ば○こう○ちの納得いかないコーナー

「世の中の不条理な出来事」に吼えるブログ。(映画及び小説の評価は、「星5つ」を最高と定義。)

何処へ行くのか18番

2006年09月24日 | スポーツ関連
ジャイアンツ桑田真澄投手が昨日、チームのHP内に在る自身のコーナーに「お別れ」という記事をアップした。その中で「このページも、2000年から続けてきたけれど、今年でお別れになると思うし、何より、明日、ジャイアンツのユニホームでマウンドに立つのは、おそらく最後になるだろう。21年間、大きく育てていただいた、ジャイアンツに心より感謝している。明日は、短いイニングだけど、友への感謝の気持ちを胸に投げたいと思う。」としている。

当ブログでも何度か触れて来たが、自分にとってKKコンビは別格の存在。PL学園の選手として甲子園を沸かせた頃から、リアルタイムで彼等のプレーに心躍らせて来たし、それこそ一挙手一投足をずっと注視して来た。それは彼等がプロ野球に進んでからも全く変わる事はなかった。

大好きな存在だからこそ、彼等の去就は人一倍気になる。両者の全盛時を知っているからこそ、ここ数年の体たらくには物足りなさどころか怒りすら感じ、これ以上醜態を晒し続けて欲しくないという気持ちが。その気持ちの表れが一昨年の「引き際の美学 ~桑田投手現役続行に思う~」、昨年の「さらば桑田真澄」という記事だった。

KKコンビの相方・清原和博選手は先だって、来季の現役続行を宣言していた。遣り残した事が在り、来季は命懸けで取り組みたいとの事だった。あれだけの選手だから、自分の引き際は自分で決めて構わないとは思う。しかし、個人的には未だ晩節を汚し続けるのか・・・という哀しさしかない。確か昨年にも「来季は命懸けで頑張る。」といったコメントを発していたと思うが、結果的には出場試合数は67試合(9月23日現在)と前試合数の半分近くにしか過ぎず、それも出たり出なかったりといった状況。申し訳無いが、又しても「命懸け」という言葉を使うのは、余りにも言葉が上滑りしている気がしてならない。大好きな選手だからこそ、来季”も”彼の醜態は見たくない。

だからこそ遅きに失した感は在るものの、桑田投手が引退を宣言した事にホッとした。エースナンバーの18番を背負い続けた男が、ファームの試合で引退というのはとても耐え難く、1軍の試合で是非とも引退試合を設けて貰いたいと此処で書くつもりだった。しかし・・・。

彼の記事を良く良く読むと、ジャイアンツのユニフォームでマウンドに立つのは、おそらく最後となっており、”プロ野球選手として”では無い事に気付いた。文末は「桑田真澄のたった一度の野球人生を、大切に、そして誠実に生きたい。長い間、ありがとう。」となっており、これは引退という事では無く、ジャイアンツからの決別を表明している様だ。

堪らなく寂しい。現役を引退すると一度は思った時の寂しさとは異なり、他チームに移籍して醜態を晒し続ける気なのだろうかという情けなさと悲しみが入り混じった、実に複雑な寂しさだ。

他チームから”純粋な戦力”として声が掛かるのは極めて難しいと思う。仮に声が掛かったとしても、年俸は大幅にダウンされるだろうし、何よりも人寄せパンダとしての役割を担わされるのは目に見えている。高校時代から愛し続けた彼が、そんな事になるのは非常に耐え難い。

嘗てジャイアンツの大エースだった西本聖投手。その引退試合は、彼の功績を考えると余りにも寂し過ぎるものだった。桑田投手は同じ目に遭わせたくない。何とか彼には翻意して貰い、ジャイアンツの一軍で引退試合を行って貰いたい。長年彼を愛して来た自分が望むのは、唯それだけだ。

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10 コメント

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Unknown (ゆうじ)
2006-09-24 09:25:22
お久しぶりです

個人的には巨人を出る事は賛成



ボロボロになるまで現役続行する桑田のほうが

らしいので

古くは野村川藤岡田最近だと落合川相伊藤智

江川掛布の辞め方より魅力を感じます

川相は現役ですが(汗

伊藤智の最後のピッチングは全盛期に比べると

全くといっていいほど全然でしたが

色々考えさせられもしました

それより

どこよりもFAやトレードで他所のチームから

選手を集めるのに

生え抜き至上主義の巨人が不思議です

(阪神含め日本球界少なからず

     そういうところありますが…)

桑田程の選手なら本人が納得するまで現役を続けて

良いと思います

それに出場機会を求めての移籍含めて

そういった経験はコーチ監督になった時

今辞めるよりいい財産となって

帰ってくる気もするので



ここで他所のチームへ行って巨人から出るような

事になると逆に応援したくなりますし



ローテに入ってくるようだとなおさらです



でも今回の件は桑田らしいなと思いました

一番大切なのはらしさがあるか無いかかなとも





阪神ファンから見た今回の件です(笑





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桑田信者より (toshi16)
2006-09-24 11:45:29
確かに、ここ数年の桑田は本来の投球が出来ずにいた。

