可愛い女の子だなあ。』と思って見ていた視聴者が、『夜と朝のあいだに♪』で始まる歌詞を低音で歌う彼に、思わず『TVが壊れたのか?』とTVを叩いた。」という逸話が在るそうだ。当時のTVは真空管が使われており、「調子が悪くなったら、叩けば直る。」というのが“常識”だった事(当時はTVに限らず、「不調になった家電製品は、叩けば直る。」という感じだったっけ。)からの話だが、其れだけ「彼の見た目と歌声のギャップが大きかった。」という証左だろう。
自分が好きな曲の1つで在る「夜と朝のあいだに」は、作詞をなかにし礼氏が担当している。此の歌を最初に確認した時、ピーター氏は複雑な思いが在った様だ。と言うのも、「死人」や「むく犬」という「(当時は)一般的に、歌には使われない単語が用いられていた。」からだ。
で、後になってなかにし氏に彼が聞いた所、「フランス語で『夜』は『la nuit(ラ・ニュイ)』と記して“女性詞”、そして『朝』は『le matin(ル・マタン)』と記して“男性詞”となっている。だから、『夜と朝のあいだに』というのは単なる『夜中』を意味するのでは無く、『女でも男でも無い(不思議な)存在』という御前の為に書いたんだよ。」と言われたそうだ。
そう言われたピーター氏もそうだったろうが、「夜と朝のあいだに」の歌詞にそんな深い意味が在ったとは吃驚だ。