党外で小沢一郎幹事長を批判したとして、党副幹事長の生方幸夫氏が突如解任された。産経新聞(3月17日)で、「今の民主党の運営は、まさに中央集権。権限と財源をどなたか一人が握っている」として、鳩山総理に、「小沢幹事長を呼んで注意してほしい」と語ったことが原因だという。
小沢氏の側近である高嶋筆頭副幹事長は、「小沢幹事長の指示ではない」と言うが、誰が見ても小沢氏の意向が反映されていることは明らかだ。鳩山総理は、「党内に民主主義があるかないかということとは、次元の違う話だ」と、訳の分からぬコメントを出し、当然のごとく小沢氏擁護を繰り返している。もっとも、鳩山総理が小沢幹事長に注意するなどということが出来るはずがないと思うが。
生方氏は、また、政治資金問題で、「国民の納得が得られなければ、幹事長を辞任すべきだというのが党内のマジョリティだ」と言い、「秘書が3人も逮捕された幹事長の責任はどうなるのか」と迫ったというが、誠に正論だ。渡部恒三元衆議院副議長は、「秘書3人が逮捕された方のほうが、はるかに責任が重い」と語っている。
政権交代6か月だが、民主党内で息を潜めていたマグマが噴出した恰好だ。遅かれ早かれ、こういう事態が表面化することは、大多数の国民が想定していたのではないか。天皇の政治利用や600人の大訪中団など、その異常さは半端ではない。党幹事長室への権力一極集中もしかり、小沢幹事長の横暴極まりない言動が相次いできたからだ。
評論家の西部邁氏は、「小沢一郎は国会のゴロツキだ」とまでこきおろし、数の論理と不透明な政治献金で政権を牛耳っていると指摘している。(月刊Will4月号)
東京大学先端科学技術研究センター教授の御厨貴氏も、痛烈な批判を浴びせている。「彼がいなければ政治改革は続かなかったろう。しかし、説明能力の欠陥がもたらす閉鎖性は最大の弱点であり、民主党の目ざす開かれた政治と隔絶している。小沢氏の退場により古い政治家が支配する政治は一度終わり、もう少し平凡な、顔つきも私たちと似た人々が政治を担う。そこから、次の政治が生まれるのではないか」(北海道新聞3月15日)と、バッサリ斬っている。
ジャーナリストの櫻井よしこ氏は、政党助成金の盲点を突いた助成金貯蓄や、政治倫理の欠如のまま、日本の指導者として君臨していることは、「日本の恥」とまで断じている。
大見えをきってきたマニフェストも、普天間の問題をはじめ、ガタガタと音を立てて崩れてきているが、先ずは、「小鳩」政権ならぬ「虎鳩」政権を退場させることが緊急課題だ。
全く口先だけで決断力がない総理と、やたら権力を誇示することのみに執着する幹事長に、この日本の舵取りを託すことなど出来るはずがない。一刻も早く政治の舞台から降ろすべきだ。
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