全盛期をしる僕にとっては、寂しさを感じさせるものであった。



 僕にとっての桑田は、常にパーフェクトであった。

パーフェクトとは、投球だけに留まらず、牽制球や投げた後の守備、打席に立った時の打撃にまでに及ぶ。



桑田は、今シーズンで巨人を辞めてしまうが、これで球界を去ってしまうような人物ではない。



例え、現役を続けられなくとも桑田の意志とは関係なく、球界が桑田を必要とする時が必ず来る。

その時まで、どれだけ時間がかかろうと僕は、いくらでも待つことだろう。







 桑田真澄を尊敬する中日ファンでした。



 





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考え方は人それぞれですが・・・ (めたか)
2006-09-24 18:28:19
例えば

野茂はメジャー復帰を目指してドミニカに行くという話ですね。

どこまでも現役にこだわってボロボロになるまでやるつもりなんでしょう。



giants-55さんは、そんな野茂に対しても

「晩節を汚すな」と思いますか?

そう言うなら、一貫していると思いますけども・・・

(でも、桑田に対してそう言っても

 野茂に対してはそんな事言えない人は結構居るんじゃないか

 と私は思う。)



でも吉井投手のように、周りがもう無理と思っても

復活してみせた選手も居ますから。

年齢が関係ないと思いますけども・・・
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Unknown (juzji)
2006-09-24 20:53:21
自分を必要とするチームがあるなら・・・



謙虚というんでしょうか?

でもオレは嫌いじゃないです。

華やかさは無かったけど、プロとしての意識はもちろん、調整方法などとにかく一流だと思う。



巨人は他のチームからヒトを集めるだけじゃなく、もっともっと出していくことも必要じゃないんでしょうか?
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Unknown (ハニスポ)
2006-09-24 23:39:56
今回の桑田投手の行動は、個人的には何と言っていいのか・・・。



今期は右足首の捻挫での二軍落ちしていた間に内海投手、西村投手、野間口投手等といった若い力が台頭し、捻挫が完治した6月以降は貧打に苦しむチーム事情もあってお呼びがかからなかったという同情すべき点はあったものの、8月21日の2軍戦の登板で、2回途中に腰に違和感を覚えて降板し、それでその日視察に訪れていた原監督の不興を買ってしまった事が致命傷になったと思うのです。

「アピールの機会でコンディションを整えられずに、一軍の先発投手としてやる気があるのか?」

と。



ただ、去年勝ち星無しを含めたここ3年の不振に関して、右肘の事もあるから同僚の工藤投手の様な”アンチ・エイジング”ぶりは無理だとしても、山本昌投手(ドラゴンズ)や下柳投手(タイガース)、吉井投手(ブルーウェーブ)のような”妖怪ピッチング”が出来ないものかと思うのです(まぁ、下柳投手も同僚の金本外野手に負けず劣らずの”アンチ・エイジング”ぶりなのですが)。

桑田投手は若い頃から勉強熱心であるから、そういった”妖怪ピッチング”への転向を図れて良い筈だと思うのですが・・・(ただ、その勉強熱心ぶりが変な屁理屈こきに)走るのが欠点なのですが)。



さて、ここで原監督を弁護する事にします。

今から11年前、原内野手は自らの晩年に度重なる故障による衰えが目立ち始め、その上大型補強の煽りを食らってベンチを暖める事が多くなり、たまにスタメン出場しても(自分より打率の低い)長嶋一茂内野手を代打に送られるという屈辱を味わい、遂には他球団への移籍を訴えたものの、長嶋監督の説得に従ってそのまま引退しました。

そして今では、「あの時他球団に移籍するという”安易な逃げ道”に逃げずに、ジャイアンツの選手のまま終われてよかった。」、「ジャイアンツで主力を張った選手は、ジャイアンツの選手のままで終わって欲しい」と原監督は思っていて、桑田投手に対して(もしかすると、今オフ放出が噂されてしまっている仁志内野手や清水外野手あたりに対しても)その様な思いを持っているのではないのかと、勝手に妄想しております。



最後に

今日の二軍戦で7回5失点だったものの、うち4失点が7回1イニングでの失点で、6回までは1失点に抑えることが出来たわけで、この結果が来年へと続く一筋の光明になるのかどうか・・・。

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>ハニスポ様 (giants-55)
2006-09-25 01:27:14
書き込み有難うございました。



原監督に対しては批判的な記事が多い自分ですが、桑田投手の起用法、と言うよりも起用しなかった事に付きましては当然だったと思っています。桑田投手自身がいみじくも語っておりましたが、プロは現段階の力が最優先される世界で在り、それ迄にどれ程実績を残そうが、力の在る者から起用されて行くべきものだと思っているからです。桑田シンパの自分でも、ここ数年の彼の力は一軍レベルでは無かったと言わざるを得ませんし、もし自分がジャイアンツの監督だったとしても起用する事は無かったでしょう。



そしてそれが例え外向けのポーズで在ったとしても、監督自らがファームの試合に足を運ぶ迄したのに、其処で結果を残せなかったのでは最早如何ともし難かったと思います。それ迄の数年間の結果を加味した上で、一軍では起用出来ないと総合判断を下したと。



