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「仲間が脚を怪我!蟻さん手術」(7月17日付け東京新聞[夕刊])
米南部フロリダ州等に生息する蟻の一種が、負傷した仲間の脚を「切除手術」したり洗浄したりする事を、スイスのローザンヌ大や沖縄科学技術大学院大(OIST)等の研究チームが発見し、16日迄に発表した。成果の概要は、米科学誌「カレント・バイオロジー」に掲載された。
症例を診断したかの様に、負傷部位によって切除か洗浄のみかを選択していた。「傷口から細菌等が感染するのを防ぐ効果が在る。」と見られ、生存率が大幅に改善したと言う。研究を主導したドイツのヴュルツブルク大のエリック・フランク氏は、「動物の世界で、最も洗練された形態の治療行為だ。」と指摘している。
チームは飼育するフロリダオオアリの集団を観察し、負傷した仲間への対応を分析した。脚の先端付近の怪我では、口を使って傷口を洗浄するのみで、付け根に近い部分の怪我では、洗浄に加えて、脚を噛み切っていた。
切除迄すると生存率が90%を超えた一方、未処置では40%未満だった。蟻の体は構造上、先端部を負傷すると、短時間で手遅れになる恐れが強いと言う。
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脚の怪我の状態を“診断”し、洗浄のみor切除を的確に決める。蟻にそんな能力が在るというのは驚きだが、優秀な外科医“ブラック・ジャック”が、蟻の世界にも居たという事になる。