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・親権:成年に達しない子の父母が持つ、其の子に対する身分上及び財産上の権利・義務の総称。
・共同親権:両方の親に親権が与えられる親権形態。
・養育費:未成熟子が社会自立をする迄に必要とされる費用。
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「離婚後の共同親権、導入へ 単独限定を改正、法制審議会」(1月30日、東京新聞)
法制審議会(法相の諮問機関)の家族法制部会は30日、離婚後の子供の養育に関する制度を大幅に見直す要綱案を取り纏めた。父母何方かの単独親権のみと定めた現行民法を改め、共同親権を選べる様にする。父母の協議で親権の在り方を決め、折り合えなければ、家裁が判断。多発する養育費の不払いに対応し、必ず支払うべき「法定養育費」を創設する。
「家裁の判断に当たり、虐待やドメスティック・ヴァイオレンス(DV)の恐れが在る場合は、単独親権と定める。」とした。唯、被害者側は「密室の出来事は証明が困難で、家裁が見逃す恐れが在る。」と指摘。法務省は今国会に民法等の改正案を提出する方針だが、加害行為が続く懸念は払拭出来ておらず、尚、曲折が予想される。
共同親権には、離婚後に父母共養育に関われるとして支持する意見が在る。家族の在り方や価値観の多様化が進んだ事を受け、部会が導入の可否を議論して来た。
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離婚した経験の無い自分が、離婚に関するニュースを見聞していて、良く思う事が在る。元記事の最後に「価値観の多様化」と記されている様に、人の価値観は其れ其れ異なり、飽く迄も“自分(giants-55)の考え”という事で読んで貰いたいのだが、「子供の養育費を支払わないで、逃げている親が存在する。」というのが全く理解出来ない。「(養育費を支払うべき)親が、自身の生活費を得るのに精一杯な状況に在る。」というのならば判らないでも無いが、そういう状況では無いのに支払わないというのは、「血の繋がらない連れ合いならいざ知らず、血肉を分けた子供への愛情は無いのかなあ?(虐待等を行っていたならば、話は別だが。)」と不思議でならないのだ。「基本的には、離婚に関して子供は全く責任が無く、(虐待等の特別な理由が無い限り)親の身勝手さによって子供は“不利益な状況”に置かれる。」のだから、決められた養育費の支払いはきちんと行うべきで在り、そういう意味では「法定養育費の創設」は大賛成。
そして、共同親権に付いてだが、此れは悩ましい問題だ。「子供に対して深い愛情を持ち続け、尚且つ虐待等の問題点が全く無いのに、別れた相手方に単独親権を持たれたが為に、子供と“密に”接する事が出来ない。」という状況が在るならば、非常に気の毒な事と思うが、元記事にも在る様に虐待等の可能性が少しでも在れば、「安易に共同親権を認めるべきでは無い。」とも思ってしまうので。
共同親権については「父母の協議にて親権の在り方を決め」とあるならば、一定の歯止めがあるので良いことだと思いますね。
養育費の不払いについてはgiants-55さんと同意見。
ただ、世の中には子供のことを第一優先とする親がいる一方で、わが身優先で邪魔になった我が子を殺すような鬼親もいるようで、その濃淡の差があるのも現実。
何の落ち度もない子供が親の身勝手で不幸になることだけは、なんとしても避けてほしいものです。
「親子間に100%の情愛が存在するという考えは幻想で在る。」といった言葉を吐いた人が昔居ましたが、そういう考え方を、其れこそ100%否定は出来ない。悠々遊様が書いておられる様に、“濃淡の差”が在るのが現実なんでしょうね。
とは言え、「親子間に100%の情愛が存在していて欲しい。」という切なる思いが、自分には在ります。内の両親がそういうタイプで、何よりも子供を優先していた。「子供は親を選べない。」のですから、親の都合で(一時的にでも)片親になり、養育費が得られない為に“子供”が困窮した生活を送らなければならないというのは、何とも耐えられない事ですから。