8月も終わりに近付くと、「うわー、宿題が手付かずの儘だ!どうしよう!!」と騒ぐのが「のび太の夏休みの光景」。「判るなあ。」とのび太に共感を覚える方も居られるだろうが、自分の場合は「何で早めに、宿題を片付けないんだろう?」と不思議だった。と言うのも、「夏休みに入ったら、直ぐに宿題を片付けてしまう。」というのが自分の信条だったから。勉強は好きじゃない、劣等生の自分だったけれど、根がせっかちなので、「あー、未だ宿題が残ってる。」と思うのが嫌だったのだ。
夏休みと言えば小学校の低学年時、「子供向けのアニメや特撮番組等が、一挙再放送される。」というのが楽しみの1つだった。午前中に「子供向けの1~2時間の夏休み枠」が設けられ、「ピュンピュン丸」(動画)やら「ゲゲゲの鬼太郎」(動画)、「大魔王シャザーン」(動画)、「仮面の忍者 赤影」(動画)、「ハレンチ学園」(動画)等々、子供心を擽るラインナップ。
しかし何時の頃からか、夏休みにこういった再放送枠が無くなってしまった。「何でなのかなあ?」とは思っていたのだが、8月3日の日刊サイゾーに「『韓流ドラマや時代劇許り』夏休みのアニメ再放送は何故遣らなくなった?」という記事が載っており、其の中で意外な理由が紹介されていた。
先ず元記事では、「夏休みのアニメ再放送が、何時頃から遣らなくなってしまったのか?」に付いて調査。平成に入ってからの「8月1日(土日だった場合は別の日で。)付けの首都圏版の新聞番組欄」を確認した所、1997年にTBSが放送した「ジャングル大帝」(動画)及び「B’T-X」(動画)を最後に、民放キー局での午前中&昼下がりの子供向けアニメ&特撮番組は姿を消しているのだとか。(夕方にアニメ番組を再放送している年は、以降も在るけれど。)詰まり、14年前に消滅しているのだ。
では、何故夏休みのアニメ再放送がされなくなってしまったのか?TV関係者は、2つの理由を挙げている。1つは「アニメ番組自体が、視聴率を稼げなくなっている。」と。「え、そうなの!?」と一寸意外だったのだが、そう言われてみれば「視聴率ランキング」の上位に入るアニメ番組の数は昔に比べて減っている気もする。「一部を除くと、ゴールデンでもアニメは殆ど遣らないという事等からも判る通り、TV全体で見るとアニメは下降線を辿っているんです。TVは子供よりも、40代や50代が見る物にどんどん変わって来ていますね。」というTV番組の構成作家の証言が。確かに20代以下の子と話していると、TV番組を余り見ないどころか、TV自体を所有していないという子が結構居て、“元祖テレビっ子”の自分なんぞは「TVの無い生活なんて、良く送れるなあ。」と驚いてしまう。「視聴率が稼げないなら、子供向けのアニメ番組等の再放送を敢えてしない。」というTV局やスポンサーの判断が在る訳だ。
そしてもう1つの理由だが、此方は「成る程!」という感じ。「近年の人気アニメは、何処かの玩具やゲーム・メーカーとがっつり組んで遣っている物が多いですよね。古い物を流しても、其のメイン・スポンサーの売り上げに繋がらない。権利も複雑になって来ている事と合わせて、放送する旨味が無いんです。例外的に言えば、TV局が絡むキャラクター・イヴェントや映画を遣る場合。イヴェントの宣伝効果を狙った放送なら在るかもしれませんね。」という証言は、確かに頷ける。高い視聴率が期待出来ない上、メイン・スポンサーの売り上げに寄与しないのならば、再放送する意味が無いという事だ。
だがしかし、ふと思う事が在る。昔、自分が子供だった頃、夏休みにドッと再放送されていたアニメ番組や特撮番組を考えると、其の当時にもキャラクター・グッズ等が売られていないケースが結構在った。昔は其れなりの視聴率が稼げていたにせよ、メイン・スポンサーの売り上げに其れ程寄与していなかったと思うのだが、そう考えると「不景気で、よりシヴィアな費用対効果を求める企業の増加というのが在るのかなあ。」とも。
確かにDVDのレンタルのみならず、今じゃあ動画サイトで懐かしのアニメや特撮番組等が見られてしまいますものね。先達て、東映が懐かしの特撮番組を大量にYou Tubeで見られる様にしてくれ(http://www.youtube.com/TOEIcojp)、大喜びしていた事をスッカリ失念していました。