北の旅人

旅行や、ちょっといい話などを。そして、時には言いたいことを、ひとこと。

鮮度が落ちてきた「日本維新の会」

2012-11-30 15:55:11 | Weblog

以前、「橋下徹・大阪市長は平成の龍馬になれるか?」と書いたことがあるが、衆院選を前にした太陽の党との合流以降の動きを見ていると、それも甚だ怪しくなってきた。大阪府知事としての実績や発信力の魅力などから、どちらかと言えば期待感の方が大きかったのだが、石原慎太郎氏との連携によって、残念ながら橋下氏の持ち味が薄れてきてしまった。選挙を意識して数に拘るあまりに、政策の目玉である「船中八策」についても、変化してきている。

たとえば、

○企業団体献金の禁止は→経過措置として上限を設ける。

○脱原発依存体制の構築→2030年代までにフェードアウトする

○TTP交渉参加→「国益に反する場合は反対」と付記する

○首相公選制の導入→今後扱いを協議 などだ。

政権公約の基本方針は、維新八策の価値観、理念に基づいて、日本を賢く強くする少子・「超」高齢化社会を生き延びる、したたかな日本を構築する自主憲法の制定―と謳っているが、石原新党との合流によって今までの主張はト―ンダウンして分かりにくくなっている。

これでは、今まで魅力的に見えていた橋下氏にとってはマイナスだ。加えて、石原氏の記者会見における言動は、全く人をバカにしている。「そんなくだらない質問はするな!」「そんな細かいことは聞くな!」とは、どういうことか。確かに、記者連中の質問の中には、そう感じる質問があるが、国民に向って言う言葉ではない。もっと言い方があるだろう。石原慎太郎だから許されるだろうと思ったら大間違いだ。

橋下氏の場合も、言っていることを、簡単に変えるという場面が多くなってきている。かつて、大阪府知事選に際し、出馬は2万%ないと断言していたにもかかわらず結局出馬したという過去もある。だから、「日本維新の会」の二枚看板とマスコミはもてはやすが、急速に鮮度が落ちてきている。

とくに、石原氏にいたっては、声に張りがなく、活力も感じない。一度は「総理に」の思いがあって、勢いのある橋下氏を利用して今回の勝負に出たのだとは思うが、日本維新の会の候補者を見ても、とても政権を担えるような人材は見当たらない。「みんなの党」なども、ついて来ると思ったら、ついて来ない。そんなこともあって、早くも戦意喪失という雰囲気ではないか。従って、衆院選の結果次第では、早々に分裂しかねない。

言うまでもないことだが、どんな組織でも、トップがいかに優秀で魅力的であっても、それを支える人材が集まっていなければ決して良い仕事は出来ないし、長続きはしない。また、しっかりした組織を構築するには時間もかかる。このドタバタ解散劇を見ていると、政策も組織も急ごしらえでは、良い結果を出せるはずもない。

解散が決まってから右往左往する国民の代表たる国会議員諸氏の行動は、日頃のカッコイイ言動とは裏腹に、「当選至上主義」の一点のみで行動しているとしか見えない。われわれは、少しでもましな候補者に思いを託すしかない。

             「日本維新の会」が 早くも混乱ぶりを露呈している。
                       
下記の記事を参照。

        原発フェードアウト公約「見直す」 維新・石原代表

朝日新聞デジタル 11月30日(金)15時3分配信

日本維新の会の石原慎太郎代表は30日午後の党首討論会(日本記者クラブ主催)で、29日に発表した政権公約に「(原発は)2030年代までにフェードアウト(消えていく)」と盛り込んでいることについて「そういう公約はやっぱり直させます」と語り、見直す考えを示した。

 石原氏は29日、維新代表代行の橋下徹大阪市長とともに記者会見して政権公約「骨太2013~2016」を発表。「脱原発依存体制の構築」「原発政策のメカニズム・ルールを変える」と明記した。政策の実例として「既設の原子炉による原子力発電は30年代までにフェードアウトすることになる」とした。