桑田投手は彼なりに、”妖怪ピッチング”への転向を試みていた様に思います。全盛期の流れる様な、美しさすら感じる投球フォームから、常にセットポジションからの投球に転じた際、それを痛感。「頑張っているなあ。」と嬉しくなると共に、自らの力の衰えを感じ取った超一流投手の哀しみが自分には伝わって来ました。



昨日の結果は7回で5失点。唯、仰る様に6回迄は1失点という内容でした。これが一軍の試合での結果ならば自分は評価したいのですが、やはり二軍相手の試合という事を考え合わせると、恐らく一軍相手では5回迄もたないでノックアウトという様に置き換えて良いのではないかと。実際にここ数年の桑田投手は、一軍の試合で5回迄もたずに降板させられる事が多かったですよね。



何でもノムさんが桑田投手に関心を寄せているとか。純粋な戦力として桑田投手を呼び寄せるというので在れば良いのですが、万が一”客寄せパンダ”としての意味合いも含んでの呼び寄せならば、彼にはこのままジャイアンツでの引退して欲しいとどうしても思ってしまいます。



これは別段ジャイアンツ至上主義等というチンケな理由からでは在りません。何処のチームのファンでも、愛する選手にはそのチームで現役を終えて貰いたいという気持ちを持っている方は少なくないと思いますし、自分もそういった思いが桑田選手に対しては一入強く在ります。それはやはり、高校時代からずっと彼の事が好きだったというのが大きく影響しているのでしょう・・・。
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申し訳ないですが (久保課長)
2006-09-25 15:08:26
桑田選手には、もうひとりのKと違って謙虚さや健気さが感じられ、阪神ファンの私としても少し応援したくなるんですが・・・

「移籍先は国内だけでなくメジャーも考えてる」という報道を聞いた時には、さすがに苦笑せずにはいられませんでした。実際に彼が発した言葉なのかはわかりませんけどね。
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>久保課長様 (giants-55)
2006-09-25 21:00:28
書き込み有難うございました。



”もう一人のK”、最近は何か無理無理に自分を飾っているというか作り上げている気がして、見ていて痛々しさを感じる事が多いです。”番長”、”男気”という雰囲気を、意識的に打ち出している所がそうで、古くからのファンの中にはそういった面に辟易としてしまっている人も少なくないのではないでしょうか。根は凄く純な男だと思っていますので、もっと自然体で居れば良いのになあと残念です。



桑田投手、流石にメジャーから御呼びは掛からないでしょう。彼の全盛期ならば充分メジャーでも通用したと思いますが、申し訳ないけれども二軍選手相手に滅多打ちを食らう様では・・・。



ゴールデンイーグルスが今日のドラフトで田中投手の指名権を獲得しましたが、その教育役も含めて桑田投手を獲得する可能性は高くなった様にも思います。彼の野球に対するストイックな迄の取り組みは、若手選手の良い御手本になるでしょうし。
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しばらくです (オールド)
2006-09-26 01:10:27
こんばんわ。



今年のサッカーWC開催中にTV番組の中で、明石家さんまさんが数人のメンバーと、フランスのジタン選手の引退について話しをしていたことがありました。周りの人が「まだやれる」という意味のことを言ったら、さんまさんが「おまえら、ジダンの全盛期を知らんやろ!!」と切り返したので、サッカーにものすごく疎い我が家は「なるほど」と妙に関心したのです。



今回の桑田投手の騒動(というほどではないのでしょうが)を見て何故かこのことを思い出しました。



桑田投手の入団から現在までを見てきた私には、プロ野球選手としてひと花もふた花も咲かせた彼が、何故こんな形をとったのだろう、他に方法がなかったのだろうか、と(本当にいろいろな意味で)複雑な思いを抱きました。

残念とか寂しいとかこれからも頑張ってとか、どの言葉も今は出できませんが、

会見した桑田投手はいつも通り淡々とした表情で冷静に語っていたので、裏を読むのは止めて、今後を見守るしかないのだなと思っています。(やや無理やりですが)



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>オールド様 (giants-55)
2006-09-26 01:58:03
書き込み有難うございました。



どんな選手で在れ、その全盛期を知っている者で在れば、衰えの度合いには過敏に反応してしまう面は在ると思います。ましてやその選手への思い入れが強ければ強い程、そういった感覚はより強くなってしまうのではないかと。



桑田投手程の選手ならば、ジャイアンツというチームが最早自分を必要としていない事は充分過ぎる程理解していたと思いますし、だからこそ他に自分を必要としてくれる所が在れば、其処でもう一花咲かしてみたいという気持ちが湧いたで在ろう事は理解出来ます。しかし、哀しいかな一軍で”常時”通用するレベルでは無くなった様に、自分には思えてなりません。



あれだけの選手だから、わがままと思われる事も許されて構わないという思いも在る一方、もう少しフロントや首脳陣と話し合った上で、然る可き発表をした方が良かったのにという思いも在ります。



未だに自分の心は複雑に揺れ動いています・・・。
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