銀幕大帝α

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気狂いピエロの決闘

2013年04月01日 22時45分17秒 | 洋画アクション
BALADA TRISTE DE TROMPETA/THE LAST CIRCUS
2010年
スペイン/フランス
107分
コメディ/ドラマ/アクション
劇場公開(2012/08/06)



監督:アレックス・デ・ラ・イグレシア
脚本:アレックス・デ・ラ・イグレシア
出演:
カルロス・アレセス
アントニオ・デ・ラ・トレ
カロリーナ・バング

<ストーリー>
サーカス団で働き始めたハビエルは、“怒りのピエロ”役をしているセルジオが妻のナタリアを殴っている現場を目撃し…。



-感想-

ブログのお友達であるyukarinさんが本作を紹介されていて高評価してらっしゃったので、気になって借りてみました。
うちのゲオには入荷されてなくて、別に利用しているネットレンタルで借りたのですが、これはゲオも入荷するべきだろ!ってな怪作でありました!!

2人のピエロが1人の美女を巡って撃ち合い殴り合い殺し合いの略奪戦を繰り広げるというシンプルな内容なんですが、かなり展開的にはぶっ飛んでた。

尻丸出しで警察から逃げ回るデブピエロことハビエル。
狂気だねぇ。
野生化して頭イカれちゃって、挙句の果てには顔に熱々のアイロン押し当てて、化粧じゃないリアルメイクのピエロになっちゃう。
もうここからは完全武装、両手に機関銃ですか。
恋した女ナタリアを追ってこの格好で街中に出没。
奪われたら奪い返してやろうじゃねぇかと強引にナタリアを拉致。

相対するのは暴力夫セルジオ。
こいつが酒飲んだら妻でも見境無くぶん殴る最低野郎でさ。
ナタリアがハビエルと遊園地デートしている現場を押さえてブチ切れ。
2人ともボッコボコにしちゃうんだけど、病院から脱走したハビエルの逆襲に遭って、顔面が崩壊してしまうという屈辱を味合わされ復讐に燃え始める。

まぁなんていうかナタリアも小悪魔的な女でしてね。
エロい女だよ、ほんと。
そりゃあ魅力に惑わされて、気狂いに走る男心も解るわ。
結局はセルジオもハビエルもナタリアという美女に翻弄された結果の戦いというか。
でも別角度から観ると、馬鹿な男2人に人生滅茶苦茶にされて振り回された結果のナタリア無惨とも観て取れる。
どっちの解釈でも構わないていうかね。
上手いストーリー構成というか、面白いのを考えたなぁって。

主役達はサーカス団員だからそれぞれに特技があるけれど、それもきっちりストーリーに活かしている。
ナタリアが布を体に巻きつけて、塔のテッペンからぐるぐるひらひらと。
凄く綺麗に落ちる描写に目を奪われちゃうし、「あ、これで助かるんだな」と安心し切ってた所で・・・バキッ

やられた。

その後のハビエルが本当の“泣き虫ピエロ”になっちゃうくだりも素晴らしい。
冒頭からしてバイオレンスに満ちた作品やけども、ラストシーンは半端なく切ない。
音楽は『機械じかけの小児病棟』とかを手掛けたロケ・バニョスですか。
頭の中に残る静と動のインパクトが強いスコアは余韻にも浸れて絶妙。

これが一部だけの上映ってのがねぇ。
勿体無いよね。
多くの人に観て欲しい暴力映画の傑作っすよ。



ピエロ怖い

評価:★★★★
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レンタル開始日:2013-03-06
メーカー:熱帯美術館

情報
<三大映画祭週間2012>
コメント (16)
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