 石原氏は討論会で、原子力利用の選択肢を失うことは「困る」とした上で、「私はそういう公約はやっぱり直させます。(エネルギー政策などの)シミュレーションをして、そのシミュレーションの中で、原発の淘汰(とうたを考えていくことだ」と語った。

 

 


「日本未来の党」は、まぎれもない「小沢党」

2012-11-29 15:12:13 | Weblog

滋賀県の嘉田由紀子知事が、「脱原発」の旗を掲げて「日本未来の党」を立ち上げた。マスコミは、すかさず「小沢氏の影」と書きたてているが、影どころか小沢党そのものではないか。嘉田氏は衆院選に100人規模の候補者を擁立したいと語っているが、なにしろ現段階では、そのメンバーの大方は「国民の生活第一」のメンバーなのだ。小沢氏が裏で動いて、嘉田氏を担ぎ、何とか生き残りを画策しているに過ぎないのだ。

最近の世論調査でも、小沢グループは、数えるほどしか当選できないと予想されている。小沢氏は何の役職にもつかないというが、要は実権を握ればよいという、今までの小沢流の再現にほかならない。選挙が終ってしまえば、嘉田氏は国会に議席を持っていないのだから、自ずと小沢氏が事實上のトップであり続けることは火を見るより明らかだ。海部政権、細川政権、鳩山政権などを見るが良い。小沢氏は、かつて「お神輿に担ぐには、軽くてパーがいい」と言い放ってきた。「日本未来の党」の嘉田氏も、全く同じパターンだ。

他のメンバーを見ても、亀井氏、山田氏、河村氏、それに「みどりの風」などだ。いずれも、選挙が厳しい面々で「選挙互助会」と言われても仕方あるまい。ましてや、政権担当能力など覚束ない。政策にしても、「脱原発」以外に何をやろうとしているのか。子育て支援の目玉として年間31万2,000円(月26,000円)支給、TTP交渉参加反対、脱増税などが柱だというが、全くの急ごしらえで具体的な政策は良く分からない。

しかも、こんなことも検討されているというから、国民をバカにしているにも程がある。「みどりの風」は、初鹿明博(43)、福田衣里子(32)、山崎誠(50)の前衆院議員3人を「日本未来の党」に合流させ、当選すれば、「みどりの風」に復党させる方針なのだという。総選挙後、政党要件の「所属国会議員5人以上」を維持するために、この3人は「二重党籍で選挙を戦ってもらう」(谷岡郁子みどりの風共同代表)というから呆れる。法的には可能だというが、いい加減にしてもらいたい。

衆院の比例区は政党名で投票する。国会法上、比例区で当選した国会議員が別の政党に移ることは原則禁止されている。「選挙で対立関係にあった政党に移るのは、有権者の意思に反する」という理由だ。ただ、同じ比例ブロックに候補を擁立していない政党へなら、移ることが認められている。「みどりの風」は今回、比例区も含め独自候補は立てない方針のため、このケースに当てはまるだというが、こんなことを許してはならない。

今回の衆院選では、惨憺たる民主党政権3年半で学習してきたことを生かし、しっかりとした一票を投じたい。


雪の華が咲く

2012-11-28 13:41:50 | Weblog

昨日は猛吹雪が襲った北国。今日は一転して快晴。至る所に「雪の華」が咲いていた。



北国の風物詩「ナナカマドの赤い実に雪」が。



間もなく、厳しい冬将軍がやってくる。

 

 


熱気に包まれた日本ハムファイターズ優勝パレード

2012-11-24 17:22:55 | Weblog

栗山監督がシーズン初めに掲げた「夢は正夢」が現実となった。
パリーグのリーグ優勝を果たした「北海道日本ハムファイターズ」の祝賀パレード。

午前11時から札幌駅からススキの交差点までの1.3キロを行進した。最高気温2℃で、雪の予報が出ていたが、見事に晴れて紙吹雪が舞い、素晴らしいパレード日和となった。10万人のファンが沿道を埋め、寒さを吹っ飛ばせ!とばかりに、「ありがとう」「感動した!」という声の大合唱が道都に響きわたった。


