Song for Megumi(めぐみに捧ぐ歌)のCDを買って聴いた。涙なくしては聴けない。
めぐみ何か話して。そしてもうすぐ私のそばにいるって言ってほしいわ。
あなたのいない明日がずうーと続くなんて思うと 哀しみの涙があふれます。
あなたはまだ若い乙女なのに全ての夢を砕かれたのよね。
そして別れの挨拶どころか何の言葉も無くいなくなったの。
めぐみを私に返してください。
荒ぶる大海の向こうより力の限り魂を叫びなさい。
私の心なら必ずそれが聞こえるから
そしたらあなたは家に帰るのよ。
めぐみ、こっちに来て、あなたはどこに。
風の中にあなたの声が聞こえます。
めぐみを私に返してください。
荒ぶる大海の向こうより力の限り魂を叫びなさい。
私の心なら必ずそれが聞こえるから
そしたらあなたは家に帰るのよ。
私に返してください。私のめぐみを。
アメリカのフォークミュージックの伝説的グループ、ピーターポール&マリーの一人、ノエル・ポール・ストゥーキーが、アメリカで上映された「Abductions」という拉致問題の映画を見て作った曲だ。めぐみさんのご家族はもとより、全ての拉致被害者のご家族の想いがよく伝わってくる。
それにしても、何という残酷な事件だろうか。わが身に置き換えてみればよく分かる。息子が進学で上京したというだけで、妻は5か月ぐらいの間、息子が大好きなカレーを作れば、「食べさせたい」と言って泣き、「元気でやっているかな」と言っては泣くという具合だった。ましてや、中学生の女の子が、忽然と目の前から姿を消してしまったとは。1977年のことだ。ご両親の苦しみ、哀しみは想像を絶する。
そして、20年後の1997年になって、ようやく、めぐみさんの拉致疑惑がマスコミのスクープ記事として、実名報道された。2002年の小泉総理訪朝によって、地村保志さん、浜本富貴恵さん、蓮池薫さん、奥土祐木子さん、曽我ひとみさんの5人が帰国。
2004年に小泉総理再訪朝により、先に帰国した5人の家族が帰国、さらに、その後、曽我ひとみさんの家族も帰国した。しかし、めぐみさんをはじめ、まだまだ多くの拉致被害者がいることは間違いない。拉致被害者家族の蓮池透さんは、その著書「奪還」で、「私たちは二つの国と闘わなければならなかった」と語っている。
国も政治家も、「国民の生命・財産を守るのが最大の義務」だということを、改めて肝に銘じ、理不尽な対応を繰り返す「北朝鮮」と、厳しく相対してほしい。そして、一日も早く救出できるように、強力な交渉を続けることを切に願いたい。