森信雄の写真あれこれ

日々の生活や散歩、旅の写真を掲載しながら、あれこれ思いを語ります。

カトマンズの子ども

2005-09-02 23:01:29 | 旅の写真 外国篇
 カトマンズはネパールの首都だ。カトマンズに深夜に着いて、ホテルの客引きに車で連れて行ってもらう。旅慣れてきたが旅の初日はいつも不安を抱えての行動で、慎重になる。街は人であふれていて、まずは目印を見つけて、ホテルのそばをとにかく歩く。体で街の雰囲気を掴みたいからだ。数日経つとなじんできて、車で街を案内してもらった。古い建物と市場、寺院が多い。食堂は初め日本人が行きそうなところを選ぶ。
 なるほどバックパッカーが長期で住みつく気持ちもわかる。街の風景になじむと居心地がいいのだ。衣食住が安上がりなのも大きい。しばらくするとホテルの手伝いの少年と仲良くなった。少年は夜は玄関で毛布一枚で泊まる。朝まで仕事して学校に行くのだ。片言の英語だが、トランプで遊ぶ。けっこうませていて、日本から持っていた週刊誌を欲しがった。
 昼間はたいてい街に出て歩き回る。路地に入ると必ず小さな寺院があって、子どが遊んでいるのをよく見かけた。肌黒い顔に目がぱっちりで、昭和の初期の子どもたちと似た表情だ。同じ様な環境なのかもしれない。
 この写真も、寺院の中で子どもが幼い妹の子守をしていて、セーターがいかにもお下がりみたいでぶよぶよだが、すでにたくましい面構え(?)だ。
 絵になる子どもたちの風景は、日本ではすでに過去のものなのかもしれない。
 暮らしはきつそうだが街に子どもを多く見かけ、大人と同じ様に働く姿が印象的だった。
 
 
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ネパール ポカラ

2005-09-02 00:47:30 | 旅の写真 外国篇
ネパールのポカラに滞在したとき、雨か曇りの日が多くて、なかなかアンナプルナは拝めなかった。数日経った早朝、隣の日本人の青年が「森さん!森さん!見えましたよ」と大きな声で叫びながらドアを叩いてくれた。
 寝ぼけ眼でカメラを抱えて、ホテルから湖に急ぐ。そこには崇高なアンナプルナが荘厳な姿を現していた。山の天候はすぐ変わるが、その日は昼過ぎになっても快晴で、待った甲斐があった。レンタサイクルで気分よく走る。この写真はその途中の風景だ。その夜は青年ふたりとステーキで乾杯する。水牛のステーキなので味はもうひとつだが、ネパールに来てよかったと思った。
 数年前にネパールで民主化をめぐる流血のニュースが流れて心配だった。こんなに自然に恵まれて、平和そのものの国だと思っていたのに、政情不安が続いていたようだ。気楽な旅行者には理解できないお国事情があったとしても、平和でいてほしい。
 小柄でお人よしの運転手、ホテルのロビーで寝泊りしていた愛想のいい若者、みんな元気でいるだろうか。ネパールにはまた必ず旅してみたい。
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