(HTBテレビ)

「来年こそは、日本一に」と誓う、栗山監督。


(HTBテレビ 以下同じ)

 

 

 

 


心癒される「考える村」(高知県芸西村)

2012-11-18 15:55:06 | Weblog

先月末、高知県の芸西村にある宿泊研修施設「考える村」に 行ってきた。この施設をつくったのは、あの桂浜に龍馬の銅像を建てた時のリーダー・入交好保氏だ。当時は、早稲田大学の2年生だった。入交氏にとって、「考える村」は、龍馬像建設にかけたのと同様に限りない情熱を傾けた一大プロジェクトだった。

設立は昭和49年3月。趣意書には、次のように書かれている。

「現代人は静かにものを考える時間と場所が必要である。はせんによって全てを失った日本人は、ひたすら経済活動にはげんで、それなりの自信をとりもどしたかに見えるが、今尚心の拠り所に迷っている。我々は「考える村」を創設する。この村に入る者は心身ともに自然に帰り、人生の意義を先人に学び、そして考える」

面積150ヘクタール、標高250メートルの山林地帯にあり、谷間には渓流や滝があり、川に沿って遊歩道を歩くと、小鳥のさえずりが聞こえてくる。広大な緑の空間に静寂な時間が流れていて、心が洗われるような気がする。一度は訪れてみる価値ありだ。

 

 



「喫茶 舞花(まいか)」には、やまがらなどの可愛い訪問も。
ここでは、予約制で、美味しいランチを楽しむことができ、素敵な女性二人が出迎えてくれる。

HP http://kangaeru-mura.jp/  TEL  0887-33-3681

眼下には、太平洋の海原と黒潮カントリーが。

「考える村」のユニークな「語録の道」。約4kmkの遊歩道には、土佐の生んだ偉大な先人が残した語録の碑16基がある。これらの語録を熟考しながら歩くという趣向だ。

「花は清香によって愛せられ、人は仁義を以て栄ゆ。幽囚何ぞ恥ずべき、只赤心の明あり」ー武市瑞山

                       「船中八策」ー坂本龍馬

一、天下の政権を朝廷に奉還せしめ、政令よろしく朝廷より出づべき事。

一、上下議政局を設け、議員を置きて、万機を参賛せしめ、万機よろしく

     公議に決すべき事。

一、有材の公卿諸侯および天下の人材を顧問に備え、官爵(かんしゃく)を賜ひ、

      よろしくし従来有名無実の官を除くべき事。

一、外国の交際広く公議を採り、新たに至当の規約を立つべき事。

一、古来の律令を折衷し、新たに無窮(むきゅう)の大典を選定すべき事。

一、海軍よろしく拡張すべき事。

一、御親兵を置き帝都を守護せしむべき事。

一、金銀物貨(ママ)よろしく外国と平均の法を設くべき事。

                 「妙見山上の誓い」ー岩崎弥太郎

「男子 志成らずんば 再びこの山に登らじ」ー郷関を出づとき、妙見山の神社に誓った言葉。

「板垣死すとも自由は死なず」ー板垣退助

「考える村」の見るべきものの一つに、司馬遼太郎氏が桂浜の銅像60周年記念に贈ったメッセージ(400字詰め原稿用紙5枚の長文)の屏風がある。達筆家で知られた入交氏が精魂込めて書き上げたもので、銅像建設のリーダーらしい熱い思いが伝わってくる。


            ~銅像還暦によせて~
                           司馬 遼太郎
 
銅像の龍馬さん、おめでとう。

あなたは、この場所を気に入っておられるようですね。私はここが大好きです。世界中で、あなたが立つ場所はここしかないのではないかと、私はここに来るたびに思うのです。

あなたもご存知のように、銅像という芸術様式は、ヨーロッパで興って完成しました。銅像の出来具合以上に銅像がおかれる空間が大切なのです。その点、日本の銅像はほとんどが、所を得ていないのです。
昭和初年、あなたの後輩たちは、あなたを誘(いざな)って、この桂浜の巌頭(がんとう)に案内して来ました。
この地が、空間として美しいだけでなく、風景そのものがあなたの精神をことごとく象徴しています。

