銀幕大帝α

切り株推奨映画感想ブログにつきグロ画像注意。
御蔭様で16周年。4500作品レヴュー突破。御訪問有難う御座います♪

チェンジリング

2009年08月15日 23時51分26秒 | 洋画ドラマ
CHANGELING/08年/米/142分/劇場公開
監督:クリント・イーストウッド
出演:アンジェリーナ・ジョリー、ジョン・マルコヴィッチ、ジェフリー・ドノヴァン、コルム・フィオール、ジェイソン・バトラー・ハーナー、エイミー・ライアン、マイケル・ケリー

<ストーリー>
20年代に起きた事件を基に、誘拐された息子の生還を祈り、腐敗した警察権力に立ち向かう母親の戦いを描く。
<感想>
次の日は朝から仕事だから「1時間だけ」と思い、深夜1時に観始めたのだが、いやいや、すっかり観入ってしまい気付けばエンドロールでした。

面白い、楽しいとかの単語はこの作品には当てはまりません。

悲しみ、絶望、不安、失望が渦巻く中、とりわけ警察の怠慢さが目に焼きつきイライラさを募らさせていきます。
しかし理解力のある牧師や弁護士そして市民の助けを借りて徐々に真実に近づき、そして腐敗したロス警察を暴いていく物語はとても見応えがあり、目を離させない厚みがありました。

少ない出番ながらも牧師を演じたジョン・マルコヴィッチの存在感は大きく、彼の温かみにはコリンズ婦人同様、勇気というものを教わりました。

20人もの幼い命を快楽で奪った殺人鬼の男の逮捕により、全ての‘嘘’が覆され、法廷劇へと急展開する後半は最大の見所でもあります。

悪には当然の事ながら鉄鎚が下される。

痛快極まりないですが、コリンズ婦人に笑顔は戻っても心の傷は癒えていない。
真相が明るみになり、殺人鬼に死刑の判決を下したことで事件に終止符が打たれたとしても、肝心の息子は帰ってきていないんですよ。
だから本当の意味での安堵感というもは一切得られない。

本来なら、子を失った親の悲しみというものを感じ取り、またそれが解消される事によって心地よいエンディングというもを味わえる。
けど、本作では複雑な余韻だけが残る。

それでも、最後にコリンズ婦人が口にした

「希望」

という2文字に少し救われたような気がしましたし、「真実」というもを強く受け止める事が出来ました。

間違いなく本年度鑑賞映画ベスト3に入る傑作!!
改めてクリント・イーストウッド監督の才能に感服です。

オフィシャル・サイト(英語)
オフィシャル・サイト(日本語)

評価:★★★★★
09/08/14DVD鑑賞
クリント・イーストウッド ミステリー・ドラマ アンジェリーナ・ジョリー ジョン・マルコヴィッチ PG-12 DVD新作
にほんブログ村 映画ブログ 外国映画(洋画)へ
にほんブログ村

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする