正月と言えば子供の頃は、祖父母の家に親戚がドドッと集まるのが常だった。新年の挨拶を交わした後、皆で御節料理を食べ、子供達は大人から御年玉を貰う。そして、室内では百人一首や歌留多、人生ゲーム、ポンジャン等の遊びに興じ、外では従兄弟達と凧揚げやキャッチボール、独楽回し等をする。従姉妹達は、羽根突きをしたりしてたっけ。
凧揚げは、祖父母の家の近くに在った公園で行っていたが、「電線に幾つもの凧が引っ掛かった儘、風で揺られている。」というのが、当時の正月に良く見られた光景。凧は紙製では無く、ヴィニール&プラスチックで出来た三角形の「ゲイラ・カイト」だった。
自分が子供だった頃の正月の遊びを、見掛けなくなって久しい。室内の遊びは判らないが、少なくても“外の遊び”に付いて言えば、凧揚げや羽根突き、独楽回し等を最後に見掛けたのは、もう何十年前になる事か。
年末に放送されていたTV番組で、「新型コロナウイルス感染症流行によって“御内時間”が増えた事から、凧揚げをする子が増えている。」と報じられていた。其れを聞いて、「本当かなあ?」という思いが。他の地域は判らないけれど、近所で凧揚げをしている光景なんて、四半世紀以上は見掛けていなかったから。ところが・・・。
今年の正月三が日、少し離れた大きな公園に犬を連れて散歩に行ったのだが、其処の広場で凧揚げをしている子供を発見。1人だけでは無く、5人もが凧揚げに興じていたのだ。全員がゲイラ・カイトだったが、凧揚げしている光景を見掛けるのが久し振り過ぎて、感動してしまった。