文殊薩菩
三七日忌を司るのが、文殊菩薩です。「三人よれば文殊の智恵」ということわざのある
ように、数あるほとけのなかでも、文殊菩薩は智恵の専門家として知られています。とく
に、言葉、話術に巧み(弁才といいます)であって、今でいえば「有弁家」であったとい
えましょう。
この文殊菩薩が頭脳明晰なほとけであったことは、『維摩経」という経典のなかで、智
恵、人格ともにすぐれた維摩居士の病気見舞の代表者として、智恵第一と称される文殊菩
薩が選ばれたことからも明らかです。この時の文殊菩薩と維摩居士の問答は、とくに中国
のインテリの人々にもてはやされ,水墨画などの主題となっていることは御存じのとおりです。
獅子
獅子に乗る文殊菩薩のすがたを日本
もともとはインドの童子の髪
文殊菩薩は、
並んで心的には少年のイメージを残しています。
ただ, ,髻·もしくよ八髻をとる文殊菩薩は、明らかに密教のほとけとなった新しいタ
イプであって の場合は、五つの髻は,「金剛頂1_ という重要な密教経典
啊かれる人1阿閻,宝生,可弥陀,不空成就という五体の如来たち(金剛界五仏)と、
それぞれが象徽dるという五つの仏の智恵、すなわち、さとりの世界全体を本質とする智.あらゆるものを映し出す智恵(大円鏡智) 。あらゆるものを平等に知観察智)
·あらゆるもの
·あらゆるものを正しく観察する智恵
る智恵
正しくなしとげる智恵(成所作智)をそれぞれ表わしていると解釈します。
見えるほとけたちのすがたの中に深遠な教えをシンボライズしようとする
このように、
のか密教の特色といえるでしょう。
このほか社会福祉の面でも困っている人々の救済など画」的な働きをして
、
文殊菩薩
おり、非常にインテリ好みのほとけですが、次に取り上げる普賢菩薩とともに、
の原子力発電所の原子炉の名前になっているのには、いささか驚きました。
文殊菩薩の真言である「オン·アラハシャノウ」のうち後半のアラハシヤノウは、五
の文字から成っており,これは古代インドのアルファベットの冒頭の五つの字です。した
がって、この五字と先に御話しした五髻が対応することとなったのです。
五,普賢菩薩
つ
御縁日
十四日