銀幕大帝α

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バッドマン 史上最低のスーパーヒーロー

2022年11月05日 14時50分04秒 | 洋画コメディ

SUPER-HEROS MALGRE LUI

2021年

フランス/ベルギー

83分

コメディ/アクション/ヒーロー

劇場公開(2022/07/15)

監督:
フィリップ・ラショー

『シティーハンター THE MOVIE 史上最香のミッション』
製作:
フィリップ・ラショー
脚本:
フィリップ・ラショー

出演:
フィリップ・ラショー・・・セドリック/バッドマン

<ストーリー>

ヒーロー映画『バッドマン』の主役に抜擢されたセドリックは衣装のまま事故に遭い、記憶を失ってしまう。目覚めた彼は自分をヒーローだと勘違いし…。

ハリウッドよ
これがヒーローだ?!

―感想―

ハリウッドのスーパーヒーローものを観ている事がある程度の前提ではあるが・・・。

にしてもゲラゲラ笑えるシーンが次から次へとよくもまあ(笑)。

フィリップ・ラショーの頭の中って常に人を笑かすだけの事だけを考えてるんじゃねえのって位に、彼の新作観る度、真新しいギャグとユーモアが溢れていて、全く既視感てのが無いし飽きさせてくれない。

内容は上のストーリー概要そのまんまです。

始まり方はマーベル映画そのまんまなのに、主人公が着飾るキャラはどう見てもDC。

余りにも矛盾しているのだが、なんとこれ最終的にはきちんとマーベル(のキャラ)へと落ち着く。

ちょっとした疑問すらも納得のいく笑いに変えるのは流石としか言いようがない。

マーベルとDCとの垣根を超えたエッセンスを含ますヒーロー映画愛あっての卓越したパロディ化には只々感心した。

さて、俺は事前情報は入れずに映画を観る人間なので、観始めた辺りでは主人公が新作『バッドマン』の主役に抜擢された事で撮影中に起きるドタバタを描いた、そんな作品なのかと思っていたら、予想に反して真逆の方向に話が転がり始めたので「えっそっちw」と意外性に驚き、もうそこからは期待しか生まれない。

今回やたらと下半身に集中した笑いに拘っていたが、例えそれが下ネタであっても嫌悪感を抱かせない所がフィリップ・ラショー監督の強みというか良さ。

記憶喪失という設定を活かせたヒロインとのまさかの展開、あそこは観客さえも予想外として騙す上手いアイデア。

感動的に自然な流れとして持って行く演出には軽く嫉妬(笑)。

個人的には金の無い友人(母親が別の友人と恋仲、自身は他人が操作した嘘メールに騙されるという滅茶苦茶な扱いをされるキャラ)が、治験のアルバイトで薬を飲むのだが、その副作用で「まぼろし~」を見る場面、それぞれに腹抱えて爆笑してしまった。

ある意味コメディとして一番貢献してたのはこいつだろう。

今このシチュエーションは、あのヒーローをパロッてるんだな、そういった発見と楽しさを感じつつ、記憶喪失で暴走しまくる主人公と関わった者の殆どがとんでもない災難に見舞われる姿に「ばっかじゃねえのwww」と最大の賛辞を送って欲しい。

評価:★★★☆

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