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「りそな、70歳以上のカード振り込みに制限 詐欺対策」(12月11日、朝日新聞)
りそなホールディングス(HD)は来年1月20日から、70歳以上の顧客を対象に、現金自動出入機(ATM)でのキャッシュ・カードを使った振り込みを制限する。振り込め詐欺対策の一環。同様の動きは地方銀行等に在るが、大手行では初。りそな銀行、埼玉りそな銀行、近畿大阪銀行の顧客の内、70歳以上で、過去3年間、ATMからキャッシュ・カードで振り込んだ事が無い人が対象。
一定額以上を振り込もうとすると、画面に窓口に行く様、案内が出る。行員が対応し、詐欺で無い事が確認出来れば、制限を解除する。制限の対象となる金額は非公表だが、少額で在れば、制限無く振り込めると言う。
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警察庁の発表によると、 「今年上半期(1~6月)に警察が把握した振り込め詐欺等『特殊詐欺』の被害額は、前年同期比約13億1,000万円(6.5%)減の約186億8,000万円で、3年連続で減少した。」そうだ。被害額が3年連続で減少したというのは良い事だが、でも、未だ「1日当たりで約1億円」も被害額が発生しているというのは驚きだ。
70歳以上の運転者に対し、「高齢運転者標識」を車に付ける事が“奨励”される様になった際、一部の高齢者からは不満の声が上がった。「自分は、そんな年寄りじゃ無い。」という不快感が主だが、其の気持ちは判らないでも無い。「年寄り扱いするな!」という思いは、幾つになっても在る物だから。
今回のりそなホールディングスの決定に付いても、「自分は、振り込め詐欺に引っ掛かる訳は無い。年齢だけで、ATMから振り込む自由を奪うのか?」という思いの高齢者が居るかもしれないが、「1日当たりで約1億円も、振り込め詐欺の被害額が発生しており、其の被害者の7割以上を高齢者が占めている。」という現実を考えると、“振り込みの自由”よりも“高齢者の保護”を優先させるのは、決して間違っていないと思う。
又、「ATMでの振込金額が少額で在れば、制限無く振り込める。」し、「一定額以上を振り込もうとすると、画面に窓口に行く様、案内が出る。」けれど、「行員が対応し、詐欺で無い事が確認出来れば、制限を解除する。」という“細やかな対応”が決まっているのだから、「“振り込みの自由”が侵されている。」というのには当たらないだろう。
そういう場合もあります。
もうウン十年前になりますが、父方の祖父が認知症を罹患し、祖母達は大変だった様です。比較的若い年齢での発症だった為、体力は在り余っていて、徘徊とかで可成り悩まされたと。
当時はそういう患者を食い物にする連中が目立たなかったけれど、今じゃあうじゃうじゃ居そう。そういう人達を保護する意味でも、今回の取り決めは悪く無いと思います。
今後も、何卒宜しく御願い致します。