ソーテック オンキヨー製HDオーディオコンピュータ『HDC-2.0Aシリーズ ...
オンキヨーのオーディオ技術を多数投入して開発したPCで、同社は“HDオーディオコンピュータ”と呼ぶ。HDオーディオコンピュータは、2007年2月に第1世代の製品「HDC-1.0」が投入されており、今回発売されるのは第2世代の製品となる。
第1世代のHDC-1.0では、デジタルアンプ内蔵ステレオスピーカーやデジタルアンプとのセットモデルを用意していたが、第2世代のAPX-2 とHDC-2.0Aでは、100ワット+100ワット(4Ω)の大容量デジタルアンプをPC本体に内蔵しているのが特徴だ。ノイズや振動への対策で高音質化を図っているほか、本体の小型化に加えて静音性と放熱効率を高めるため、ノートPC向けのアーキテクチャを積極的に採用している。
高音質を追求したオンキヨー販売モデル「APX-2」
tm0802onkyo03.jpg 横置き型ボディを採用したAPX-2
APX-2は、HDC-2.0Aに搭載されているOffice Personal 2007を省きつつ、より高音質を追求できる仕様としたオーディオ特化型のモデル。ラインアップは液晶ディスプレイやスピーカーが付属しない本体単体モデルのみの展開で、予想実売価格は25万円前後だ。
ボディは横置き型のコンポーネントデザインを採用しており、アルミ製側板とフロントパネル、肉厚のスチール製天板を組み合わせるなど、剛性の向上と振動の排除に配慮している。本体サイズは205(幅)×388(奥行き)×155(高さ)ミリ、重量は10.8キロだ。
デジタルアンプ部は、小さな容積で100ワット+100ワットの出力を実現。デジタル機器特有のパルス性ノイズを除去するため、HDオーディオコンピュータとしては初めて「VL Digital」アンプ技術を採用した。パワーアンプ部は本体の前方に配置され、その隣りにはアンプ専用の電源を備えている。アンプ用とPC用の電源と切り離すことで、PCの電源から発生するノイズの影響を防ぐ仕組みだ。
音楽再生ソフトは独自開発の「PureSpace」を新たに導入。PureSpaceでの音楽再生時には「PDAP」(Pure Direct Audio Path)テクノロジーが働き、Windows Vistaの音量ミキサーを完全にバイパスし、音声信号をダイレクトに伝送することで、高品位な音楽再生が行えるとしている。また、PDAP使用時には Windowsの警告音やメール着信音がシャットアウトされるため、ボリュームを上げて音楽を聴いている際にOSの効果音などが予想外の大音量で鳴ってしまうことも防げる。
PureSpaceの操作画面は10フィートUIを採用しており、付属のリモコンで離れた場所から操作できる。操作のレスポンスにもこだわり、起動や再生などの応答時間を従来より短縮したという。楽曲のダウンロード購入や音楽CDのリッピング、アナログ音源の録音などは、従来の音楽管理ソフト「CarryOn Music 10」を利用する。CarryOn Music 10の音楽ライブラリやプレイリストはPureSpaceと共有されており、CarryOn Music 10で管理した音楽ファイルの内容はPureSpaceでの再生画面に反映される仕組みだ。
なお、従来モデルのHDC-1.0には、CarryOn Music 10の楽曲リストなどを表示するモノクロ液晶モニタ付きの双方向リモコン(2.4GHzデジタル無線方式)が付属していたが、今回は通常の赤外線リモコンを採用している。