大きく弓なりに白線を描く桂浜の砂は、あなたの清らかさをあらわしています。この岬は、地球の骨でできあがっているのですが、あなたの動かざる志をあらわしています。さらに絶えまなく岸うつ波の音は、すぐれた音楽のように律動的だったあなたの精神の調べを物語るかのようです。

そしてよく言われるように、大きく開かれた水平線は、あなたの限りない大きさを、私どもに教えてくれているのです。~(後略)


可愛い訪問者①ーエゾリス

2012-11-10 14:22:43 | Weblog

家の4Fベランダから5~6mのところにあるトドマツの木に、「可愛い訪問者」が来ていることに気付いた。
ここには、冬になると「ハチジョウツムギ」など、珍ししい野鳥が飛来してくることで知られており、ナナカマドの赤い実に雪が降り積もる頃になると、多くのバードウオッチャーなどが訪れる。

地下鉄が3分ほどのところにあり、都心まで15分ほどのところ。自宅に居ながらにして、バードウオッチングやら、間近に可愛いエゾリスを見られるなど、改めて恵まれた環境だなと気付かされた。

 


田中真紀子・文部科学大臣の暴走を許すな!

2012-11-05 15:56:45 | Weblog

田中真紀子・文部科学大臣の突然の新設校不認可は、何という暴挙か!
すでに、文部科学大臣の諮問機関である「大学設置・学校法人審議会」が認可する答申を行っているというのに。

「 いい加減にせ!」と言いたい。
さらに、問題なのは、この事を事前に野田総理と藤村官房長官に通告した上で発表したということだ。このような「暴走議員」にストップをかけられず、野放し状態にしか出来ない民主党政権、野田内閣は完全に終わっている。正規の手続きを踏み、不備もない申請を突然脚下されたのでは、大学側は、たまったものではない。こんなことを、易々と認めては絶対にダメだ。あらゆる手段で、ひっくり返さなければならない。

大学側のみならず、すでに志望校に決めている学生、他の大学を辞めて新設校に移ることを決めている教員など、多くの人たちが、どれだけの迷惑を受け、人生を狂わされることになるのか。

 田中真紀子氏は、大学が多過ぎる(かつて、評論家の大宅壮一氏は「駅弁大学」と評したが、今や「コンビニ大学」とでも言おうか)、大学の質が落ちている、学力が低下しているなどと言っているが、だからといって、この3校の新設と絡めるという問題ではないのだ。あまりにも拙速だ。

確かに、杜撰な経営で立ち行かなくなった大学が廃校に追い込まれるという事態が生じてはいる。少子化の時代でもあり、そういう問題意識を持って改革をしていかなければならないが、今回の突然の不認可は余りにも酷すぎる。撤回させるべきだ。不認可とされた3大学が提訴すれば文部科学省が負けるだろうという専門家もいるほどだ。当たり前だ。

以前、品格に欠ける政治家だと書いたことがあるが、小泉内閣当時の外務大臣としても極めて問題が多く更迭されたにもかかわらず、前歴のある田中氏を起用した野田総理の責任は重大だ。野田内閣の末期症状も、ここに極まれりだ。

民主党の著しい支持率の低下、田中氏の選挙も厳しいという状況にあって、その対策としてパフォーマンスに走ったとしか考えられない。こんな大臣を、「真紀子流」だの「真紀子節炸裂」などと、マスコミは煽ててはならない。

こんな民主党政権は、一刻も早く終わらせなければならない。そのためには、早期解散しかない!

☆過去に書いた田中真紀子氏に関するブログ

http://blog.goo.ne.jp/goo1942_december/e/22a10155f60b400bb1cd9bafc561a1fb